2019年6月19日8時過ぎに西原宏一さんに直接聞いた最新の相場観と戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

今回の新潟震度6強の地震により被害を受けられた皆さまに、心からお見舞い申し上げます。

昨日18日(火)の米国株は上昇し、過去最高値に急接近。トランプ米大統領が、中国の習近平主席と「とても良い」電話会談ができたことを明らかにし、来週大阪で開催されるG20首脳会談で習近平主席と「時間をかけて会談する」との意向を示したことが要因。呼応して、米国株とオフショア人民元は上昇。円は下落、豪ドル円は74円台ミドルまで反発した。

現在の為替相場の戦略やスタンス

ドラギECB総裁が追加金融緩和が近づいたことを示唆。「見通しが改善せずインフレ圧力が強まらない場合は「追加の刺激策が必要になるだろう」「フォワード・ガイダンスの修正が可能であるとともに、利下げは政策手段の一部であり、資産購入も選択肢だ」。10年物ドイツ国債利回りは過去最低のマイナス0.3%を付けた。ユーロは下落。実現するかどうかで意見がわかれていた米中首脳会談が、実現の可能性が高まったことにより、リスク許容度が改善。株高、円安に。しかし、米中首脳会談は「儀礼的なもの」に終わる可能性が高いこと。加えて「会談が実現しない」と考えていた参加者は皆無であり、実現した場合のリスク資産の回復は想定内であるため、株高、円安が継続するのは難しいと考えている。108.00円レベルにはオプションからのドル買いが並んでおり、下げ渋っているが、このオプションは早晩満期を迎えること、加えて米ドル/円の戻りが限定的であるため、米ドル/円の下値余地は拡大したまま。スタンスとしては米ドル/円の戻り売り。

西原 宏一(にしはら こういち) 株式会社ダイヤモンド・フィナンシャル・リサーチ
青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行に為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラー等を歴任した後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。ザイFX!にて「西原宏一のヘッジファンドの思惑」を連載中。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。