富裕層の中でも特に経営者の中には、高額の取引を冷静にこなす必要があるなど、普通の人では考えられないようなプレッシャーにさらされている人がいます。常に冷静な意思決定を求められ、失敗して落ち込んだり、パニック状態になったりすることもある生活を送っています。そんな富裕層の人たちは、どのようにストレスをコントロールしているのでしょう。今回は、富裕層が実践するストレス管理術として、マインドフルネスの極意について解説します。

ストレスを理解してコントロールする「メンタルマネジメント」

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(画像=Jack Frog/Shutterstock.com)

ストレスとは、心身に負荷がかかり、不安定になることです。自分では判断しにくいこともあり、気づいたときには不調な状態になっていたといったこともあります。人生の大敵となるストレス。これを軽く流せれば何よりですが、方法はあるでしょうか。

ストレスを軽く受け流す方法とは、ストレスを理解してコントロールしていく方法です。これをメンタルマネジメントといいます。自分の心の痛みを理解して、現状を肯定的に受け入れていく自己管理法なのです。

メンタルマネジメントの具体策

メンタルマネジメントの基本的なアプローチについて、具体的なストレスの症例から見ていきましょう。

・身体にストレス反応が起きた場合
身体の緊張や肩こり、頭痛、不眠といったストレス反応が起きた場合、単純ですが「力を抜く」ことを意識するとストレスが軽減します。

・ストレスが無意識のうちに習慣化する場合
物ごとに対して苦手意識を持ち、「やる気」がなくなることがあります。その際、失敗も肯定的に受け入れるようにし、「とりあえずやってみる」自分をしっかりと評価するという対処法があります。

・ストレスで不安状態になった場合
自分で悪い結果を想定し、不安な状態を作ってしまうこともストレスになります。心を不安な状態から解放するためには、未来をあまり考えないで「現在の実物大の自分」を受け入れることが改善策となります。

「いまこの瞬間」に着目するマインドフルネス

「力を抜く」「結果ではなくチャレンジする自分を肯定する」「実物大の自分を受け入れる」。こうした方法を実生活に取り入れるための方法が「マインドフルネス」の状態を作ることです。マインドフルネスとは、過去や未来ではなく、現時点の「いまこの瞬間」を軸とします。

マインドフルネスとは、「いま、目の前にあるすべて」をありのままに受け入れている状態です。過去の失敗、未来の不安などにとらわれて余計なストレスを増幅させないことが重要です。

マインドフルネスができている状態であれば、目の前で起きていることに集中できます。具体的には、やらなければならない契約書の作成を目の前にして、「家族のことが気にかかる」とか、「この髪型では明日、人前には出られない」とか「このままで5年後の自分はどうなるのだろうか」などと未来への不安な感情を持ったままだと、本来やるべき「契約書の作成」がはかどりません。

ここで、マインドフルネスができている状態とは「ストレスのない状態」とは違います。マインドフルネスは、ストレスを感じている自分に気づき、そのストレスを増やさないための軌道修正をすることともいえます。

つまり、「契約書を作成しなければいけない」→「うまくいくかどうか不安になっている自分がいる」→「未来のことを心配しても時間だけが過ぎてしまうだけ」→「いまの自分にできることは契約書を作ることだ」という流れでとらえ、「いまに心を向けること」によりストレスを抑えるのです。

マインドフルネスには、ゆっくりとした呼吸の繰り返しが効果的

では、具体的にマインドフルネスの状態にするために何が必要なのでしょうか? いまこの瞬間に集中するには、ストレスの原因となる雑念を受け入れ、自由な状態に入る必要があります。

その手助けとなるのが「呼吸」です。湧き上がる雑念を受け止めながら、ゆっくりと呼吸を繰り返します。この時に、「ストレスを失くそう」と思わないで負の感情もそのまま受け止めるのです。

マインドフルネスを実践することにより、失敗時も平常心を保てます。マインドフルネスの状態を維持できるようになれば、ストレスを認めつつ、仕事のパフォーマンスを高く維持できます。いま、この瞬間に集中し、結果として高いパフォーマンスを維持できるとすれば、そのメリットは大きいと言えるでしょう。(提供:JPRIME


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