元手いらずで本業にも役立つ
元手もかからず、得意なことや好きなことについて情報発信をしながら、副業にもなる。それが、アフィリエイトやGoogle AdSenseだ。まったく知らないと敬遠してしまうかもしれないが、仕組みを知れば、趣味と実益を活かして収入を増やせる。専門家である染谷昌利氏に話を聞いた。
アフィリエイトとGoogle AdSenseは別物
ネットを活用して手軽に収入を得られるため、ビジネスパーソンの副業として注目を集めているアフィリエイトやGoogle AdSense。どちらも自分が運営するウェブサイトやブログに広告を掲載して収入を得るものだが、両者の違いは何か。
「アフィリエイトは閲覧者が商品を買って初めて報酬が発生する『成果報酬型広告』、Google AdSenceは広告がクリックされた時点で報酬が発生する『クリック報酬型広告』です。商品を購入するのはハードルが高いので、報酬が発生しやすいのはGoogle AdSenseですが、単価が高いのはアフィリエイトです」
アフィリエイトでは掲載する広告を自分で選ぶのに対して、Google AdSenseではその必要がないのも違いだ。
「Google AdSenseでは、閲覧者が好むと思われる商品の広告をGoogleが自動的に判断し、配信してくれます」
Google AdSenseの収入を決める3要素
Google AdSenseによって得られる収入を決める要素は、アクセス数とクリック数、そして広告主が決める単価の三つだ。
「アクセス数はとりわけ重要です。と言うのも、クリック率は決して高くないからです。特にスマホだと、閲覧者は広告をどんどん飛ばして読むので、クリック率は0.5%程度だと言われています。
ですから、クリック数を増やすためには、母数となるアクセス数を増やすこと。
そして、アクセス数を増やすためには、読者の困りごとを解決するような、読んで役に立つコンテンツを作ることが大切です」
とはいえ、クリック率は、ウェブサイトやブログのどの位置に広告を配置するかによって変わってくる。
「一番クリックされやすいのは、記事のタイトルの下です。その他、各見出しの前と記事の末尾も目を引きます。
ただし、広告の数が多すぎると読み手にとってストレスになるので、注意が必要です」
単価の高い広告が配信されるようにするために大切なのも、やはりコンテンツだという。
「Googleは、閲覧者の嗜好にパーソナライズした広告か、ウェブサイトやブログの内容に合った広告を選んで配信します。閲覧者の嗜好はコントロールできませんが、ウェブサイトやブログの内容に一貫性を持たせることで、配信される広告を、ある程度、単価の高いものに絞ることができます。
広告の単価が高いのは、商品自体が高額な不動産やクルマの他、ダイエットや脱毛など継続性の高いもの、クレジットカードやFX講座などの金融系、登録制の人材紹介などです。ですから、これらをテーマにしたウェブサイトやブログを運営すれば、単価の高い広告が配信されるようになります」