(本記事は、鈴木一之氏の著書『マンガでわかる投資信託入門』新星出版社の中から一部を抜粋・編集しています)

投資信託はどこで、いくらで買える?

マンガでわかる投資信託入門
(画像=Webサイトより※クリックするとAmazonに飛びます)

●銀行、証券会社など金融機関で購入

投資信託を取り扱う販売会社は、銀行や信用金庫、証券会社などの金融機関です。ゆうちょ銀行でも取り扱っているので、最寄りの郵便局でも買うことができます。

●ネットで積立てなら100円から

また、金額的にも気軽に買えます。投資信託を買うには、スポット(一括)で買う方法と、「積立て」で買う方法の2つがありますが、スポットなら1万円程度から、積立てなら月々100円〜1000円程度から買えます。

例えば、ゆうちょ銀行で販売する積立てなら、毎月5000円から、1000円単位で買うことができます。

さらに、ネット証券を利用すればもっと安く、100円単位で買えるものもあります。

どこで買うのがおすすめ?
ネット証券は購入時手数料も全般的に安く、おすすめですが、証券会社などの店頭窓口は直接会って相談にのってもらえるというメリットがあります。また、日本で買える投資信託は約6000本ありますが、金融機関によって扱っている投資信託が異なります。そのため、販売会社を選ぶ前に、予算はいくらぐらいで、どんな投資信託を買いたいのか、あらかじめ決めておく必要があります。

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(画像=『マンガでわかる投資信託入門』より)

儲けの基本は「安く買い、高く売る」

●購入時と売却時の価格差が儲け

株など、値段(株価)が刻々と変わる投資の基本は「安いときに買い、高いときに売る(売却する)」です。つまり、安いときの買い値と高いときの売り値の差が儲けです。これを「譲渡益」といいます。投資信託も同様に、儲けの基本は買ったときと売ったときの値段の差、譲渡益になります。

もっとも、投資ですから必ず譲渡益が得られるとは限りません。何かの事情で、買ったときの値段よりも安い値段で売ることになれば、逆に損をしてしまいます(譲渡損)。

投資信託は比較的、安心・安全な投資といわれますが、リスクはゼロではないのです。

●短期的な投資には向かない

ニュースなどを見ると、株価や、日本円と米国ドルの為替レートなどの相場※は、時々刻々と変わっています。そのため、ごく短期間で儲けをねらう投資もあります。

一方、投資信託の値段は時々刻々と変わるものではありません。値段が変わるのは1日に1回だけです。

そのため、投資信託は株や外国為替のように短期間で儲けをねらう投資には向きません。もう少し長い目で見て、将来値上がりしそうな投資信託を買い、売ったほうがよいと判断できるまで、長期でもち続けることをおすすめします。

相場:株や債券、外国為替などが市場で取引される時々の値段。

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(画像=『マンガでわかる投資信託入門』より)

投資信託のもう1つの儲けは「分配金」

●分配金は、再投資するタイプもある

投資信託で得られる儲けには、譲渡益のほかに「分配金」があります。これは投資信託ごとに会社の決算と同様なことを行い、その際に投資家に分配されるお金です。

そういうと、運用して得られた成果(利益)がすべて投資家に分配されるようにも聞こえますが、そうではなく、分配の回数や上限はあらかじめ方針が決まっています

また、分配金は必ずしもすべての投資信託で支払われるわけではありません。支払われない投資信託もありますし、利益が不足したときにもともと投資されたお金(元本)から分配金が支払われる投資信託もあります。そのため、分配金の回数と金額が多いからよいとか、少ないから悪いとかは一いち概がいにいえません。

回数は、多いものでは毎月分配されるタイプから1回も分配しないものまで様々です。分配金がないものの場合、分配しなかった分のお金は新たな投資に回されるため、投資の効率はむしろこちらのほうがよくなります。

分配金が払われると投信の値段は下がる
分配金は投資信託が運用しているお金の中から支払われるので、支払われたあとは投資信託で運用する資産が減り、価値が下がってしまいます。価値が下がれば、投資信託の値段も下がることになります。

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(画像=『マンガでわかる投資信託入門』より)
マンガでわかる投資信託入門
鈴木一之(すずき・かずゆき)
証券アナリスト。千葉大学卒業後、1983年、大和證券に入社。機関投資家向けの証券営業、株式トレーディングに関わる。1990年前後のバブル発生期から崩壊後まで、相場の最前線で活躍。2000年5月から(株)インフォストックスドットコム、リサーチ部チーフアナリスト。2008年1月より(株)フィスコシニアフェロー。2009年1月に独立。経済・景気の先行き、企業業績などを、的確で、わかりやすく分析・解説するアナリストとして、マーケット関係者から高い評価を得ている。BS12TwellV「マーケット・アナライズ」ほか、さまざまなメディアにも登場する人気アナリスト。日本証券アナリスト協会検定会員。

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