説得力を高める企画書の構成・書き方とは

企画書,大塚寿
(画像=THE21オンライン)

提案営業やソリューション営業の世界では、受注できるか、できないかが企画書で決まってしまうことも少なくない。

しかも企画書というのは文章力以上に個人差が激しいものだ。なので、企画書を書くのが得意な営業パーソンと苦手な営業パーソンとでは営業成績に大きな開きが出るだけでなく、生産性にも決定的な差が生じてしまう。

今回は、そのギャップを解消するために、誰でも簡単に説得力のある企画書が書けるようになるコツについて共有する。

企画書の書き方のキモは勝ちパターンからの応用

かつては、企画書においても“量質転換の法則”が成り立ち、数多くの企画書を書く中で徐々に上達していくものだと考えられていたが、昨今のインターネットやITツールの目覚ましい発展のおかげもあって、誰でも正しい方法さえ知っていれば、短期間で説得力のある企画書が書けるようになった。

その正しい方法の本質というのは「応用」する技術だ。ベースとなるものを「発展させる」と言い換えてもいい。

重要なのは、そのベースとなるものが過去に勝った企画書、通った企画書でなければなないという点だ。

これはサラブレッドの血統と一緒で、勝った企画書にはそれなりの理由がある訳で、その勝った血筋をまずは継続していきたいというわけだ。

例えば、通る企画書に共通する構成は以下のようになる。

1)目的
2)背景
3)概要
4)効果
5)費用
6)スケジュール
7)想定されるリスク
8)その他

そこで自身が書いた企画書の中で採用されたものを選んで、その企画書を自分の勝ちパターンとして、いったん勝因のキモは何だったのかを考察しておく。

その上で、次の企画を練る時にそれらのキモを踏襲するか、発展させることはできないか、何か応用できないか、という発想で進めたい。

企画書を書くのが初めてで、まだ自分の勝ちパターンがない場合には、部署の中で一番企画書を書くのがうまい人のモノをベースにしたい。血統書付きの企画書にしたいからだ。