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最近増えている「ポイント投資」とは、貯めたポイントで投資信託や株などを運用し資産形成できるサービスです。ここ1年ほどの間にTポイントを使った2種類のポイント投資が始まり、初心者向けにスマートフォンでも完結できるようになりました。その内容や仕組み、注意点を紹介します。
Tポイント投資できる2つの方法とは?
日常のさまざまな場面で貯めることができるTポイント。その新たな使い道として、現金が不要の「ポイント投資」が始まりました。ポイント投資には株価などの動きに合わせてポイントの増減だけを楽しむ「疑似体験」と、実際にポイントを投資し資産形成につなげる「資産運用」がありますが、Tポイントは「資産運用」に該当します。
「資産運用」は実際に投資するため、いくつかの手続きが必要です。まずは運営会社に投資口座を開設し、本人確認書類や取引先金融機関、クレジットカードなどの情報を入力します。ポイントだけで始められますが、お金を使った通常の投資と同様に月額利用料や取引手数料がかかります。
Tポイント投資には2つの方法があり、「SBIネオモバイル証券」と「SBI証券」がそれぞれサービスを手がけています。同じSBI証券グループですが内容は少し異なるため、それぞれの特徴を理解しましょう。
スマホで簡単「SBIモバイル証券」の「ネオモバ」を使う方法
SBIモバイル証券が運営するポイント投資サービス「ネオモバ」のメリットは、スマートフォンだけで完結する手軽さと1株から株の買い付けができる点です。スマートフォンに必要事項を入力して口座を開設したあとは、購入したい銘柄を選択して注文し、その後注文完了通知を確認するというわずか3ステップで終了します。
買い付けできるのは国内株式や国内ETFと呼ばれる上場投資信託で、1株からの少額投資が可能なため価格によっては大手上場企業の株でも購入できます。一般取引の場合は通常100株からで、ある程度の資金が必要となりますが、「ネオモバ」なら元手不要で小額の株取引を体験できるのです。
ただTポイント投資はできるものの、投資ではTポイントは貯まりません。口座を開設すると毎月200円分のTポイントが付与されますが、SBIネオモバイル証券でのみ利用可能な期間限定Tポイントなので注意してください。
投資信託の種類が豊富「SBI証券」を使う方法
SBI証券の「ポイント投資サービス」も、Web経由で住所氏名やメールアドレス、マイナンバーなどの情報を入力して口座を開きます。ポイント投資用口座を開設すると、期間限定のTポイントが100ポイントもらえます。
1ポイントを1円分として使え、ポイント数の利用上限はありません。100円分のポイントから投資信託の購入が可能で、買付代金の一部にポイントを充てることもできます。
ポイントで購入できるのは、国内外の株式や債券などを投資対象とした投資信託だけとなります。商品ラインナップが2,700本以上と豊富なことや購入手数料が無料の「ノーロード商品」が半数以上を占めることが、強みとして挙げられます。
うれしいのはポイント投資であってもTポイントが貯まる「マイレージ」と呼ばれるサービスがあることで、SBIネオモバイル証券の「ネオモバ」にはないサービスです。投資信託などをSBI証券で取引することにより、Tポイントを貯めることができます。
Tポイント投資のメリット・デメリット
Tポイント投資の一番大きなメリットは、元手がなくてもポイントだけで本格的な投資の実体験ができるという点です。日本人の2人に1人と幅広い層に普及している共通ポイントサービスのため、資産形成の第一歩としてだれでもが利用しやすいと思います。
デメリットは、ポイント投資ではあるものの月額利用料や取引手数料がかかるということです。
「ネオモバ」は取引手数料が不要なものの、取引価額に応じた月額手数料がかかる仕組みです。50万円以下の取引で税込220円の月額利用料が必要となり、取引がない月でも徴収されます。
取引価額に応じて月額利用料も変わり、50万円を超えると税込1,100円に、300万円を超えると税込3,300円というように増えていきます。取引手数料は不要のため、取引回数が多い人にとっては月額利用料が上がってもお得な仕組みかもしれません。
SBI証券は固定の月額利用料はかからないものの、一般の投資信託取引と同じく購入手数料や信託報酬といった所定の取引手数料が発生します。これら費用は商品によって変わりますが、購入手数料がかからないノーロード商品から選べばコストを抑えられます。
自分の目的や投資スタイルに合ったTポイント投資を選ぼう
2種類のTポイント投資について説明しましたが、それぞれ特徴があります。興味を持った株を自ら選び1株から投資可能な「ネオモバ」は、投資の初心者で小額運用を楽しみたい人向けのサービスといえます。一方でSBI証券の「ポイント投資サービス」は、投資の経験が少しあって長期運用や資産形成を考えており、Tポイントも効率的に貯めたいという人におすすめです。
大切なのは自分の目的や投資スタイルに合うサービスを選ぶことですが、どちらも元手なしで始められることは魅力です。ポイント投資は資産形成のきっかけになる可能性があるため、まずは挑戦してみてはいかがでしょう。
文・渡辺友絵(ライター・編集者)/fuelle
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