2020年10月14日11時過ぎに西原宏一さんに直接聞いた最新の相場観と戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

先週後半から、マーケットは米追加景気対策の合意を期待して、米国株は続伸。しかし、ペロシ議長が「トランプ政権が提示した追加景気対策の最新案を『著しく不十分』」とコメントしたことにより、期待感が大きく後退。現時点ではペロシ議長とムニューシン財務長官がいつ協議を再開するのか、また再開のめど自体があるのか、不透明な展開だ。追加景気対策に関しては、米国の友人の一人が、米大統領選を前にして、民主党が妥協することはまずありえないとしており、ここまでは彼の憶測どおり、今のところ合意に達せず、期待のみで上げていた米国株は反落。大方のオシレーターのサインどおり、豪ドル/円は77.00円が遠く反落過程となっている。

現在の為替相場の戦略やスタンス

現在、トレードのリスクを上げたくないのが、不安定に動いているポンドだ。こちらも期待感だけで、英ポンド/米ドルが1.30ドルミドル程度まで上げていたが、一転して1.2925まで下げている。ロンドンの西原氏友人も、「ブレグジット交渉の行方に関して、分かる人はいない」とコメントしていたが、不透明なマーケットにリスクをはれず、英ポンド/米ドルの乱高下の中で、ユーロを筆頭とした通貨も不安定になるため、どうしてもリスクを増やせないところ。こうしたマーケットで無駄に消耗したくはないという方針は変わらず。この点において、リスクは抑えていきたい局面だが、豪ドル/円の方針は変わらず、戻り売りで臨みたい。

西原 宏一(にしはら こういち) 株式会社ダイヤモンド・フィナンシャル・リサーチ
青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行に為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラー等を歴任した後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。ザイFX!にて「西原宏一のヘッジファンドの思惑」を連載中。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。