新高値銘柄数と日経平均のかい離が見せる相場の地平線

このように、新高値銘柄数の増減と日経平均株価のかい離を見ると、相場が本当に強いかどうかということが分かり、「高値更新の銘柄数が減っているのに日経平均が上昇しているから売りに回ろう」というような判断ができるのです。2018年10月の下げは、PER(株価収益率)やROE(自己資本利益率)などを見ていても理解ができませんが、新高値銘柄数に注視していれば「大型株主導で吊り上げられた株価が適正水準に戻っただけ」と理解をすることができます。

実際、上がっていたのは日経225への寄与度が高いファーストリテイリング(9983)やソフトバンク(9434)などの値がさ株でした。相場には適正な水準というものがありますので、その水準から大きく上下に振れたとき、よくよく観察していれば、売買のポイントも間違えにくくなるようになってきます。

新高値銘柄数はインターネットでも簡単に調べられます。投資というのは上がるか下がるか2分の1で、非常にシンプルですよね。シンプルなものはシンプルな視点で考えるということが大切です。新高値銘柄数なら、難しいテクニカル指標などを見る必要もありません。さまざまな難しいテクニカル指標などを勉強して、シンプルなものを難解なものにする必要はないのです。

菅原 良太(すがはら りょうた)
株式会社Horizon
三菱UFJモルガン・スタンレー証券を退職後、株式会社Horizonを設立。福岡を拠点に、IFA(独立系ファイナンシャル・アドバイザー)として活動。日本の資産運用のこれまでの慣習に変化を与え、本当に「貯蓄から投資へ」を実現させるために貢献していきたいと奮闘中

(提供=トウシル

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