中間層のケアこそマネージャー最大の役割だ
どんな組織も、できる人間2割、中間6割、できない人間2割の「2・6・2」に分かれると言われています。多くのマネージャーは、トップ2割とボトム2割のケアに集中しがちです。
なぜなら、トップ2割は売上げの多くを叩き出します。プルデンシャルの場合、トップ層の売上げは全体の4割に達していました。この人たちを励まして、より売上げを伸ばしたいと考えるのが普通です。
またボトム2割も「一生懸命やっているのですが、売上げが上がらないんです」と泣きつかれると、つい放っておけなくなる。結果、トップとボトムに引っ張られて、メンバーの大半を占める6割は放って置かれることになります。私から言わせると、これが大きな間違いです。
まずトップ層について。彼らはどんな会社、上司の下でも結果が出せる人材です。つまり環境に左右されません。放っておいても成績が上げられますし、むしろ人から指示されるのを嫌がる傾向もあります。自由にやらせていたほうがいい。
一方のボトム2割。彼らの売上げはわずかです。プルデンシャルの場合だとたった2%。できない言い訳や不満ばかりを並べて、結局辞めていく人も多い。乱暴な言い方ですが、そんな人たちの世話をするだけ、時間の無駄なのです。
注目すべきは6割を占める中間層です。ここがやる気になると、一気に売上げが伸びます。
なぜなら、彼らの売上げは6割弱を占めているからです。ここを伸ばさない手はありません。
中間層の特徴をひと言で言うと、環境に影響されやすい。だからこそマネージャーのあり方がとても大切なのです。