不動産投資を成功させるには、「安定経営がしやすい物件」と「すぐに売却できる物件」の両方の要素が必須です。ここでは、意外に見落とされがちな後者について解説します。

不動産投資の成功は「家賃収入+売却価格」で決まる

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(写真=Grand Warszawski/Shutterstock.com)

その不動産投資が最終的に成功したか否かは、「家賃収入(インカムゲイン)+売却価格(キャピタルゲイン)」の総額で判断すべきです。所有している間に空室期間がほとんどなかった物件でも、売却価格が安かったため、トータルで見ると損をしていたというケースもあります。

したがって、「安定経営がしやすい物件」と「すぐに売却できる物件」の両方を備えたマンションを手に入れる必要があるわけです。今回は、後者の「すぐに売却できる物件」のポイントを3つ解説していきます。

ポイント1:優秀な営業マンから買うこと

すぐに売却できる物件のポイントとして、まず挙げたいのが「優秀な営業マンから買うこと」です。「優秀」をもっと具体的に言えば、「たくさんのお客様から信頼されている」営業マンです。

優秀な営業マンは、たくさんの見込客・既存客を抱えています。そのため、売却を相談すると顧客の中から「マンションを買いたい」と思っている人をピックアップし、すぐにマッチングしてくれるでしょう。

しかし、営業マンや不動産会社によっては、売却物件の仕入れに積極的でない場合もあります。したがって、購入検討時に「この物件を売却するときにどれくらいフォローしてもらえるか」をヒアリングしておくのが賢明です。売却時に担当営業マンが退職していることも考えられるため、全社的に売却をバックアップしてくれる不動産会社から物件を購入するべきです。

ポイント2:流動性が高いこと

不動産投資において「流動性のあるマンション」とは、不動産市場に出したときに短期間で「買い」が入る物件のことです。すぐに「買い」が入るので、希望額で売却しやすくなります。

不動産市場に出しても「買い」がなかなか入らない場合、売却価格を下げるしかありません。さらに指し値(値引き交渉)をされたときに弱気になりやすく、「想定以下の安値で処分してしまった」というケースもよくもあります。こういった苦しい状況にならないためにも、不動産投資では流動性が重要なのです。

不動産投資には、ワンルームやファミリー向け、一棟物件などさまざまな種類があります。この中で流動性が高いのは、ワンルームマンションです。理由は単純で、ファミリー向けや一棟物件よりも価格が安いからです。

一棟物件の価格は億単位になるケースが多いですが、それだけの資金を用意できる投資家は限られます。これに対して、ワンルームは2,000万円〜3,000万円台が多いため、投資額の限られたビジネスマンやビギナーでも参入しやすいのです。

価格が安いからプレイヤーが多く、それによって流動性が高まるというわけです。流動性を重視する不動産投資家にとって、ワンルームマンションは有力な選択肢と言えます。

ポイント3:好立地物件であること

人気駅の駅前などの好立地物件は空室が発生しにくく、安定経営がしやすいという魅力があります。また、人気があるということは、スムーズに売却しやすいことを意味します。好立地物件は、インカムゲインでもキャピタルゲインでも有利なのです。

好立地物件は、なぜ売却しやすいのでしょうか。好立地物件は空室リスクが低いため、適正な販売価格なら「欲しい」と思う投資家が大勢います。また、オーナーチェンジ(入居者のいる状態)で売りに出しやすいため、割安な価格で市場に出さなくて済むというメリットもあります。

ここで紹介した3つのポイントをすべて満たしている必要はないと思いますが、いずれかに該当していると安心です。すぐに売れる物件なら、不可抗力で経営が続けられなくなってもスムーズに撤退できます。特に「不動産投資をしてみたいけれど不安……」というビギナーは、物件の購入時に意識するといいでしょう。(提供:Incomepress

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