「超」メモ帳を作る

ただし、簡単にメモを取れるようになったため、メモの量が爆発的に増えました。そうなると、それらを管理することが問題になってきます。

大量にたまったメモの中から重要なものだけ残そうとして、不要になったメモを削除しようとしても、メモが増えるスピードのほうが速くて、追いつかないのです。

このため、「メモを取って、それを保存してあるのに、探し出すことができない」という問題が生じます。これをどのように解決するかが、AI時代の発想における重要な課題になりました。

デジタル情報については、保存容量には事実上制限がなくなったので、いくらでも保存することができます。そこで、「捨てるのではなく、検索する」という方針に発想を転換することが必要です。

そして、きわめて大量のメモの集まりから、求めるメモを、必ずしかも即座に引き出せるようにするための検索キーワード(タグ)のシステムをうまく構築します。すると、「いくらでもためて、必要なときにいつでも参照できる」メモのシステムができます。これは、「超」メモ帳と呼びうるものです。

より詳しく知りたい方は、『AI時代の「超」発想法』をご覧ください。さらに、本書に掲載されているQRコードから、「『超』メモ帳」の説明ページに飛ぶことができます。

キーワードシステム構築の具体的な方法については、『「超」AI整理法』(KADOKAWA)を参照してください。

ポイント 大量のメモをスマートフォンに記録した場合に問題になるのは、必要なメモを後で引き出せなくなること。「超」メモ帳はこれを解決する。

AI時代の「超」発想法
野口悠紀雄(早稲田大学ビジネス・ファイナンス研究センター顧問) 発売日: 2019年09月18日
アイディアを出せる人材だけが、これからの社会で生き残る! AIに負けないための「知的創造力」の磨き方

AI時代の「超」発想法
(画像=webサイトより)

野口悠紀雄(のぐち・ゆきお)
早稲田大学ビジネス・ファイナンス研究センター顧問/一橋大学名誉教授
1940年、東京都生まれ。63年、東京大学工学部卒業。64年、大蔵省入省。72年、イェール大学Ph.D(経済学博士号)取得。一橋大学教授、東京大学教授、スタンフォード大学客員教授などを経て、2011年より現職。著書に、『「超」整理法』(中公新書)、『「超」AI整理法』(KADOKAWA)など、ベストセラー多数。(『THE21オンライン』2019年10月14日 公開)

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