不動産投資の最大のメリットは、区分所有の分譲マンションなどを購入して賃貸住宅として運用すれば、毎月安定収入を得られるという点にあります。そこで不動産投資のメリット、借入金額に対しての金利、どうすれば安定した収入につながるのか解説します。

現金がなくてもローンで投資できるのがメリット

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(写真=LookerStudio/Shutterstock.com)

極端な話ですが1億円の現金があって2500万円のワンルームマンションを4戸手に入れることがきたとしましょう。

1戸当たりの賃料収入が8万円とすれば、年間の賃料収入は8万円×4戸×12ヵ月で384万円になります。1億円の投資で384万円の収益ですから、利回りは384万円÷1億円の0.0384で、表面利回りは3.8%です。

当然ですが賃貸経営には各種の経費がかかるので、実質利回りはこれより少し低くはなりますが、それでも銀行にお金を預けていても年間1%にもならないのが普通ですから、たいへん大きなメリットです。

だからこそ現預金などをたくさん持っている富裕層は、積極的に不動産投資を行っているのです。しかも、10年、20年と所有していれば、いい場所、時代にマッチしていれば資産価値の上昇も期待できます。お金があれば、誰だってやりたくなるのが不動産投資なのです。

会社員で一定の収入がある人ならば、多額の現金を持っていなくても、不動産投資のためのローンを組んで購入できるのも不動産投資のメリットです。つまり、まだ資産形成ができていない比較的年齢の低い人たちでも不動産投資を行うことができるのです。

不動産投資に適したマンションの分譲実績がある会社の物件で、安定した賃料収入を確保できそうな立地のマンションなどであれば、銀行やリース会社などが積極的に融資してくれます。

借入額と融資の条件によって採算性は異なってくる

しかし、ローンを利用して不動産を取得すれば毎月ローンの返済が伴います。賃料収入との見合いで、返済負担が多すぎると毎月大きな持ち出しになって、家計が圧迫され生活が苦しくなってしまいます。そのため借入額の条件と想定賃料とのバランスが重要になってくるわけです。

というのもローンの借入額、金利、返済期間などの条件によって毎月の返済額は大きく変わってきて、持ち出しなしで不動産投資ができるかどうか、一定の持ち出しが必要なのかなどの採算性が異なってくるからです。

例えば2,500万円の新築マンションを所有していて、月々8万円の賃料収入が想定される場合には、2,500万円全額の金利2%、30年ローンを組んだとしたら、毎月の返済額は9万円を超え賃料収入だけでは足りないため1万円強の持ち出しになります。

金利2%、元利均等・ボーナス返済なしの毎月返済額を各借入金別に表にしました。

借入額・返済期間別の毎月返済額の変化
借入額 20年返済 25年返済 30年返済
3,000万円 15万1,765円 12万7,156円 11万885円
2,500万円 12万6,470円 10万5,963円 9万2,404円
2,000万円 10万1,176円 8万4,770円 7万3,923円
1,500万円 7万5,882円 6万3,578円 5万5,442円
1,000万円 5万588円 4万2,385円 3万6,961円

返済期間を短縮して早く返済を終えるのが安心

例えば500万円の自己資金を用意できれば、借入額は2,000万円ですみます。その場合、30年返済の毎月返済額は7万3,923円です。賃料収入が8万円とすれば、持ち出しゼロで2,500万円の分譲マンションのオーナーになれるわけです。

家計に少し余裕があるのなら、これを25年返済にすると、毎月返済額は8万4,770円。毎月5,000円ほどの持ち出しになるものの返済期間が5年も短縮されるわけです。

現在35歳の人なら60歳時には完済できるので、その後は賃料収入を年金代わりに受け取れるのです。

何年か経って収入が増えてくれば生活にもゆとりが出てくるでしょうから、その段階で賃貸用不動産を買い増していけば、老後の安心感がよりいっそう高まるでしょう。(提供:Incomepress

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