プレゼンの結果は最初の印象で決まる

次に役員、管理職、担当ベースにも共通した理由になるが、人は最初の印象がいいと、その後に目立つマイナス点がない限り、「全体的によかった」と感じやすいので、最初から強いカードを使いたい。

プレゼンに関する限りは、強いカードを温存する意味は全くないのだ。

アピールしたいポイントが3つあるとしたら、その場合も相手にとってインパクトがある順に紹介したい。

プレゼン,大塚寿
(画像=THE21オンライン)

間違っても、「カタログにそう並んでいたので、企画書もその順番にした」なんてことのないように。ヒアリングした感触で相手のニーズの強弱を勘案し、その順にプレゼンしていくことだ。

後半は事例を中心に

さて、「前半勝負」はいいとして、前半で勝負をしてしまったら「後半はどうするのか?」という素朴な疑問も湧いてくるはずだ。

お薦めなのは「事例を中心にする」こと。事例は幅を持たせて、相手の食いつきを確認しながら進めたい。

もちろん、相手の注意喚起のために、「最強のカード」として何らかの事例を前半に話してしまうこともあるだろう。

その際はそれ以外の事例で、できれば対極にありそうな事例を複数、後半に紹介していきたい。

そうすることによって、前半の好印象がキープされるだけでなく、「そういう分野にも強かったのですね」という再認識を促し、他の案件化につながることも少なくない。

あるいは、事例以外に前半に紹介した内容の補足や技術的な説明、事務的な手続きなどを後半にするのもいい。