生命保険文化センターの『保障に関する調査』(平成30年)によると、生命保険(かんぽ生命含む)の世帯加入率は88.7%となっています。私たちにとって保険は非常に身近な商品といえるのですが、自分がどんな保険に加入しているのかきちんと理解している人は意外と少ないように思います。実際、私のFP事務所に訪れる相談者も、自身の加入している保険を把握していないケースが珍しくありません。たとえば、特約を多く付けすぎて忘れてしまっていたり、中には「保険の機能」そのものを理解せずに加入していたケースさえ見受けられます。

今回は知らないと損をする「保険の機能」についてお届けしましょう。

保険の「コンバージョン」ってなんだ?

生命保険,変換
(画像=bamsgraphic / shutterstock, ZUU online)

通常、がんと診断されてさらに余命宣告を受けると新しい保険に加入することは出来ません。しかし、いま入っている保険を「新しい保険に変更できる」可能性はあります。

たとえば、収入保障保険に加入している人が、突然がんの診断を受け、余命2年と宣告されたとしましょう。収入保障保険は時間の経過とともに保障額が減少するのですが、保険会社によってはこの収入保障保険を「定期保険に変換」することが可能です。ちなみに、この手続きに告知の必要はなく、がんで余命宣告を受けていたとしても「変換」することが可能なのです。このように現在契約中の保険を違う保険に変換することを「コンバージョン」とも言います。

医師の診査が不要なコンバージョン

上記の通り、保険のコンバージョンは現在加入している保険から「医師の診査なし」に違う保険に変換することを意味します。ただし、どんな保険でもコンバージョンできるわけではありません。