ZUU online magazine2019年12月号特集(10月21日発売)からお届けします。

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『ZUU online magazine』2019年12号(10月21日発売)
好景気に沸き、史上最高値を更新し続ける米国株。世界中の投資家が参戦している米国株式市場に乗り遅れているならもったいない話です。今では米国株の売買手数料も格段に安くなり、海の向こうの株式市場に日本からも気軽に投資できるようになっています。一方、最近ではバリュー(割安)株が買われるなど、日本株の割安度が高まってきました。長期投資用に米国株、短期や中期なら日本株といった戦略も魅力的です。そんな両市場を展望し、日米の有望銘柄を厳選しました。※画像をクリックするとAmazonへ飛びます

有望テーマ十番勝負 Round 1 日本株 VS 米国株 高配当株安定配当+連続増配

#06 有望テーマ十番勝負 高配当株、バリュー株、IPO株、オンリーワン企業
(画像=Shutterstock, ZUU online magazine)

United States of America 景気悪化の局面でも業績が崩れにくい銘柄をチョイス!

もともと、米国では株価の上昇による値上がり益(キャピタルゲイン)だけでなく、安定した配当による利益(インカムゲイン)に対する関心が日本よりも格段に高い。ほぼ日本独自と言ってもいい株主優待の文化は米国にはないが、その分、企業側には自社株買いや配当金で株主に還元しようという意識が強い。そのため、連続して増配を続ける企業が非常に多いのが米国市場の特徴である。

ここでは高成長は見込めないものの、インフラ、資源など参入障壁が高く、寡占的なビジネスを展開している企業、あるいは景気悪化の局面でも業績が崩れにくい企業を中心に選別した。コカ・コーラの57年連続を筆頭に連続増配中の銘柄ばかりである。資産形成を目的とした長期投資が基本になるが、複数銘柄への分散投資がおすすめだ。

※株価、配当利回り、PER(株価収益率)は日本の銘柄が2019年10月9日、米国は10月8日現在。配当利回り、PERは今期予想(米国の配当利回りは直近四半期の配当を年間ベースにして算出)。

AT&T Inc. エーティー・アンド・ティー 市場 NYSE ティッカー T

株価 37.48ドル 配当利回り 5.51%

寡占的なビジネス展開で業績は安定

米国の通信インフラでベライゾンと双璧をなす。電波という寡占的ビジネスを展開しているため、安定したキャッシュフローを生み出せるのが強み。35年連続増配中。

Exxon Mobil Corp. エクソン・モービル 市場 NYSE ティッカー XOM

株価 66.70ドル 配当利回り 5.21%

堅固な収益基盤で連続増配を継続中

世界最大規模の石油会社。原油価格が比較的安定して推移しているため株価の上昇は鈍いが、収益基盤は堅固。配当利回りも比較的高水準を維持している。37年連続増配中。

Altria Group Inc. アルトリア・グループ 市場 NYSE ティッカー MO

株価 42.00ドル 配当利回り 8.00%

喫煙への逆風で株価は下落基調も高配当が魅

「マルボロ」など米国内でたばこ事業を展開。世界的な喫煙への逆風を受け、株価は下落基調だ。過去5年間の最低水準で推移しているため、配当利回りは8%を超える状態に。50年連続増配中。

Coca-Cola Co. コカ・コーラ 市場 NYSE ティッカー KO

株価 53.58ドル 配当利回り 2.98%

日本市場でのアルコール飲料参入など事業分野を拡大中

コーラなどノンアルコール飲料を中心に提供してきたが、日本市場では実験的にアルコール飲料に参入。英国の大手コーヒーチェーン、コスタを買収するなど積極的に事業分野を拡大。57年連続増配中。

International Business Machines Corp. アイ・ビー・エム 市場 NYSE ティッカー IBM

株価 138.38ドル 配当利回り 4.68%

クラウドやAIなど新規事業が成長

かつてはパソコン事業が主力だったが、現在はクラウド事業やAI事業に注力。伝説の投資家ウォーレン・バフェットも長く保有していたことで知られる。24年連続増配中。NYダウ構成銘柄にも採用されている。

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(画像=ZUU online magazine)

Japan 業績安定+配当増額の余地がある連続増配銘柄に注目

「ところ変われば品変わる」というが、同じ相場テーマ下だと日本と米国の企業に違いはあるのだろうか。ここからは10のテーマで日米の有望銘柄を紹介。日米企業による十番勝負を見逃すな!

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(画像=lkunl/shutterstock.com)

以前に比べ、現在は高配当銘柄に対する投資家の関心が高まっている。配当や株主優待を取り上げるメディアが増えたことや、企業の株主還元への意識の高まりによって、増配や自社株買いといった株主対策に打って出る企業が増えていることなどが背景にある。

一方、日々の出来高が少ない銘柄などは、配当の権利落ち後に資金が流出し、株価が下落する銘柄も多く見られるようになった。さらに、業績が不安定だと配当をもらえる権利を得たとしても減配の憂き目に遭うリスクがある。

そのため、ここでは連続して増配している企業の中でも安定して業績が伸びていて、さらに配当性向が50%以下と、配当が増額される余地の大きい銘柄を選別した。これらの銘柄は、配当取り後に調整を見せたとしても長期的なトレンドが崩れにくいのがポイントだ。