楽天証券では国内株の取引手数料が業界最低水準というのを掲げている。ネット証券は手数料が安いというのが半ば常識となっているが、中でもはたして楽天証券の取引手数料は同社がアナウンスしている通り本当に業界最低水準なのだろうか。他社と比較してみよう。
楽天証券の現物株取引の手数料は最低0円から
楽天証券の現物株の売買手数料は1取引ごとに手数料がかかる「超割コース」と、1日の約定金額の合計で手数料が決まる「いちにち定額コース」の2種類から選べる。
1取引ごとに手数料がかかる超割コースの手数料は以下の通り。
現物株「超割コース」の手数料
1取引の約定代金 | 手数料 |
---|---|
5万円まで | 50円(税込54円) |
10万円まで | 90円(税込97円) |
20万円まで | 105円(税込113円) |
50万円まで | 250円(税込270円) |
100万円まで | 487円(税込525円) |
150万円まで | 582円(税込628円) |
3,000万円まで | 921円(税込994円) |
3,000万円超 | 973円(税込1,050円) |
最低の手数料は1取引54円(税込)からとなっており、少額の約定金額の場合でも低価格なのがわかる。約定代金が3,000万円超の場合では一律1,050円(税込)のため、どれだけ高額な売買でも手数料が1,050円を超えることはない。
現物株「いちにち定額コース」の手数料
1日の約定代金合計額 | 手数料 |
---|---|
10万円まで | 0円 |
20万円まで | 191円(税込206円) |
30万円まで | 286円(税込308円) |
50万円まで | 429円(税込463円) |
100万円まで | 858円(税込926円) |
200万円まで | 2,000円(税込2,160円) |
300万円まで | 3,000円(税込3,240円) |
以降100万円増加毎に | 1,000円(税込1,080円)ずつ増加 |
1日の合計約定代金が10万円までであれば手数料は0円。少額の金額で何度も取引を繰り返す場合は超割コースに比べて手数料がお得になる場合もある。
「いちにち定額コース」の場合は、1日で手仕舞うデイトレード(日計り取引)においてデイトレード割引が適用され、片道分の約定代金を含めずに手数料が計算される。
楽天証券の信用取引も手数料0円から
信用取引の手数料も現物株と同様に1取引ごとに手数料がかかる「超割コース」と、1日あたりの約定代金で手数料が決まる「いちにち定額コース」に分かれている。
信用取引「超割コース」の手数料
1取引の約定代金 | 手数料 |
---|---|
10万円まで | 90円(税込97円) |
20万円まで | 135円(税込145円) |
50万円まで | 180円(税込194円) |
50万円超 | 350円(税込378円) |
信用取引「いちにち定額コース」の手数料
1日の約定代金合計額 | 手数料 |
---|---|
10万円まで | 0円 |
20万円まで | 191円(税込206円) |
30万円まで | 286円(税込308円) |
50万円まで | 429円(税込463円) |
100万円まで | 858円(税込926円) |
200万円まで | 2,000円(税込2,160円) |
300万円まで | 3,000円(税込3,240円) |
以降100万円増加毎に | 1,000円(税込1,080円)ずつ増加 |
信用取引では基本的にこの2種類の手数料プランからどちらかを選択するのだが、この2種類以外にもデイトレード専用の手数料プランとして「いちにち信用」というプランもあり、こちらは手数料が0円で、約定代金100万円以上なら金利も貸株料も0%となっているため、日計り取引の場合はこちらのプランがお得だ。
楽天証券のETFや外国株手数料は?
ETFの現物取引や信用取引では一般的に通常の株式と同様の手数料が必要なことが多いのだが、楽天証券では0円だ。外国株については米国株、中国株、アセアン株でそれぞれ手数料体系が異なる。
米国株手数料(1取引あたり)では、約定代金の0.45%(税込0.486%)。ただし手数料の上限・下限が決まっており、最低手数料5米ドル(税込5.4米ドル)、手数料上限20米ドル(税込21.6米ドル)。
中国株手数料(1取引あたり)では、10万円まで手数料500円(540円)。10万円~100万円未満では約定代金の0.5%(税込0.54%)。100万円以上では5,000円(税込5,400円)。
アセアン株式(1取引あたり)は約定代金の1.00%(1.08%)で、最低手数料500円(税込540円)。
楽天証券とネット証券大手各社との比較
約定代金5万円から3,000万円超までを各ネット証券で比較した。業界最大手のSBI証券と楽天証券の同じ金額。その他の大手ネット証券と比べるとどの約定手数料の場合でも楽天証券の方が安いという結果となった。
ネット証券大手手数料の比較表(1取引あたりの手数料)
約定金額 | 楽天証券 | SBI証券 | カブドットコム証券 | マネックス証券 |
---|---|---|---|---|
5万円 | 50円 | 50円 | 90円 | 100円 |
10万円 | 90円 | 90円 | 90円 | 100円 |
20万円 | 105円 | 105円 | 180円 | 180円 |
50万円 | 250円 | 250円 | 250円 | 450円 |
100万円 | 487円 | 487円 | 990円 | 1,000円 |
150万円 | 582円 | 582円 | 1,440円 | 1,500円 |
3,000万円 | 921円 | 921円 | 3,690円 | 3万円 |
3,000万円超 | 973円 | 973円 | 3,690円 | 3万円~ |
現物株だけでなく信用取引、ETFの手数料も安かった
国内株取引手数料が業界最低水準の楽天証券は、現物株だけでなく信用取引手数料0円、ETF手数料0円など他の手数料も安い。手数料を重視する投資家は楽天証券で売買することを検討してみてもいいだろう。
文・右田創一朗(元証券マンのフリーライター)/MONEY TIMES
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