一般社団法人新経済連盟(新経連)は24日、公開の場では初となる内閣官房IT総合戦略室と「ブロックチェーン官民推進会合(BC官民推進会合)」を開催したと発表した。
この会合は今月17日に行われたもので、7月17日に閣議決定された世界最先端デジタル国家創造宣言において、「『ブロックチェーン国家戦略に向けた提言(事例分析編)』~レガシーシステムの限界とブロックチェーンによる課題解決~」が引用されたことによって実現したとのこと。
BC官民推進会合の主催は新経連と内閣官房IT総合戦略室で、日本ブロックチェーン協会(JBA)やブロックチェーン推進協会(BCCC)、情報処理推進機構、研究開発戦略センターといった業界関連団体が協力する。
座長はJapan Digital Design株式会社CTOで内閣官房政府CIO補佐官の楠政憲氏が務める。
同会合では、ポストコロナおよびウィズコロナの社会問題の解決手段としてブロックチェーンの有用性を官民共同で検討し、地方自治体と協力を通じてスマートシティおよびスーパーシティを含む実装に向けた提案につなげることを目指すという。
この目的を前提として、第1回目の会合では「官民推進会合の設置根拠、狙い」と「地方自治体における取組紹介(広島県、加賀市、会津若松市)」をテーマに行われた。
この会合は来年3月までに計5回行われる予定で、最終会にてまとめを行うとのこと。
新経連はプレスリリースで、「ブロックチェーンを活用したデジタル変革と社会経済の発展に向けて官民の架け橋となれるよう、今後も積極的に政策提言活動を行ってまいります」と抱負を述べた。
新経連は楽天株式会社の代表取締役会長兼社長の三木谷浩史氏が代表理事を務めており、2012年より本格的な活動を開始している。
三木谷氏は先日、菅義偉首相が内閣を発足させた際に「まずは何よりも、新型コロナウイルス感染症感染防止対策と経済活動再開の両立を図ることが必要不可欠です。また、その実現のためには社会全体の徹底的なデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進も欠かせません」と述べるなど、行政等のデジタル化を主軸政策に掲げる首相への期待を述べた。
また、これまでの活動を振り返りつつ、「今度こそ、総論賛成各論反対の風潮を断ち切り、規制改革を完遂していただきたいと思います」と語るなど、行政の縦割り打破に向けた組織体制の構築にも期待感を滲ませた。(提供:月刊暗号資産)