いまやネット銀行もすっかり浸透し、メガバンクをおさえて堂々の格付け評価を得るほどの存在になってきています。しかしながら、一言で「ネット銀行」と言っても、その数は年々増える一方で、いくつもある銀行からどれを選べばよいのかわからないという人もいるでしょう。

今回は、「ネット銀行でお得に資産運用をしたい」という人に向けて、ネット銀行のなかでも利用者の数が伸びている「住信SBIネット銀行」について詳しく紹介します。

「住信SBIネット銀行ってよく聞くけど一体何がお得なの?」と疑問を抱いている人にもわかりやすいように、いくつかのポイントを挙げながら住信SBIネット銀行ならではの特徴を解説します。

なぜ人気?住信SBIネット銀行の魅力

住信SBIネット銀行,人気,初心者
(画像=PIXTA)

住信SBIネット銀行は、三井住友信託銀行とSBIホールディングスが出資するネット銀行です。今年4月には預金総残高および住宅ローン取扱額がいずれも5兆円を突破しており、預金残高はネット専業銀行の中でもトップクラス。

スマートフォンアプリやパソコンで金融取引を完結できるのもさることながら、証券口座との連携がスムーズなので資金運用にも便利。そのほか、ATM手数料などがリーズナブルで、条件によっては最大月15回も手数料が無料になるのが一番の特徴です。

普通金利を0.010%まで上げられる

住信SBIネット銀行には「SBIハイブリッド預金」というサービスがあり、これを利用することで通常0.001%の普通預金金利を10倍の0.010%までアップすることができます。

「SBIハイブリッド預金」とは、SBI証券と住信SBIネット銀行が連携した円預金です。普通預金の残高が「SBIハイブリッド預金」に自動反映されることで、そのまま株式や投資信託、債券などの証券取引を買い付けることが可能となります。

証券の購入資金を別管理している人は、この仕組みがいかに便利かがわかりやすいと思いますが、投資になじみのない人にとっては、この便利さはなかなか実感しにくいかもしれません。

しかしながら、この「SBIハイブリッド預金」の口座をつくっておくだけで、普通預金の金利が10倍にもアップし、毎月利払いが発生することを思えば、これを機に「投資」について学んでみるのも良いでしょう。

ちなみに「SBIハイブリッド預金」への入金は「住信SBIネット銀行」または「SBI 証券」のどちらからでも可能です。

ATM利用料&他行振込手数料が最大月15回無料に

住信SBIネット銀行では、全国のコンビニやイオン銀行、ゆうちょ銀行などのATMが利用できます。さらに、ATMでの入金および同行口座への振込は、時間帯や土日・祝日などにかかわらずいつでも何回でも無料という驚きの便利さです。

一方、ATMからの出金や他行宛振込には手数料が発生するものの、利用状況によって決まる「スマートプログラム」のランク次第でなんと最大月15回まで無料となります。たとえ最低ランクでも、ATM出金は月2回、他行振込は月1回無料になるので、それでも十分だという人も多いかもしれません。これこそが住信SBIネット銀行の魅力ともいえるでしょう。

特に他行振込は手数料がかさみがちなので、節約できるのはうれしいポイントです。

デビット機能付きキャッシュカードがポイント付与対象

住信SBIネット銀行のキャッシュカードには、デビット機能が付いています。ブランドはVisaとMastercardから選ぶことができ、クレジットカードと同様の使い方で決済ができます。

クレジットカードは後払いが基本ですが、デビットカードは利用即時に口座から引き落とされるので、使い過ぎの心配がなく管理しやすいメリットがあります。口座残高はスマホでいつでも確認でき、海外では米ドルでの決済も可能な点はネット銀行ならではの便利なポイントです。

マイルやポイントが貯まる

デビットカードの利用状況によって、前述したランク制度「スマートプログラム」のポイントが得られます。つまり、デビットカードを使用するたびにポイントが貯まり、ランクが上がってATM利用料や振込手数料の無料回数が増やせるのです。

さらに、貯まったポイントは現金やJALのマイルに交換できます。

円定期預金が最大0.20%

住信SBIネット銀行の円定期預金は年0.2%で、業界トップクラスの高水準です。

ネット銀行は、人件費などの店舗コストをカットしていることで、店舗型の従来の銀行に比べると手数料をリーズナブルにできるほか、金利水準も高い傾向にあります。

1人最大5口座まで所有可能

銀行で口座を開設するとき、「1人につき1口座まで」という制約を耳にしたことはないでしょうか。住信SBIネット銀行の場合は、なんと1人につき最大5口座まで開設できるのです。

これは「目的別口座」という制度で、代表口座のほかに、同名義内で目的ごとに口座を分けて管理できるものです。円・外貨それぞれに普通預金だけでなく定期預金も利用できます。

さらに目的別口座は、それぞれの口座に口座名義人が好きな名前を付けることができるので、たとえば「学費用」「旅行用」「生活費」などライフスタイルに合わせて管理しやすいのが特長です。目標金額を設定して、達成状況を確認することも可能なので、貯金が増えていく過程を楽しむことができそうですね。

「貯金用」「生活口座」いずれにも使いやすい住信SBIネット銀行

銀行口座の選び方は人それぞれ。とにかく金利がなるべく高いところを探す人もいれば、ATM利用料を節約したいから手数料の優遇条件をクリアしやすい銀行を選ぶ人もいます。なかには、証券口座との兼ね合いで住信SBIネット銀行にたどり着いた人もいるでしょう。

住信SBIネット銀行は、手数料の節約にはぴったりのネット銀行です。しいてデメリットを挙げるならば、メガバンクのATMが利用できないことでしょうか。とはいえ、コンビニやゆうちょのATMが使えるので大きな問題とは感じません。

金利も上げたいということなら「SBIハイブリッド預金」を連動しておくだけで通常の10倍もの普通金利が付きます。また、証券口座にいちいち資金移動をする手間も省けるでしょう。

このように住信SBIネット銀行は金利や使い勝手、手数料のどれを見てもバランスよく好条件で、手数料を節約しながら資産運用をしたい人にはぴったりのネット銀行といえるでしょう。

文・木村茉衣(ファイナンシャル・プランナー)/fuelle

【こちらの記事もおすすめ fuelle】
せこくない、苦しくない、続く「節約術」まとめ
これで10%オフ!デパコスのオトクな買い方3選
免税店でさらにお得に買い物する3つの裏ワザ
イオン系列の株主優待「徹底活用術」生活費を浮かせる3つのポイント
えっ、知らないの?ヨーロッパでオトクに買い物できる「デタックス」活用法