経済成長に乗って会社を拡大

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(画像=株式会社ZUU)

―― 他では仲介だけをして賃貸は現地の会社に任せているような会社も結構多いと思うのですが、なぜ現地で賃貸もされているのですか?

やっぱり売りきりの業者は非常に多いです。でも現地のことを知らなくて、ただ「カンボジアはいいから」という評判だけでそこをすすめたりするんですね。 オーナーさんは、日本の不動産が良くないからということで、海外不動産投資をスタートされる方が多いですよね。しかし現地の事情を知らずに投資してしまい、完成後に不幸になる方が結構いらっしゃいますので、そうした方の受け皿として賃貸をしています。

現地で賃貸もしているとなれば、「全部やってくれるんだったら任せようかな」となりますし。現地に根を張っているような企業のほうが、信頼が得られて、強くなっていくと思っています。

――  物件の価格は上がり続けていますか?それとも数が増えているのでしょうか。

両方です。物件の単価は順調に上がっています。カンボジアの経済成長率はリーマンショック後でも7パーセント台を推移している状況で、現在もその成長率をキープしています。 そのうえで、例えば日本で言うと、丸の内や大手町に値するような金融オフィス街になる場所のオフィス物件ですと、10年間で平均利回りが9.5パーセントです。この中には管理費や修繕費が入っているので、ほぼネット利回り()でその数字ですよ。 賃貸経営にかかる経費(固定資産税・共益費等)を差し引いて計算した利回り。経費を考慮に入れているため表面利回り(グロス利回り)に比べ、より実態に近い利回りとなる

さらに弊社が今ご案内している不動産は、保証案件なんですね。「家賃保証」と「買取保証」を開発会社がしてくれます。物件は10年後に開発会社が同額で買い取ってくれますが、売らないで11年目以降も運用することができます。そのときは弊社の方で運用ができますので、管理委託いただくような感じになりますね。 そしてカンボジアは米ドルで投資できるのが面白い点。物件にも米ドルで投資ができて回収もでき、米ドルで利回り保証付き、というのも特徴だと思います。

―― 同額で買取保証付きだと、現地の銀行から融資がうけやすくなりますか?

現地の銀行は金利が高いんです。預金がそもそも1年間米ドルで5パーセントの利息がつくような形。そんな中で、借り入れすると8〜9パーセントの金利になってしまう。日本と比べると圧倒的に高いですよね。あと、外国人向けにはほとんどオープンになっていないので、現地で借りるという選択肢を取る方はほとんどいないですね。

そして日本の銀行でも、海外不動産に対しての融資のハードルが非常に高くて、ほとんどありません。例えば日本に物件をお持ちで、それを担保にできる場合は借りられる方もいらっしゃいますけど、そこのハードルは非常に大きいので、「ほとんど通らない」と思われたほうがいいです。 そのため、弊社でお取引いただけるお客様は、ほとんど現金でご購入されます。

―― お客さまはどのような方ですか?

経営者の方がほとんどです。あとは、意外に同業の不動産会社の社長さまも多いです。

日本では競合になるかもしれないですが、カンボジアの不動産市場だと競合にならない会社がほとんど。カンボジアの状況をご説明すると、不動産について詳しい分、即決いただける方が多いです。

セミナーも開催しておりますが、お客さまはほとんど紹介です。紹介も1回入ってしまえば、広がっていきますが、ここに入るまでがやはり大変。紹介をしていただけるということは信頼の積み重ねですから、一歩一歩開拓したようなイメージでした。

現地会社の運営の苦労

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(画像=株式会社ZUU)

――  現地や日本の状況を勘案すると、これからもまだまだ伸びる市場だと思います。「サクセスストーリー」のように感じてしまいますが、その中にも苦悩はありましたか。

いくらでもありますよ(笑) 例えば、カンボジア人を雇うというところでは苦労があります。彼らを教育することには本当に難しいです。前提として、日本と全然働くことに対する考え方が違いますので、日本人を雇うという考え方ではうまくいきません。

今は不動産のマーケットが少しできてきているので、不動産の経験者も少し入社いただけるようになりましたけど、昔は「コンドミニアムって何?」という状態だったので、経験者はほとんどいないと思います。また、日本でも経営者のような方にご提供するわけなので、扱っている商品が弊社の場合は特に高額になります。そこをローカルの方が扱うとなると、状況も考えづらいし、イメージもつきづらい。そうしたギャップに悩まされることもありました。

信じていた社員の裏切りにあう

――  現地の生活感覚と扱う物件の価格が乖離しているなかで、現地の社員と何かトラブルなどはありましたか?

お金を持っていかれたという経験がありますね。

日本と違って、カンボジアでは家賃の銀行引き落としがないんです。 なので、現金で手渡しか、国内送金するかしかないのですが、会社がスタートした時期には、あまり国内送金はしておらず、現金で弊社にお持ちいただくか、管理会社に持っていただくかということにしていました。 私が日本にいる間は、現地でマネージャーをやってもらっていたカンボジア人の社員にその業務をお願いしていたんですが、それを持っていなくなってしまったという事件がありました。

テナントや入居者が日本円にして十万単位でお金を持ってくる。見たこともない大金を目の前にドンと置かれたら、「ちょっとなら大丈夫だろう」みたいな気持ちになるのでしょうか、2部屋か3部屋分を溜めて持っていかれたんですよ。

私としては、彼には全幅の信頼をおいていて、すべてを任せていたのに裏切られてしまった感じでショックだったのですが、やっぱり「お金見ると変わってしまうことがあるんだな」と思って、それは反省しましたね。 カンボジアはやはり貧富の差が非常にあります。そういうのは起こり得るとは分かって気をつけていたつもりだったのですが、仕組みで解決するような対処をしてこなかった。結果的にそのケースでは、大使館と国家警察が動いてくれて全額戻ってきましたが、学びの大きい事件でした。 そこから、規制というか、誓約書を書いてもらうことにして、そういう事がもう再び起こらないような仕組みにしていきました。