ZUU <4387> は2019年11月8日、2020年3月期第2四半期を発表した。本記事では、同日発表された「2020年3月期第2四半期 決算説明資料」をスライドとともに解説する。
「メディア・サービス」、「フィンテック化支援サービス」ともに売上高が順調に伸びた。メディア・サービスはメディアのブランド力の向上、有料会員向け売上の伸長が貢献した。フィンテック化支援サービスは、メディア・サービスへ注力した結果、新規案件数が減少し、成長は鈍化した。
費用面に関しては、会員サービスの拡充に向けた開発費用、プロモーション費用が増加した。会員サービスを中心とした成長分野への投資による費用増のため、減益となった。
連結売上高（2020年3月期第2四半期 累計）は、前年同期比（2019年3月期第2四半期 累計）21%増の756百万円となった。
フィンテック化支援サービスの売上高は、前年同期の389百万円から12％増加し435百万円に。メディア・サービスの売上高は、前年同期の230百万円から39％増の320百万円に。
四半期で若干の波はあるものの、メディア・サービス、フィンテック化支援サービスの2つともに売上高は順調に成長。下期は特にメディア・サービスに成長投資を行う。
既存商材と新商材ともに収益に貢献する一方、成長投資として会員サービスを拡充。金融サービス開始に向けた投資も実施している。
第2四半期累計での進捗率は、通期予想の売上高16億円／営業利益0百万円に対して、売上高47％と、業績予想の達成に向けて順調に推移した。
ZUU online等の自社メディアは、認知度向上、SEO力アップ、各種キャンペーン等でトラフィックが順調に伸びている。
Brand Channel等のメディア・サービス、PDCAシステムなど、取扱商材の裾野拡大により当社全体での顧客総数も順調に増加。
2019年第4四半期決算説明資料で発表した成長投資のうち、会員サービスではAndroid版アプリ開発への投資を中心に、累計で87百万円を投下。金融商品仲介業の免許は第4四半期に取得予定。
B向け事業の柱であるフィンテック化支援サービスでは、特にZUU onlineにてアップグレード開発したCMSの既存顧客への導入が進み、大手金融機関向けにも実施した。
ZUU online会員数は順調に成長。会員獲得CPAがLTVを下回る状況を維持できており、第3四半期以降、一気にアクセルを踏む。
PDCAシステムの売上高は前年同期比123%と大幅に増加。導入企業の業種には偏りがなく、大企業・中規模企業は約54万社となっている。
次四半期以降、成長投資をさらに強力に、スピーディに推進する。特に（1）金融サービス：クラウド・ファンディング事業への本格参入、（2）会員サービス：会員獲得のためのチャネルの拡大ーーに着手する。
金融サービスでは、早期の事業基盤の強化とクラウド・ファンディング事業への参入を目的に、COOL SERVICES社の株式を取得し、子会社化した。自社の強みを活かし、市場規模が拡大傾向にある融資型クラウド・ファンディング事業をスタートする考え。
本買収にかかるのれん償却費の会計処理（期間）は監査法人と協議中。その結果によっては今期予定している成長投資額がぶれる可能性がある。
会員サービスでは、ZUU onlineのAndroid版アプリをリリース予定。iOSアプリ以外のユーザーの有料会員獲得に向けた施策を加速させる。
