2020年8月31日8時時点に竹内のりひろさんに直接聞いた現在の相場観とFXトレード戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

先週27日(木)、「ジャクソンホール会合」のパウエルFRB議長の講演では、物価上昇の一時的なオーバーシュートを容認、講演後、米長期金利は上昇に転じた。米ドル/円は、翌日28日(金)には週高値106.94円まで上昇したが、安倍首相が辞任を表明。アベノミクスの後退が意識され、米ドル/円は週安値の105.21円までの反落となった。

現在の為替相場の戦略やスタンス

第2次安倍内閣が発足した日、2016年12月26日の米ドル/円は78.08円、その後、2016年6月に125.86円まで上昇、アベノミクスは炸裂した。日経平均株価では、ピークまで2.7倍、これらの原動力となったのは海外投資家の活発な円売り、株買いだった。こうした海外勢が重視する投資条件の一つに政治の安定があげられる。長期安定政権は投資の大原則で、この点から今回次期総裁が誰になっても政治の非連続性は意識されやすい。アベノミクスの3本の矢の1つ金融政策は、黒田日銀総裁の任期は2023年までであり、変化はない。ただ安倍首相が退任することで、どうしてもここまでのアベノミクスの「後退」は意識されやすい。大きな流れとして、日本株買い、円売りの流れは滞るだろう。ボラティリティから換算する今週のレンジは、米ドル/円で103.70~106.50円、ユーロ/米ドルで1.1820~1.2100ドル、ユーロ/円で124.00~127.00円を予想している

竹内のりひろ
1990年、カナダ系の銀行へ入行し為替ディーラーとなる。HSBCでは米ドル/円のチーフトレーダーを務めるなど20年以上にわたって為替市場の第一線で活躍。現在は個人トレーダーとして自己資金を運用するほか、twitter(@yen20pl)や西原宏一さんのメルマガを通じて情報配信を行なう。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。