「上司の機嫌」を気にして残業するのはやめよう
そうは言っても、休めたら苦労はしない。そんなときは、「なんとなくの忖度をやめる」ことで心の負担を減らしてください。
例えば、上司が明日、大事なプレゼンを控え、準備で残業をしている。あなたは、自分の仕事が終わり、なるべく早く帰りたいと思っているとします。
普段なら、上司の機嫌が悪くなるかもしれないと、勝手に忖度をして、残業をしている人も多いのではないでしょうか。しかし、「上司の機嫌が悪くなる」はあくまで他人の理由。自分から主導権が奪われ、他人の都合に振り回されることは、ストレスの大きな要因になります。
帰ることと残業することのメリット、デメリットを天てん秤びんにかけ、あくまで「自分目線」で決める。まずやるべきは状況の整理です。
上司は、明日のプレゼンで残業をしている。自分は、仕事が終わった。問題は、早く帰りたいけれど、上司の心象が悪くなるかもしれないこと。 ここまで考えたら、自分の意志、基準の「自分目線」でどちらか決定してしまいましょう。
そして、最後に「自分が」やったほうが良いと思うこと、どこまでならできるかを整理します。残業するにしても、自分の予定と折り合いをつけて、残業時間を30分と決め、手伝えることを聞く。今日は早く帰ると決め たなら、上司にひと声かける。
そういった小さなアクションで十分です。実際は普段からこういった判断を無意識のうちにしているはずですが、「意識」しなければ状況に流されます。その結果、なんとなく上司に気を使い、やらなくてもいい仕事を増やしてしまうのです。
「なんとなく」ではなく、「自分が決める」。その決意が心の負担を軽くしてくれるはずです。
<『THE21』2020年2月号より>
汐街コナ(しおまち・こな)
イラストレーター
広告制作会社のグラフィックデザイナーを経て、マンガ・イラストの活動を開始。 現在は装丁画・挿絵・ゲームキャラクターイラストなどを手がけている。 デザイナー時代に過労自殺しかけた経験を描いたマンガがツイッターで総リツイート数30万を超え、話題に。書籍化された『「死ぬくらいなら会社辞めれば」ができない理由』(あさ出版)も10万部を突破し、ベストセラーとなった。(『THE21オンライン』2020年03月02日 公開)
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