現代は、インターネット社会です。入居者が賃貸物件を探すときもインターネット経由が一般的になってきました。さらに言えば、PCよりもスマートフォン経由で物件情報を収集する人が多くなってきました。
したがって空室を埋めるためには、インターネットを使った集客活動が得意な客付け仲介会社を使うことが重要です。物件オーナーは、特に周辺物件に強く、適正な家賃水準を提示してくれる仲介会社と付き合いがあると安心です。
スマートフォンに強い仲介会社と契約を締結する
駅前の不動産屋などに多いのですが、店舗の窓に物件情報を掲示し、賃貸を探しているお客を待つ「受け身型営業」の仲介業者がいまだにあります。しかし昨今はそれでは通用しないため、ネットを活用した積極的な集客活動を得意とする仲介会社にいかに動いてもらうかが大切です。
しかし、高齢者をターゲットに物件をお持ちの場合は、逆にそのような仲介会社のほうが適する場合もあります。
その会社がインターネット集客に強いかどうかを確かめるには、スマートフォン向けの広告仲介に対応しているかを確認するといいでしょう。特に若いシングル層には、PCすら持っていない人たちもかなりいます。
特にこれらの層に対しては、問い合わせに即日メールで返信するかどうかが大切なポイントになります。顧客がメールで問い合わせをしているのに物件情報をFAXで送信したり、電話連絡をしたりといったやり方の仲介会社は避けたほうがいいでしょう。
不動産業者間では、未だに物件や顧客の情報のやり取りをFAXで行う会社のほうが多いくらいです。残念ながら、世の中の変化についていけない会社が多いのも不動産業界の実態なのです。顧客に対してスピーディーに返答するといった、ごく当たり前のことすらできない会社に入居者募集を任せると、なかなか空室が埋まらないということになりかねません。
入居者がどのようなキーワードで検索しているかについて詳しい、いわゆる「Webマーケティング」に強い会社を1~2社選んでおきましょう。
顧客が問い合わせをする会社数は2社以内がほとんどです。したがって、問い合わせをする会社として選ばれなければ、空室を埋めることは難しくなります。問い合わせをした仲介会社で契約する割合は90%なので、新規募集の段階ではあまり多くの仲介会社に声をかける必要はないでしょう。
仲介業者への入居者募集の依頼方法
1社だけに仲介を依頼する「専任媒介」と複数社に依頼する「一般媒介」を宅建業法で規定しているのは、売買仲介だけです。賃貸仲介には明確な規定がありませんが、実際賃貸仲介でも同じ用語が同じ意味で使われています。
複数の業者に依頼する場合と1社専任で依頼する場合のメリットとデメリットは下記です。
複数の業者に依頼
メリット
- 魅力的な物件であれば業者間で競争原理が働き、早期に空室が埋まる可能性が高い
- 営業窓口が増えることで、募集ルートも同時に増える
- 業者によって異なる強みを武器に、入居者にアピールできる
デメリット
- 他社で決まると自社に報酬が落ちないので、他の業者への情報公開やコストのかかる広告などに消極的で、いわゆる物件の「囲い込み」が行われる可能性がある。
- 複数に依頼すると、内覧時のスケジュール管理や鍵の受け渡しなどに管理に手間がかかる
1社だけに依頼
メリット
- 必ず自社で決まるので、他の業者に対する積極的な情報開示や不動産のポータルサイトへの登録などのマーケティングコストもかけることで、早期の入居者獲得につながる
- 窓口が一本化されるので、内覧のスケジュール調整や鍵の管理などをその窓口に依頼でき、煩わしさから開放される
デメリット
- 依頼した会社があまり熱心でないと、なかなか空室が埋まらない状況に陥る可能性が高い
- 競争原理が働かないため、入居者の決定まで時間がかかるケースもある
管理会社に物件管理・入居者管理を依頼している場合
自主管理ではなく物件管理を依頼している場合、入居者管理もそこに依頼するケースが多いでしょう。このケースでは、この管理会社がいわゆる「元付け業者」となるので、「客付け」が得意な会社とのネットワークを持っているかどうかが大きなポイントです。なお、管理業務は得意だが、客付けは不得手という会社も存在します。
そのような場合、依頼している管理会社の特性を把握した上で対策を取る必要があるでしょう。
何よりも家賃設定が大事
最も重要なことは、言うまでもなく物件の家賃設定です。オーナーとしてはなるべく高い賃料を設定したいところですが、周辺のマーケティングリサーチをしっかり行った上で家賃を設定することが大切です。よって、周辺物件の家賃をしっかりリサーチできる業者に依頼することが、とても重要です。(提供:Incomepress )
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