上司のパワハラが酷くて転職したい…。でも、面接で退職理由を聞かれたら、何と答えてよいか分からない、と困っている方もいらっしゃるでしょう。面接をスムーズに受けるための対処法をご紹介します。自分を取り繕うのではなく、自然に答えられるような考え方を知っておきましょう。備えがあれば、転職活動にも自信が持てますので、ぜひ最後までチェックしてくださいね。

パワハラから逃れられない場合はメンタル不調になる前に転職を検討

パワハラ ,転職
(画像=PIXTA)

パワハラを解決するために、何か対策を取れるでしょうか。会社にパワハラ相談窓口があるなど、パワハラ当事者を介さず相談する手段があれば、まずは利用することを考えます。

会社の規模などで相談窓口の有無は異なりますが、会社にない場合でも外部に「総合労働相談コーナー」や「法テラス」「みんなの人権110番」などといった機関もありますので躊躇せずに相談してみましょう。

ただし、自力でパワハラ解決に向けて努力しても難しい状況・環境なら、無理をせずに今の仕事に見切りをつけて、次を考えた方が早いと言えます。

パワハラを無理に我慢し続けていると、メンタル面で不調に陥る危険性があります。精神疾患に陥ってしまうと、回復に長引き仕事の継続が厳しくなるだけでなく、転職も難しくなってしまいます。メンタル面に問題が出る前に、環境を変えてストレス源から離れることが重要です。

まずは、転職サイトへの登録、職務経歴書や履歴書作成など、転職準備を始めましょう。転職エージェントに相談するのも一つの手です。転職活動を始めることで、パワハラを受けていても精神的に「次がある」と思えて気分転換になるという効果も見込めます。

履歴書でも面接でもパワハラのことには触れない方が良い

パワハラが原因で転職をする場合、気になるの はパワハラがあったことをどこまで伝えるかという点です。採用試験の面接時に転職理由を聞かれたときの答え方や、履歴書での志望動機・転職理由の書き方をどうするか困るのではないでしょうか。

結論から言えば、パワハラのことは基本的に口にしない方が無難です。パワハラのことを転職理由に挙げると、どうしても「当社でもすぐ辞めるかもしれないな」と面接官に悪い印象を与える可能性が高いためです。敢えて自分からそのような危険性を冒す必要はありません。

転職理由は、自分のキャリアアップやキャリアチェンジなどプラスの理由にするようじっくり検討しましょう。面接でも、転職理由をはっきりと答えられるよう、準備を整えておくことが大切です。

面接で転職理由を尋ねられたときの答え方

面接で転職理由を尋ねられた場合は、履歴書の志望動機で記載したようにポジティブな内容で答えましょう。それでもさらに深く突っ込まれた場合は、「前の職場では自分のやりたい仕事ができなかったので、御社でこの仕事をしたいと考えた」という言い回しで回答してみてください。

「待遇が良かったのにどうして退職したの?」と追及されたときの答え方

面接官によっては、「年収や福利厚生面など待遇の良い会社だったのにどうして転職するのか」と突っ込んでくる場合もあります。しかし、そのような場面であっても、無理にパワハラのことを答える必要はありません。

例えば、前職で身に付けたスキルが活かせなかったので御社で活かしたい、という理由もOKです。パワハラを受けて実力を発揮できなかった事実を、言い方を変えて伝えるようにします。

しかし、話の流れ上、どうしても答えざるを得なくなる場合も考えられます。その場合は、客観的な事実としてこのようなことがあった、と伝えると同時に、パワハラを回避するために自分は努力をしたが叶わなかったと締めくくるように回答します。

客観的な事実としては、自身の行動とその結果どうなったか、という点をまとめます。自分の行動は、パワハラの相談窓口で相談をしてみた、あるいはパワハラ当事者の上司に相談してみたといった内容になります。自分で行動した結果として、かえってパワハラが酷くなったためどうしようもなかったことを伝えましょう。

このように回答することで、少なくとも自分で問題を解決しようとする積極性があることを面接官に伝えることができます。

ただし、この回答はあくまでも最終手段です。できれば、パワハラのことは答えなくて済むよう、転職時には面接の練習をしておきましょう。

退社後はパワハラを忘れて新しいキャリアを作っていこう

パワハラをきっかけに転職をすることに関して、真面目な人ほど自分を責めてしまいがちです。しかし、自分に非がないなら、自分を責める必要はありません。むしろ、「ここまで耐えてきた自分はよくやった」と誇りを持ってください。

逆に考えると、パワハラはきっかけのひとつであり、新しいキャリアを形成するためのチャンスだとも言えます。退社後は気持ちを切り替え、パワハラのことは忘れることが一番です。そして、自分本来のパフォーマンスが発揮できそうな転職先を探し、やりがいを持って仕事を続けていける会社への再就職を決めましょう。

パワハラによる転職を良い方向に

パワハラに伴う転職活動について解説しました。特に、面接時にパワハラのことを聞かれるとどう答えていいか悩む人は多いはずです。 本記事を参考に、想定質問への回答を考えておきましょう。本番で難なく受け答えができるように準備をしておくと安心できます。

また、パワハラによる転職をネガティブにとらえず、自分がより飛躍できるきっかけにしようと前向きに考えることで、面接にも自信を持って臨めるようになります。後から振り返ったときに「転職して良かった」と言えるように、ぜひ転職を成功させてくださいね。

文・藤森みすず/fuelle

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