いまや富裕層のステータスの1つである「タワーマンション」(タワマン)。不動産投資の対象としても注目されていますが、タワマン特有のリスクもあるため、購入前に注意すべき点はよく理解しておきたいものです。話題の災害リスクや管理費、修繕費に関する確認事項など、詳しく説明します。
タワマンには特有の災害リスクが存在
タワーマンションは超高層マンションであるだけに、地震の発生を想定した免震構造での建設には重点が置かれているものの、災害リスクとは無縁ではありません。
例えば災害時に停電が起き、非常用電源により建物内の照明は確保されたとしても、エレベーターが使えなくなることがあります。そうなると、高層階と地上階を階段で上り下りすることになります。
特にタワーマンションに住んでいる高齢者の場合、近くの給水ステーションに水を受け取りに行ったあと、20階や30階まで水を持って階段で上がるのは大きな困難を伴います。過去に発生した地震や水害ではこうしたリスクが露呈し、タワーマンションにおける災害リスクが改めて広く認識された形となりました。
いざ避難したくても避難場所がいっぱいに……
タワーマンションは非常に良い立地に建設されていることも少なくありません。この立地の良さはデメリットにもなり得ます。
購入したタワーマンションが商業エリアの一等地にある場合、避難所が十分に確保されていない可能性も懸念されます。タワーマンションは戸数が多いだけに、いざ住民の避難が必要となったときに大きな避難スペースが必要とされますが、なかなか都心などではそうした空間を確保しにくいのです。
そのほか考えておきたい購入前の注意点
こうした災害リスクのほかにも、タワーマンションに関しては購入前に知っておきたい注意点がありますので、紹介しておきましょう。
住民間でのトラブルリスク
住民間でのトラブルもタワーマンションでは起こりやすいと言われています。タワーマンションは、居住目的以外、すなわち不動産投資のために購入している人もいます。そのため、さまざまな属性の人がそのタワーマンションを保有していることになり、マンションの管理・維持に関する住民同士の話し合いがまとまりにくいという側面があります。
またタワーマンションにはトレーニングジムや共同浴場などの共用施設が設けられていることが多いのですが、その分、住民同士の接点が増えることになり、些細な言い争いから住民同士のトラブルに発展することも考えられます。
管理費や修繕積立金の値上がりリスク
タワーマンションでは共用部分が占める割合が大きく、管理費や修繕積立金が値上がりしていくことも考えられます。特にタワーマンションの場合は特注の照明設備や内装や外装が高級仕様であることが多く、通常のマンションよりも経年劣化に伴う修繕コストが高くなるからです。
そのためタワーマンションを購入する際には、当初想定していたよりも維持コストが高まることも想定していなければなりません。
魅力たっぷりのタワマン、後悔しないためにも注意点の把握を
眺望や共用施設の豪華さ、セキュリティレベルの高さなど、もちろんタワーマンションにはさまざまな魅力がありますが、購入したあとに後悔することがないよう、注意点についてはよく考えておきたいところです。(提供:JPRIME)
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