退職後の財務計画を立てて、それを実行するマインドセットが重要である
同行の10回目の退職者に関する調査は、労働者と退職者が直面する課題とその対処方法を明らかにしている。
「Wells Fargo」の第10回年次退職者調査によると、現在の退職者の70%以上が社会保障がなければ「彼らが何をしようとしているのかわからなかった」と述べているが、若い労働者世代は退職後にこの制度が利用できなくなることを恐れている。
これは、18歳から75歳までの2,708人の労働者と1,004人の退職者を対象にしたオンライン調査に基づいて、働く成人と退職者の態度と貯蓄を調査した研究の重要な結果の1つである。
この調査によると、退職者10人のうち8人以上が主に社会保障や年金を使って退職金を支払っているが、退職時にそれが当てはまると考えているミレニアル世代(25%)やジェネレーションX世代(37%)がはるかに少ない。
両方の若い世代とさらに若い世代のジェネレーションZ世代は、401 (k) またはIRA資産が引退後の主要な資金源となり、約40%または45%を拠出すると予想している。
ただ、3グループとも負債額が大きいため、老後に備えて貯蓄することは難しくなる。学生ローンを返済している労働者の67%は、負担が退職後の貯蓄の障害になっていると述べており、ミレニアル世代の31%、さらにジェネレーションXとジェネレーションZ世代のメンバーの約25%が「管理できない額の負債である」と回答している。
「Wells Fargo」によると、これらの労働者や他のすべての労働者が必要としているのは、引退に十分な貯蓄をするための「プランニング・マインドセット」である。それは、長期的な財務目標を設定し、それを達成するために懸命に働き、早期退職のための貯蓄を開始し、財務計画を策定することである。
調査対象となった労働者のうち、計画的なマインドセットを持っているのは35%に過ぎないが、最終的には引退に備えて十分な貯蓄をすると確信している人はその倍近くにのぼり、自分の負債状況をコントロールする強い意識を持っている人は2.5倍、不測の事態に対処するための計画を持っている人は5倍にのぼる。
その考え方には感情的なメリットもある。「Wells Fargo Asset Management」の戦略ビジネス部門責任者であるFredrik Axsater氏は、調査結果を議論するためのメディア向けの昼食会で、計画的な考え方を採用した人は、行っていない人よりも幸せで、経済的な問題について配偶者と話すことに慣れており、離婚する可能性ははるかに低いと述べた。
「人々がプランニングの考え方を持つと、驚くべきことが起こる」とAxsater氏は言う。
このような調査結果にもかかわらず、従業員福利厚生研究所の社長兼CEOであるLori Lucas氏によると、退職後のために十分な貯蓄をしていると確信している従業員の割合は、過去数年に比べて増加しており、2004年以来最高の67%に達しているという。約45%がメディケアと社会保障に自信を持っており、これは25年以上ぶりの水準である。
一方、否定的な見方をすれば、多くの労働者は生涯を通じて借金を抱え続けると考えており、ミレニアル世代の52%、ジェネレーションX世代の43%、ベビーブーマー世代の34%に当てはまるとLucas氏は述べた。
「Wells Fargo Advisors」のアドバイス・調査部門の責任者であるZar Toolan氏は「負債は全ての世代に共通する問題であり困難な課題である」と述べた。多くの人々は、投資か借金の返済かの選択に苦労しているが、Toolan氏は「老後のために貯蓄を始めるのは早すぎることはない」と話す。
これはすべての世代にとって重要な問題であり、労働者10人のうち8人が、引退政策はすべての大統領候補者にとって最優先事項であるべきだと考えている、とAxsater氏は言った。
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