(本記事は、堀宏史氏の著書『すぐメモする人がうまくいく』=自由国民社、2018年10月17日刊=の中から一部を抜粋・編集しています)

成功した人の共通点、それは「すぐにメモする」ということ

すぐメモする人がうまくいく
(画像=『すぐメモする人がうまくいく』※クリックするとAmazonに飛びます)

仕事で成功していて、ものすごく忙しいはずなのに、毎日何回もTwitterやFacebookを更新したりコメントをしたりしている。LINEやメッセンジャーの返信も早い。会うといつも最新のレストランや映画の話、先月行った海外旅行の話など話題が豊富。そんな人たちがいますね。

私がこれまで数多くのスタークリエイターやプロデューサー、企業のエグゼクティブの方々と接してきた中で、ひとつ気がついた共通点があります。

それは、アクションが早いということ。

会話の中で出てきた本や映画、レストランやアミューズメントスポットなどの情報があれば、すぐにその場でスマホで検索して面白ければすぐに注文・予約をしてしまうほど。多くの人はいろんなことを知っていても実際には行動に移せていないことが多いのですが、この人はすごく忙しいだろうなあと思う人ほど、新しいスポットに行っているし、新しい映画を見ているのです。

そして、そんな人はいつも新しいアイディアを世の中に出し続けています。つまり、世の中的に成功しているとされる人こそ、すぐに行動する習慣がついているという事実に気がついたのです。

彼らは実際の仕事の中でも成果を出す一方で、多くの本を執筆しさらにTwitterやブログ、いろんなニュースサイトなどでも絶え間なく文章やコメントを発表し、日々の生活が垣間見えるFacebookやInstagramでは楽しそうな日常を公開しています。

そんな圧倒的なアウトプットを見ていると、なかなかそういった成功しているスターエグゼクティブの方々の域にすぐに達することは難しそうです。

なにかヒントはないものか、さらに観察を進めると、そのアクションの中で特徴的なことに気がつきました。

それは「すぐにメモする」こと。

すごくシンプルで、これだったら自分にもできそうです。そう、これは「誰でもすぐに」実行できる行動習慣なのです。

そして、一番大事なことは「何か気になったら、すぐにメモする」こと。

なぜすぐなのか?

それは、人間はしばらくたつと考えていたことを忘れてしまうからなのです。

お風呂でぼーっとしている時に、ふと面白いアイディアが浮かんだとしても、お風呂を出る頃には「あれ、俺何か楽しいことを考えていたんだけど、なんだっけ…?」という経験をされた方も多いのではないでしょうか。最近ではネットのニュースやSNSでどんどん面白そうな情報が入ってきても、ほとんどのことはすぐに忘れてしまいます。

「あっ、これは面白いかも」と思ったら、すぐに行動に移すべきなのです。

そうしないと後で、「あれ、なにか面白いことがあった気がするけど…」という感覚だけが残る。人は忘れやすい生き物です。すぐに行動に移しましょう。

この本で書かれていることには、全く難しいところはありません。スマホを使って、気になったことを書き留めていくだけです。ひとことメモするだけだったら誰にでもできますよね。ご飯を食べながらでも、テレビを見ながらでも、トイレでも続けることができます。

そして、どんどんSNSにシェアしていきましょう。最後に無意識に集まったものを見直してみると、自分でもあっと驚くような効果が出てくるものなのです。

「すぐに行動しない人」の残念な共通項

逆にすぐに行動しない人は、総じてストレスレベルが高い人が多いように見えます。いつも何かに追われている、ココロが落ち着かない、やる気が出ない、そんな気分を持つ人も多いのではないでしょうか。

いつも机の上に書類が山積みされていて、いろんなものがゴチャッと散乱しているような状態で仕事をしている人が僕の近くの席にいるのですが、ある日簡単なアンケートがみんなに配られた時にその人はそのアンケート用紙をスッと書類の上に置きました。

その後、その上にさらにいろんな書類が積まれていきアンケートのことは忘れられ、期日を超えてリマインドされてからやっとアンケートを記入し始めました。

ここで問題なのは、アンケートの回答が遅くなったことだけではなく、アンケート用紙が書類の中に埋もれている時には、その人の頭の中でもしっかりとそのアンケート用紙のことが記憶され、頭の中ではいつも気になり続けているということなのです。この小さなアンケート用紙のような記憶のひとつひとつがあなたのストレスにつながっていきます。

日々の仕事の中でも、今日はこの作業とこの作業とこの打ち合わせをしようと自分でその日一日のタスクの整理をして仕事を始めたとしても、メールは入ってくるし、突然新しい作業を依頼されることもあるでしょう。プライベートなLINEやメッセンジャーが入ってきて予定の調整をしたり、個人的な会話が入ってきたりします。

そんな状況の中で一つの作業に集中しなければいけないのに、ついTwitterやFacebookのタイムラインを追ってしまう。そして我に帰り、気がつけば残業が長引いてしまう。そんな毎日を過ごして気持ちがいいわけはないですよね。それぞれの作業のプライオリティをつけて順番にこなしていけばいいのですが、実際に実行するのはなかなか難しいと思います。

そういった「すぐに行動しない人」たちの共通項は「いつも何かに追いかけられている感じ」なのです。すべてにおいて自分で主導権が取れずに、後手後手にまわってしまう。これがすぐに行動しない人の特徴なのです。この差は一体どこからきているのでしょうか。

人間の脳の仕組みから考えると、これは「脳のメモリーを無駄なことに浪費しているから」と言えます。人間の脳はコンピューターと同じく、記憶用のメモリーとタスク処理用のメモリーに分かれていて、記憶用のメモリーがいっぱいになるとメモリー容量が足らなくなると同時に、処理用のメモリーの速度までうばっていくのです。

ちょうどパソコンのアプリケーションやファイルを同時にたくさん立ち上げると、処理速度が一気に遅くなってしまうことと同じ現象があなたの脳に起きているのです。

この処理の遅れやメモリー不足を解消するには、「目の前のタスクをすぐに処理」をして、記憶用のメモリーを無駄なことに占有させないことが大事になってくるのです。そして、情報の処理で一番理想的なのは「情報を外部化する」、つまりメモをしていくことなのです。

こういった行動習慣は毎日の積重ねで、実行する人としない人に大きな差がついてきます。新しい情報を無理なくストレスなく処理できている人がいる一方で、毎日どんどん無駄な情報に脳が埋まっていきストレスがどんどんたまっていく、そんな生活は避けたいものですね。

まずは、すぐにメモをするというシンプルな習慣から始めてみましょう。

思いついたら、まずはその場で立ち止まろう

アイディアはいろんなところでひらめきます。

机でいろいろ考えてもなかなかアイディアが浮かばず、あきらめて家に帰る道の途中で歩いている時にふといいアイディアが浮かんでくる、そんな時もありますね。

そんなに大きなアイディアでなくても、家のちょっとしたことや友達と行きたいお店など歩いているとそんなちょっとした考えが頭に浮かぶことも多いでしょう。

ただ、普通であればそのまま歩いていき、家に帰って荷物を片付けてテレビを見始めたりするとそんなアイディアもどこかに行ってしまっています。

「確かにあの時いいアイディアが浮かんでいたはずなんだけど、どんなだったかなあ…」とその時に苦しんでもなかなか思い出せません。

歩いている時に何かが頭に浮かんできた、そんな時こそ立ち止まってアイディアをすぐメモしてみましょう。

ふと頭に降りてきたアイディアは、まるでシャボン玉のようにとてもこわれやすくすぐに消えていくはかないものです。その場で書き留めておかないとすぐにどこかに行ってしまいます。

古代ギリシャのアルキメデスは、お風呂に入った時に水位が上昇することから上昇した分の水の体積が体の体積と同じことに気がついた時「見つけた!見つけた!」と叫んだと伝えられています。

これは、新しい法則を発見した喜びを表現したことと合わせて、アイディアがどこかに行ってしまわないように声にしたとも考えられるのではないでしょうか。ただし、私たちが同じように何かを思いついた時に大きな声をあげてしまうと、それはちょっと問題ですよね。そこで、すぐメモなのです。

今はスマートフォンで簡単にメモができますし、いろいろな便利なアプリやボイスメモなどもあります。何か思いついたら、すぐにその場に立ち止まってアイディアをメモしてみましょう。

なぜなら、普段何気なく思いついたアイディアは宝の山だからなのです。「今からアイディアを考えるぞ」と考えたアイディアより、何気ない日常で思いついたアイディアが優れている場合も多いのではないでしょうか。

それは、意識しなくてもあなたの脳が常に無意識下で働いていて、あなたが歩いていたり寝ていたりする間にもさまざまなシナプスが結びつきアイディアを生み出し続けているからなのです。その無意識で生まれたアイディアが意識に浮かんできたその瞬間をうまくつかまえましょう。そのアイディアがあなたを未来の成功へつなげてくれるかもしれません。

実際、僕自身も仕事のアイディアに行き詰まってあきらめて寝てしまった時があるのですが、頭の中は寝ている間もフル回転していたのか明け方になってうとうとしている時に「これだ!」というアイディアが降りてきたことがあります。

その時はとても眠かったのですが、必死に枕元にあった携帯を手にして、アイディアの原型をとにかく興奮しながらメモしたことを覚えています。後日そのアイディアが実現した時には、その明け方の状況をまざまざと思い出すことができました。

大事なのは、いいアイディアが浮かんできたとしても大半はすぐに忘れてしまうので、なにかひらめいた瞬間にすぐメモすることが必要なのです。何か思いついたら立ち止まってメモをする、これを習慣化していきましょう。

すぐメモする人がうまくいく
堀宏史(ほり・ひろし)
1993年慶應義塾大学経済学部卒業。大手広告代理店勤務。これまでに広告業界でリアルとデジタルを融合させた新しい広告を実現し、カンヌフェスティバル、アドフェスト、ロンドン広告祭、クリオ、東京インタラクティブアドアワードグランプリ、文化庁メディア芸術祭グランプリ、モバイル広告大賞など受賞歴多数。カンヌフェスティバル等で審査員を務めるとともに、adtech等の国際カンファレンスでスピーカーとしても活躍している。

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