「ゲタを履かされる」のは、本人にとってもプレッシャーに
2つ目は、「自分の意思がないのに、なって幸せかどうかは分からない」という理由です。
自分の意思が全くなく、流れで反強制的に管理職になってしまった場合、「私はゲタを履かされてなったのか?」などと余計なことばかり考えてしまい、プレッシャーに負けて、メンタルまでやられてしまうケースも目にして来ました。ただ管理職を目指すという漠然とした目標では、自分が思う職責を負う仕事には辿り着かないでしょう。
自分に全く合わない「管理職」になるのは、会社にとっての「数合わせ」に付き合っているだけで、自分らしいキャリアを築いているとは言えません。
上だけでなく「横のキャリア」も考えよう
3つ目は、「上に行くだけがキャリアではない」ということです。
私も、今でこそ管理職をしていますし、女性登用も仕事の1つとして関わっておりますが、あえて会社内において「上を目指すだけがキャリアではない」と思っています。
自分がしたいことが、自然につながり、その流れの先に管理職があれば、それは理想的です。
ただ、現実は、そう思い通りにはいきません。
そんな時には、「上」を意識せずに、「横の広がり」など別の方向での「キャリア」を考えてみても良いと思います。
ここでは、「キャリア」と言っても、新しい仕事という意味ではなく、「少しでも自分として成長する」という意味合いで使っています。
会社という組織にいる以上、それなりの成長は求められます。
変化が激しい時代の中で、「現状維持」は危険です。AIに取って変わられるか、誰でもいい仕事しか与えられなくなります。そして、残念ながら、「誰でもいい仕事」は非常に低賃金か、正社員である必要はなくなるでしょう。
それは避けたい……となると、やはり、少しずつでも出来ることの幅を広げて、成長することが必要ですが、この時、上ばかりでなく、横にも広がりを付けるべきだと考えて、アドバイスしています。