13日、日経平均株価は前週末比で493円93銭高となる2万2,784円74銭で取引を終えた。現地時間10日、新型コロナウイルスの治療薬に関するポジティブな報道が相次いだこともありNYダウが反発を見せたことで、国内においても医薬品や景気敏感株となる電子機器、化学などを中心に値を上げた。

ソニーにおいては前週末比320円高の8,100円となり19年ぶりに高値を更新。その他の東証1部銘柄に関しても大幅上昇が目立った。

暗号資産市場もまずまずの推移をたどっている。

上昇
(画像=月刊暗号資産)

ビットコインは週末にNYダウやアルトコイン相場に影響を受け、比較的狭いレンジの中で泳がされていた印象だ。

しかし主要アルトコインの勢いには確かなものがあり、横ばいをキープしている。

好調をキープし続けるアルトコインとしては、エイダ(ADA)、チェーンリンク(LINK)、テゾス(XTZ)などが挙げられる。

特にチェーンリンクは先週同様、中国の国家ブロックチェーンサービス(BNS)へのオラクル機能統合に加え、米国などを中心にブームになりつつある分散型金融(DeFi)でもその技術が採用され始めていることから、今後のさらなる需要増を見据えた買いが殺到している状況だ。

時価総額はついにライトコイン(LTC)を抜き、8位にまで上昇している。

既述のエイダは大型アップデート前に話題が尽きず、チェーンリンクに引けを取らないほどの注目を集めている。先週8日には、エイダを発行するカルダノの共同創設者であるCharles Hoskinson(チャールズ・ホスキンソン)氏がライトコイン創設者のCharlie Lee(チャーリー・リー)氏にコラボレーションを呼びかけ、価格面においても大きな影響を与えた。

近頃の暗号資産市場における急騰銘柄の共通点としては、エイダやテゾスのような、暗号資産を所持している量に比例して多くの報酬が得られる可能性が高くなるステーキング銘柄や、コンパウンド(COMP)やメイカー(MKR)などといったDeFi銘柄であることが挙げられる。

また、リップル(XRP)やステラ(XLM)を中心とした、1通貨あたりの価格が低く分散投資に向いている銘柄が好調な推移を示していることも特徴だろう。

ここ数週間は完全にアルトコインの波が押し寄せており、軟調なビットコインを引き上げようとしているように映る。

特にビットコインは日経平均株価など、世界経済の指標に左右される可能性が非常に高い状態だが、アルトコインのように勢いを取り戻せば今の暗号資産市場はとてつもない活気に溢れた状況になるだろう。(提供:月刊暗号資産