「社長」はなぜ神社へ行くのか
天下人として歴史に名を残した将軍や大名、大きな功績を成し遂げた政治家や実業家など、成功者たちの多くは寺社仏閣への参拝を大切にしてきました。ある調査(※株式会社プラネット調べ)によると、寺社仏閣をもっとも多く訪ねている職業は「会社役員・経営者」で、80%もの人が寺社仏閣によく行くと答えています。能力開発のプロフェッショナルとして活躍する著者が、成功者が足繁く神社に通う理由と、神様からの応援を得られる“正しい神頼み”の方法をお伝えします。
偉大な経営者たちは「マイ神社」を持っている
ソフトバンクグループの孫正義会長は年2回、石川県の金劔宮(きんけんぐう)への参拝を欠かさず、楽天の三木谷浩史社長は毎年初詣に東京都の愛宕神社を訪れるといいます。「経営の神様」と呼ばれた松下幸之助は京都府の岩清水八幡宮を、「日本の石油王」と呼ばれた出光佐光は生まれ故郷・福岡県宗像市の宗像大社を篤く崇拝していました。
このように、成功者たちはそれぞれ「マイ神社」を持ち、神社に参拝し、祈願することを重視してきました。ビジネスや人生の成功と神社参拝の間には、どのような関係があるのでしょうか。
本物の成功者ほど「運」を大切にする
成功哲学の祖と言われるナポレオン・ヒルは「人間の成功の最終的なゴールは、神仏の存在に目覚めることだ」という言葉を残しています。「自分が幾多の困難を乗り越え、成功を収めることができたのは、きっと神様が助けてくれたからだ」と思える人こそが、真の一流の成功者なのです。そう思えない人は「自分の力だけで成功できた」と思っている傲慢な人であり、本物の成功者とは言えません。
大きな成功を収めるには、自分の才能や努力だけではどうにもならない部分もあります。タイミングや人とのご縁など、いわゆる「運」と呼ばれる要素です。自力で運をつくり出す能力を「念力」と言いますが、念力だけでは状況を変えることはできず、外のタイミングと合わないとうまくいきません。
しかし、自力に「他力」が加われば、最強になります。成功者たちは、自分でプランニングをし、自力だけで足りないところは神様の力を上手に利用したからこそ、人並みはずれた成果を手にすることができたのです。