2008年以降、侮蔑的な意味を込めてイギリスおよび北アメリカの金融報道で使われるようになった金融報道用語。当初は南ヨーロッパ4ヶ国、すなわちポルトガル 、イタリア 、ギリシャ 、およびスペインを指していたが、これにアイルランド (Ireland) を加わりPIIGSと呼ぶこともある。2009年末からはイタリアを除いたポルトガル、アイルランド、ギリシャ、スペインの組み合わせでPIGSと呼ばれる場合が増えてきた。イタリアはポルトガルとアイルランド、ギリシャ、スペインと比べて貯蓄率と財政規律が相対的に良好なので、PIGSの「I」はイタリアではなく、正しいつづりはPIIGSではなくPIGSであると主張している。これらの国は2008年前までは国ごとの経済状況を呈していたが、2008年のリーマン・ショック前後から財政規律問題と経常収支問題が顕著になってきており、これがユーロの不安定要因になっているとみなされている。2009年末からギリシャを中心とした財政破綻とユーロへの影響の懸念も強まっており、PIGS危機(PIGS Crisis)と呼ばれることもある。