病棟勤務は、やりがいも大きく、看護師としての経験も積めます。一方で、年齢が上がるとともに、体力的にも精神的にも負担が大きくなりがち。

今、土日休みを希望する看護師の間で、「産業看護師」という選択肢が注目されています。この記事では、産業看護師についてくわしく解説するので、働き方で悩んでいる看護師はぜひ参考にしてみてください。

産業看護師とは?看護師でも土日休みが叶う!

土日休みを希望する看護師に人気の「産業看護師」 年収や必要なスキルは?
(画像=Have a nice day/stock.adobe.com)

企業で会社員として働く看護師のことを、「産業看護師(企業看護師)」と呼びます。産業看護師の主な仕事は、企業での健康診断の補助やその後のフォロー、従業員の健康相談や保健指導、メンタルヘルスケアや怪我をした際の応急処置などです。

産業看護師として働くメリットは、自分の望む働き方が叶う点です。産業看護師は会社員なので、基本的に土日休みです。また、夜勤がなく残業も比較的少ないため、規則正しい生活を送れます。

体力的、精神的な負担が少ないのも産業看護師のメリットです。デスクワークが多いため、病棟勤務ほど体力が削られることはありません。また、生死に関わるような緊急事態に直面することもあまりないため、精神面でも負担は少なくてすみます。

一方デメリットは、求人数が少なく、なかなか希望通りに産業看護師になれないことです。産業看護師は人気の高い働き方です。また、離職率が低いことから、めったに求人が出ません。やっと求人が出ても、競争率が高く、すぐに決まってしまうケースがほとんどです。

産業看護師を目指すなら、求人が出ていないか小まめにチェックし、もし求人を見つけたらすぐに行動を起こしましょう。

経験が身につかなかったり、スキルが落ちたりといった点もデメリットです。産業看護師の仕事内容は、医療現場で求められるほどの緊急性がないものが多く、知らず知らずのうちに看護技術が落ちてしまう可能性があります。

再び病棟勤務を志した時、産業看護師として働いた経歴が、マイナスにとらえられることも。自分の将来的なキャリアも見通したうえで、産業看護師という働き方を慎重に選択しましょう。

産業看護師の年収と必要なスキルを知ろう

実際に働くとしたら、年収がどのくらいなのか、必要なスキルにはどんなものがあるのか気になりますよね。続いては、産業看護師の年収と必要なスキルを紹介します。

産業看護師の年収

企業によっても異なりますが、産業看護師の平均的な年収は、400万円から600万円ほどが多いようです。病棟勤務と比べて年収が圧倒的に高いとはいえませんが、土日休み、夜勤なしの勤務形態を考えると、待遇は良いと考えられます。

産業看護師に必要なスキル

企業で働く産業看護師には、ビジネスマナーはもちろん、高いコミュニケーション能力が求められます。さまざまな人とかかわり、柔軟に対応しなければなりません。また、事務作業などのデスクワークも多いため、パソコンスキルも必要です。

空いた時間を有効活用して年収アップ

産業看護師は、病棟看護師と比べると、休日や労働時間が安定しており、残業も多くありません。そのため、あいた時間を有効活用し、キャリアアップを目指しましょう。

スキルアップして収入を上げる

日本産業衛生学会は、産業保健看護職の専門制度を用意しており、3つの資格があります。研修を受けて資格を取得すれば、産業看護師としての仕事の幅が広がるとともに、場合によっては昇給も見込めるでしょう。

また、最近ではメンタルヘルスの問題が注目されています。そのため、心理学を学んだり、関連する資格を取得したりすることで、産業看護師としてのスキルアップを目指すという方法もあります。

多くの企業では、人事評価をもとに昇給が決定されます。そのため、資格取得にこだわりすぎるより、現場で求められる能力を身につけ、周りに還元していくことが年収アップの近道です。

投資で本業以外の収入を得る

年収アップを考える時、本業だけに縛られる必要はありません。最近では、投資を始め、本業以外の収入を得ている人もたくさんいます。不動産投資や投資信託のように、手間をかけなくても、安定的に運用益が得られるタイプの投資も存在します。

看護師資格があるからといって、ずっと働けるとは限りません。病気やケガなどで、働けなくなる可能性も十分にあります。そんな時、投資で不労所得を得ていれば、大きな支えになるはずです。

産業看護師となり、あいた時間を投資の勉強にあて、投資でトータルの年収を上げる――これも看護師としての1つの選択肢です。年収が上がれば、将来に対する不安もなくなり、豊かな気持ちで毎日を過ごせるでしょう。(提供:Medi Life)

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