いかに相場の流れを読み、荒波を乗り越えて「億り人」になるのか――。相場に対する考え方や、投資で勝ち抜くための秘訣、資産を築くためのお金や時間の使い方などを、億り人が億り人に聞く連載『億り人の投資哲学 JACKが聞く「勝利の法則」』。今回の対談相手は大学時代から株式投資を始め、そのまま専業投資家として「億り人」となったtyunさん。
ゲーム好きの大学生がいかにして専業投資家となったのか、そして、投資で勝つための考え方、今の相場の見方などを聞いた。今回は、投資を始めたきっかけや投資に臨む考え方について。(聞き手:JACKさん、編集:押田裕太)
tyunさんの投資スタイルの変遷
――今の投資スタイルはどんな感じでしょうか。
今は、デイトレードだけではないですね。スイング、中期も結構入れていますし。デイで取引するのが、大体寄り付きから大きく動きそうな株とか、材料が出た株、あと話題になって、旬になっている株とかですね。大型株でも、たとえば、昨年末のソフトバンク(9434)上場のような場合だったら、親会社のソフトバンクグループ(9984)自体も結構動いていたので、デイで取引することはあります。比率としては半々ぐらいですね。
――今の投資スタイルに行き着くまでにどのような変遷がありましたか。
最初の頃、2005年ぐらいは、ただ買って持っているだけだったのですが、ライブドアショックの後に、リスクを抑えるために時間軸をすごく短くしようと思いまして。いわゆる「スキャルピング」といって、本当に数十秒とか数分ぐらいの、短い時間の取引を中心にするようになりました。
でも、2011年からアローヘッドが本格的に稼働しだして、取引がすごく高速化してきために、スキャルピングが「ちょっと無理だな」となった後は、いろいろな方法を模索しているという感じですね。デイトレにしても、今までだったら数十秒で利ザヤを取っていたのが、数十分くらいの時間の中で売買するようになり、それぐらいをメインにしたこともあります。あるいは「スイングとか中期とかを持ち越し、オーバーナイトを挟んで儲ける方法はないかな」とか、そういったものを模索しつつ今に至るという感じですね。
JACKさんほど精通してはいないですけど、POとかIPO、ああいったお付き合い系の投資とかも、ちょくちょくやっています。
――投資スタイルの見つけ方は、ひらめきを大切にする感じですか。ちょっとした情報を手掛かりに、少し風向きが変わってきたような気がするから、手法を変えてみようか、慎重にいこうか、とか。そんな風に考えるのでしょうか。
それは本当に感性という部分がかなり大きいような気がしますね。中国人観光客が「爆買い」とかいって、大勢日本にやってきて、日本の薬や化粧品を買い漁っていた時期があるでしょう。すると、化粧品や医薬品に関連する会社は、やはり決算もよくなって、株価も上がりました。でも、ちょっと前ぐらいかな、潮が引いたように、そうした「爆買い」観光客の姿が見えなくなってきて。だから、最近は資生堂(4911)などの株価が軟調ですよね。
うまい投資家は「冬ごもり」の準備をしている?
――最近の相場はどう見ていますか?