2020年4月6日8時時点に竹内典弘さんに直接聞いた現在の相場観とFXトレード戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

先週3日(金)発表の米国の雇用統計では、非農業部門雇用者数の減少幅が70万人超えと、雇用環境は厳しさを増している。ただ、米ドル/円は、週末にかけてやや調整のドル買い優勢の展開のなか、週高値108.68円付近までの上伸となった。

現在の為替相場の戦略やスタンス

今週は、10日(金)が欧米ではグッド・フライデーの祝日で休場。週を通じ、目立ったイベント等がなく、どちらかというと材料難から、主要通貨はその落ち着きどころを探る週となりそうだ。米国の中央銀行であるFRBは量的緩和を再開、この1カ月での米国債等の買い入れ総額が1.6兆ドルを超え、金利低下からこちらはドル安要因。潤沢な資金供給から、金融市場のドルひっ迫感は解消、むしろ余剰感すら漂う。FRBの利下げもあり米国は実質ほぼゼロ金利。金利という魅力がなくなった今、投資妙味という点では今後下落圧力にさらされやすい。さらに米国は経常赤字国、つまり海外からの継続的な資金流入が約束されないと、自動的に資金流失、つまり米ドル安となる。先週半ば以降、買い戻し優勢の米ドル/円だが、110円の大台を前にピークアウトするとみている。ボラティリティから換算する今週のレンジは、米ドル/円で106.00~110.00円、ユーロ/米ドルで1.0700~1.1050ドル、ユーロ/円で115.50~120.00円を予想している。

竹内典弘
1990年、カナダ系の銀行へ入行し為替ディーラーとなる。HSBCでは米ドル/円のチーフトレーダーを務めるなど20年以上にわたって為替市場の第一線で活躍。現在は個人トレーダーとして自己資金を運用するほか、twitter(@yen20pl)や西原宏一さんのメルマガを通じて情報配信を行なう。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。