部下にとって適正な会議かを判断すべき
だからこそ、部下が育つリーダーは、部下がどんな会議に参加しているか、あるいはこの会議だったらA君が出るのがいいだろう、別の会議だったらB君が出るのがいいだろうというところまで考えています。
部下が最大限のパフォーマンスを発揮できる場を把握しているのです。
会議の内容であったり、目的であったり、あるいは他の参加者を見たりして、これなら部下に合っているかどうか、部下に足りない知識を吸収してもらえるチャンスかどうかなど、幅広い見地で検討してから参加させるようにしています。
逆に言えば、そう思えない会議には決して参加させません。
そもそもの話ですが、現在5人のメンバーが参加している2時間の会議に、今後は2人のメンバーしか参加しないとします。
仮に1時間×1人当たりの人件費を3,000円とすると、この決断だけで3,000円×2時間×3人=18,000円が浮くことになります。
それだけではありません。その3人はこの時間を、他の業務に費やしたりできるので、実際にはここでの計算以上の効果があるはずです。
この話は、会議や打ち合わせだけに限りません。実は社外研修などもそうで、部下に何となく参加させているというリーダーは少なくありません。
しかし、部下が育つチームのリーダーは、部下に適正なものかどうかをしっかり判断したり、あるいは部下が参加する理由をはっきりさせてから、研修に行かせています。
時間は大切な資源です。特に会議などは、有用なものもあればそうでないものもあります。そして、その優先順位は部下ごとに違います。
その点まで意識して、部下を会議に参加させるようにしていきましょう。
*リーダーの「やってはいけない」
吉田幸弘 発売日: 2019年03月19日
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吉田幸弘(よしだ・ゆきひろ)
リフレッシュコミュニケーションズ代表
1970年、東京都生まれ。大手旅行代理店を経て、学校法人、外資系専門商社、広告代理店で管理職を経験。「怒ってばかりのコミュニケーション」で降格を経験したことからコミュニケーションを学び、2011年に独立。現在はコーチングの手法を駆使し、経営者や中間管理職向けにコンサルティング活動を行なう。(『THE21オンライン』2019年10月25日 公開)
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