習慣化コンサルティング株式会社 代表取締役の古川武士さんに、時間を有効に使うための習慣について4回にわたりお話を伺ってきた。その中でキーワードとなったのが「メイクタイム」だ。時間が限られているビジネスマンが仕事以外のことを始めようとするためには、意識して時間を作ることが必要ということだ。

そうはいっても平日は遅くまで残業、休日は家族のために時間を使いたいという人も多いことだろう。そこで注目したいのが朝の時間を活用することだ。古川さんの著書『人生の主導権と取り戻す「早起き」の技術』より、人生が劇的に変わるという早起きのメソッドを深堀りした。(全5回、取材・文 秋乃麻桔)

古川武士
古川武士(ふるかわ たけし)さん
習慣化コンサルティング株式会社 代表取締役。米国NLP協会認定NLPマスタープラクティショナー。関西大学卒業後、日立製作所などを経て2006年に独立。約3万人のビジネスパーソンの育成と1000人以上の個人コンサルティングの現場から「続ける習慣」が最も重要なテーマと考え、日本で唯一の習慣化をテーマにしたコンサルティング会社を設立。オリジナルの習慣化理論・技術を基に、個人向けコンサルティング、習慣化講座、企業への行動定着支援を行っている。著書に『「早起き」の技術』(大和書房)、『マイナス思考からすぐに抜け出す9つの習慣』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)、『高密度仕事術』(かんき出版)など。

朝の1時間は夜の3時間に匹敵するほどの生産性がある

習慣化コンサルタント#5
(画像=PIXTA,ZUU online)

——古川さんは著書の中で、朝30分早起きすることのメリットを説いていらっしゃいます。具体的にはどのようなメリットがあるのでしょうか?

私がセミナーで「なぜその時間に起きているのですか」という質問をすると「その時間に起きないと会社に間に合わないから」という答えが返ってくることがあります。こういう人は、受動的なパターンで1日を始めているといえます。例えば、朝30分でも自分の意志で早く起きていれば、すでにその人は1日を能動的なパターンでスタートしていることになるのです。

受動的なパターンで1日をスタートする人は、仕事において主導権を握ることができません。自分自身がバタバタしながら1日をスタートさせているわけですし、常に緊急の案件などまわりに振り回されてしまう傾向があります。しかし能動的なパターンでスタートする人は、余裕を持って出社するので仕事を上手くコントロールすることができます。こうして仕事に対して主導権を握ることができれば、おのずと考え方もポジティブになっていきます。

——朝は集中力が高まると言われていますが、実際はどうなのでしょうか?