若手社員を動かした「あるひと言」

そんな彼らとの接し方は非常にシンプルです。

彼らの世代はとにかく素直で反抗もしない。デジタルネイティブな世代だから、ネット関係のスキルやアイデアのレベルはとても高いです。好きなことに関しては、ゴールへの道のりが長くても地道に取り組める。

そういう気質や能力を理解して、ひとりひとりに向き合って「きっかけ」や「気付き」を与えることが、とても大事なことになってきます。

最近、会社のスタッフでイラストやデザイン関連を担当する若手社員に、あるロゴマークのデザイン募集があったので、「今度出してみたら?」と軽く話を振ってみたら、意外なことに「こういうことを考える発想がなかったので、とても嬉しいです」とすごく感謝されました。

人手不足が叫ばれる中、彼らのような若くて素直な人材を宝の持ち腐れにしてはもったいない。彼らを伸ばすのも縮ませるのも、われわれ世代の「声かけひとつ」にかかっているのかもしれません。

渡部陽(わたなべ・よう)
キャンパス総研代表、(株)ユーキャンパス代表取締役
1970年生まれ。93年、明治学院大学経済学部卒業後、(株)毎日コムネット入社。2001年、(株)ユーキャンパスを設立し、大学生向けに特化した広告事業を展開。現在までに全国約670大学でのプロモーション実績があり、自身の足で920キャンパスを訪れている。13年3月にサービスを開始したアプリ『サークルアップ』は、全国約3,000の大学サークル、約60,000人の大学生が利用している。著書に、複数の内定を得た大学生をクローズアップした、オリジナルの切り口による就職活動本『内定ホルダー』(主婦の友社)がある。(株)ユーキャンパス: https://www.youcanpass.net/THE21オンライン』2019年04月10日 公開)

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