休むのをためらわせた「他人への配慮」
なぜ、そうなる前に会社を休むなり、辞めることを考えなかったのか。一番大きな理由は、「まだ、大丈夫」だと心の中で思っていたことでした。
私自身、これまで人生で一度も自殺を考えたことはなく、また、当時うつ状態だったわけでもありませんでした。睡眠不足が続き、めまいなどの軽い体調不良が起こることや、つらくて駅でうずくまり、駅長室に運ばれたことはあっても、限界だとはまったく感じなかったのです。
皆同じように頑張っている。自分にしかできない仕事があるから、休むと他の人に迷惑をかけてしまう。入社3年までに辞めたら、転職するときにも印象が悪い……。
そういった様々な不安や心配が会社を休んだり、辞めたりすることにブロックをかけていたのです。