株式市場は再び下押し圧力が高まっている。今後の懸念として、新型コロナウイルスの第2波が挙げられる。
この懸念を受け、11日のS&P500は6%安となった。特に、航空会社や石油企業、銀行などの売りが加速した、
今回の下落はそれほど大幅ではなかったが、3月中旬以降の上昇が崩れやすいものであることを明らかにした。このような環境下においては、価格が安定しており、長期的にリターンを挙げられる銘柄を購入すべきである。
以下が、景気の影響を受けにくい、ディフェンシブ3銘柄である。
1.ナイキ
スポーツウェア大手のナイキ (NYSE:NKE)は、再び市場が落ち込んだ際にお勧めの銘柄である。同社は財務体質が強く、弱気相場を乗り切ることができるだろう。
ナイキは前四半期時点で現金を32億ドル有していた。また、約60億ドルの長期負債とオペレーティングリースを抱えており、2023年までは多額の利払いに苛まれることはない。さらに、必要に応じて自社株買いを中止することもできるだろう。
ナイキのブランドとビジネスモデルの強さは、新型ウイルスで店舗が閉鎖される中でEコマース戦略が功を奏したことからも明らかである。同社CEOのジョン・ドナホー氏は3月下旬、新型ウイルスの流行で需要が減る中、同社のEコマースは依然として伸びていると語った。
同株は、3月の安値である60.58ドルから大きく反発し、96.43ドルとなっている。今後、市場全体が下落した際にエントリーするのが良いだろう。
2.ホーム・デポ
外出制限によって消費者が住宅環境への出費を増やし、ホーム・デポは今年、市場全体をアウトパフォームしている。
この傾向は今後も続くと見られている。新型ウイルスの影響で人々は都市から郊外へ移動すると予想される。バンク・オブ・アメリカのSavita Subramanian氏によると、脱都市の流れは同社にとって追い風となるとのこと。
新型ウイルスの流行前、ホーム・デポ(NYSE:HD)は店舗の改装やデジタル領域への投資に110億ドル投資してきた。そのため、新型ウイルス終息後、同社の既存店売上高は急速に回復する可能性がある。
実際、新型ウイルスの流行にも関わらず、ホーム・デポのオンライン売上高は、第1四半期に約80%増となった。同社は不況を乗り切ることができる銘柄である。
同株は12日、242.45ドルで取引を終えた。同株は3月の安値から72%高となっている。
3.ゼネラル・ミルズ
消費財セクターは、景気の影響を受けにくい。その中でも、食品大手のゼネラル・ミルズ (NYSE:GIS)がおすすめである。
現在60.15ドルで取引されている同株は、3月の安値から約28%高となっている。また、配当利回りは3.24%となっており、120年間継続して配当を支払っている。
近年では、同社は多角化に取り組んでいる。2018年に同社はBlue Buffalo Pet Products社を買収した。
この買収の背景には、より環境に優しく、糖分の少ない食品を望む消費者が増加していたことがある。
同株は強気相場でアンダーパフォームする可能性がある。しかし、弱気相場の局面では、同株はアウトパフォームするだろう。(提供:Investing.comより)
著者:ハリス・アンワル