計画的な貯蓄は老後の生活不安を減らし、現役時代における想定外の出費の備えにもなります。実際のところ、給料の何割くらいを貯金すべきなのでしょうか。資産運用という選択肢も考慮しつつ、日本の平均的なデータを参照しながら考察します。

勤労者世帯における預貯金率や預貯金額は?

預貯金
(画像=PIXTA)

●毎月の平均預貯金率は22.5%

総務省が実施・公表している「家計調査」では、1ヵ月の預貯金額から引出額を差し引いた「預貯金純増」の割合が公表されており、この数字を見ることで日本人が平均で給料の何割を預貯金に回しているかが分かります。

2018年のデータによれば、日本の勤労者世帯(2人以上)における毎月の預貯金純増(※1ヵ月の預貯金額から引出額を差し引いた額)の実収入に対する割合は全世代平均で22.5%となっており、世帯主の年齢が若いほうが預貯金に回す割合が高くなっています。具体的には、29歳以下が35.1%で最も高く、30代が28.0%、40代が22.4%、50代が22.0%、60代が15.2%でした。

これらを一つの基準とするのであれば、20代と30代のうちは給料の最低でも30%前後、40代と50代は最低でも20%以上を預貯金に回しておきたいところです。

●毎月の平均預貯金額は12万5,712円

これらの割合を各世代の実収入の平均額に乗じると、各世代の預貯金額の平均値も計算できます。全世代の実収入は毎月平均55万8,718円なので、これに全世代平均の預貯金純増の割合である22.5%を乗じると、12万5,712円となります。

各世代の平均預貯金額を計算すると、

29歳以下が「40万2,199円×35.1%」で14万1,172円
30代が「53万9,137円×28.0%」で15万958円
40代が「60万1,135円×22.4%」で13万4,654円
50代が「64万3,361円×22.0%」で14万1,539円
60代が「43万2,592円×15.2%」で6万5,754円

となります。

●年収別の平均預貯金額は?

平均預貯金率や平均預貯金額には、「年収別」という切り口もあります。年収別の預貯金額を考える場合、各世帯の世帯主の年齢やライフステージ、現在の貯蓄額なども考慮する必要があるので、一概には言えません。

ただし、実収入が世代平均よりも多い場合は可処分所得も自ずと多くなるので、預貯金に回せる額は増えます。将来への備えを重視するのであれば、前項で説明した各世代の平均預貯金額よりも多い額を貯金しておきたいところです。

資産運用にはどれくらい回すべき?

子どもの教育資金や老後の生活資金のために、資産運用を始める人も少なくありません。しかし、資産運用には少なからずリスクがあるため、預貯金に回せるお金をすべて資産運用に回すのは得策ではありません。

では、何%くらいを資産運用に回すのが妥当なのでしょうか?

総務省統計局の家計調査(貯蓄・負債編、2018年)では、「貯蓄」を構成する預貯金や生命保険、株式、投資信託などの各金額についても平均値が算出されています。このうち、資産運用の代表格とも言える「株式・投資信託」の割合について見ていきましょう。

2018年の勤労者世帯(2人以上)のデータによると、全世帯の平均貯蓄現在高は1,320万円で、そのうち株式や投資信託は平均98万円です。つまり、貯蓄の平均7.4%を株式・投資信託が占めていることになり、この割合が一つの基準になるでしょう。

ただし、株式・投資信託はリスクのある金融商品なので、割合が多くなるほど世帯の家計全体に与えるリスクも高まります。そのため、株式・投資信託などに回す割合は短絡的に平均値に合わせるのではなく、慎重に決めるべきです。

最終的には各世帯の事情を踏まえて

「給料の何割を貯蓄に回すか」「そのうちの何割を資産運用に回すか」は、各世帯の将来設計や子供の数に応じて変わります。平均値を知っておくことは重要ですが、最終的には各世帯の事情を踏まえて考えるといいでしょう。

(提供=auじぶん銀行)

執筆者:株式会社ZUU

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