不動産投資はビジネスパーソンを中心に注目されている資産運用です。しかし他の資産運用がそうであるように、すべての人が不動産投資に向いているわけではありません。では不動産投資と相性が良い人とそうでない人はどのような違いがあるのでしょうか。本記事では不動産投資と相性が良い人と悪い人の違いを5つの相性診断で解説していきます。
不動産投資との相性判断1:コツコツ運用派か、短期リターン派か?
不動産投資は「長期的にコツコツと資産運用をしたい人」に向いている資産運用です。逆に「短いスパンで多額のリターンを狙いたい」と考える人にはおすすめできません。不動産投資のリターンは、インカムゲイン(家賃収入)とキャピタルゲイン(売買差益)から構成されますが家賃収入をベースに考えるのが基本でしょう。
なぜなら不動産価格の値動きを読むのは専門家でも難しい面があるからです。例えば「物件価格が上がる」とうわさされている再開発が盛んなエリアでも大災害に見舞われたり金融危機が起こったりすれば、不動産の取引市場は一気にシュリンクする可能性があります。一方の家賃収入は安定性があるのが特徴です。基本的に家賃は不況の影響を受けにくいといわれます。
実際に三井住友トラスト基礎研究所の「東京23区のマンション賃料インデックス」のレポートを見てみると、2009年前半を100としたときの東京都23区における2019年前半の賃料相場は111.14でした。2009~2019年までの約10年の流れを見ると2012年ごろから安定的に右肩上がりの傾向です。「成長性のある大都市への投資であること」「空室リスクを回避すること」などの条件を満たせば家賃収入は安定性があります。
不動産投資との相性判断2:決断力があるか、優柔不断か?
不動産投資のメリットの一つは、金融機関からのローンで手持ち資金(頭金)にレバレッジをかけられることです。それにより限られた額を元手に最大限のリターンを得ることができます。しかし不動産投資でレバレッジをかけるためには、まとまった額を金融機関から融資してもらわなければなりません。また不動産投資は他の投資家と物件探しで競争をしている面もあります。
こういった不動産投資の性格を考えると大きな決断をスピーディーにできる人に向いているといえるでしょう。
不動産投資との相性判断3:融資審査での属性が高いか、低いか?
不動産投資のローン審査に通るには、オーナーの属性が大きく影響します。属性とは、勤務先(上場企業や公務員が有利といわれる)・勤務年数・金融資産・他ローンの有無などの項目から構成され金融機関ごとに基準が異なるのが特徴です。民間金融機関の場合、属性が低い人は融資審査で不利になる傾向があるといえるでしょう。また、自営業者などの場合は、「潤沢な資産があり不動産投資の経験が十分ある」といった人であれば比較的有利になるでしょう。
不動産投資との相性判断4:経済に興味があるか、ないか?
不動産投資は、国のインフレ・ターゲット政策や低金利政策と深い関連性があります。インフレを目標としている日本の状況下では現物資産である不動産の価値が高まり低金利の状況は不動産投資にとって有利です。また株価の動向や再開発の状況なども不動産価格に影響を与えます。経済に詳しい人だと「このタイミングで不動産は買いか」の判断がしやすいので不動産投資に向いているといえるでしょう。
不動産投資との相性判断5:人との関わりが好きか、嫌いか?
不動産投資は、販売会社・管理会社・金融機関など数多くの人との連携することで成立する資産運用です。そのためパソコンの画面と向き合うことでリターンを得る株式投資やFX投資などとはまったく別の世界といえます。そのため「人とあまり関わりたくない」という人には負担が大きいかもしれません。
ここで挙げた項目すべてを満たしている必要はありませんが、不動産投資に向いているか否かの目安にはなりますので、少しでも不動産投資に興味がある人は一度チェックしてみてはいかがでしょうか。(提供:Incomepress )
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