お隣の国である韓国の株を買うには、どうしたらよいのだろうか?ここでは、外国株の中でも米国株や中国株ほどはポピュラーでない韓国株の買い方や、取引できる証券会社を紹介する。韓国市場の特徴や、人気銘柄ランキングなども併せて見ていこう。
1,韓国株の3つの特徴
韓国株特有の特徴は、以下の3点だ。
・値動きが大きい銘柄が多い
・10大財閥グループの影響力が大きい
・輸出産業の銘柄が多い
それぞれの特徴を簡単に説明しよう。
特徴1,値動きが大きい銘柄が多い
韓国株には、値が大きく動く銘柄が少なくない。韓国経済は半導体業界に依存しているため、世界の半導体業界の動向が、韓国の半導体関連銘柄に大きな影響を及ぼす。
中国との貿易依存度も高いため、中国との外交上の関係や中国国内の経済動向も、韓国株の値動きに影響する。
韓国株の値動きの大きさは韓国株投資のリスクであるとともに、利益を得るチャンスともいえる。
特徴2, 10大財閥グループの影響力が大きい
10大財閥グループの上場企業102社の時価総額の合計は、2020年11月25日現在で1,069兆5,000億ウォン(約96兆2,550億円、1ウォン=0.09円)であり、韓国株式市場全体の50.2%を占める。
中でもサムスングループの時価総額は588兆7,000ウォン(約52兆9,830億円)にのぼり、10大財閥グループの時価総額の合計の55.04%に相当する。10大財閥グループの株価、とりわけサムスングループの株価は、韓国株式市場への影響力が強い。
韓国株を取引する際はその銘柄だけでなく、韓国株式市場全体の値動きを把握するために、10大財閥グループ、少なくともサムスングループの動向には注意を払いたい。
特徴3,輸出産業の銘柄が多い
韓国は輸出大国であるため、上場企業にも輸出型の企業が多い。このような銘柄は世界経済の影響を受けやすく、韓国株式市場も輸出相手国の景気や外交関係などに左右されやすい。
韓国株を選定するにあたっては、中国や日本、米国、アジア諸国など、輸出相手国の状況も確認するべきだろう。
2,韓国株を買うための4ステップを紹介
実際に韓国株を購入するための手順を4つのステップに分けて説明していこう。
ステップ1――取引する証券会社を選び、証券総合口座を開設する
韓国株を取り扱っている証券会社の中から、手数料や取引のしやすさ、韓国株の取扱銘柄数、韓国株に関する情報量などを比較して、自分に合った証券会社を選ぼう。
実際に韓国株を取引するのは外国株式取引口座だが、これを開設するためにはまず証券総合口座を開設しなければならない。
まだ証券総合口座を開設していない場合は、韓国株を取り扱う証券会社の公式ホームページから申し込んで、証券総合口座開設を完了しておきたい。
口座開設完了までに数日~1週間かかることもあるため、早めに手続きをしておこう。
ステップ2――外国株式取引口座を開設する
ここでは、ネット証券で唯一韓国株を取り扱っているSBI証券のフローを紹介しよう。
1 ログインしたら、上部にあるメニューバーの「外国株式/海外ETF」をクリックする。
2 「外国株式」ページに遷移したら、画面を下方にスクロールして「外国株式取引口座開設はこちら」のボタンをクリックする。
3 必要書面の内容を読んで、「承諾」をチェックする。
4 早ければ、外国株式取引口座申込完了と同時に口座開設も完了する。
※証券総合口座を開設していなかった場合でも、オンラインによる申込であれば、証券総合口座の開設と外国株式取引口座の開設を同時に申し込むことができる。
ステップ3――円貨入金、必要に応じて為替取引をする
韓国株を取引するためには、事前に購入資金を入金しておかなければならない。SBI証券は、韓国ウォンによる入出金には対応していないので、円で入金することになる。
【証券総合口座への入金→外国株式取引口座の買付余力に反映】
1 SBI証券サイトにログインしたら、上部にある「入出金・振替」ボタンをクリックする。
2 「入金指示」画面に遷移したら、即時入金や銀行振込などから1つ選んで、証券総合口座への入金額を指定する。証券総合口座の残高は、そのまま外国株式取引口座の買付余力に反映される。
この方法なら、通常どおりの手順で証券総合口座に円貨を入金するだけで韓国株を購入できるので、手間がかからない。
【証券総合口座への入金→自分で韓国ウォンへの為替取引を行う】
1 SBI証券サイトにログインしたら、上部にある「取引」ボタンをクリックする。
2 2段目のメニューバーの中から「為替取引」をクリックして、「注文入力」タブを開く。「取引選択」の「通貨」の中から「韓国ウォン」を選択して、「注文入力画面へ」ボタンをクリックする。
3 「注文入力画面」で、韓国ウォンの買付金額と取引パスワードを入力して、「注文確認画面へ」ボタンをクリックする。
4 買付けた韓国ウォンを韓国株の購入に使う。
為替相場を見ながらより良い条件で為替取引をしたい場合は、「為替取引」を選択するとよい。
ステップ4――外国株式取引サイトで買付注文を出す
円貨または韓国ウォンの資金を用意できたら、韓国株の買付注文を出す。
1 SBI証券サイトにログインして入金指示あるいは為替取引をしたら、画面右側にある外国株式の「取引」ボタンをクリックする。
もしくは、ログイン後のトップページ上部メニューバーにある「外国株式/海外ETF」をクリックして、画面中央にある「外国株式取引サイトへ」ボタンをクリックする。
2 「外貨建商品取引サイト」に遷移したら、最上部のメニューバーから「取引」を選ぶ。画面が変わったら、2段目に配置されている国名の中から「韓国」を選ぶ。
3 「注文入力」の画面に必要事項を入力したら、「注文確認画面へ」ボタンをクリックする。
3,韓国株を取引できる証券会社3社を比較
韓国株を購入できる証券会社には、SBI証券、アイザワ証券、岡三証券がある。3社の韓国株取扱銘柄数や取引手数料、為替スプレッドは以下のとおりだ。
証券会社3社の韓国株取引基本情報(2020年11月27日現在)
証券会社名 (取扱銘柄数) |
国内手数料 (税込) |
現地手数料/ 現地源泉徴収額 |
為替スプレッド |
SBI証券 (66銘柄) |
A,国内取引手数料 B,口座管理料無料 |
A,海外取次手数料 B,配当金のみ、 C,売却時のみ、 |
100ウォン につき20銭 |
アイザワ証券 (430銘柄) |
A,委託手数料 B,口座管理料無料 |
現地諸費用などは 委託手数料に含まれる |
100ウォン につき10銭 |
岡三証券 ※韓国株 |
A,国内取引手数料 B,外国証券取引口座管理料 |
A,海外取次手数料 B,配当金のみ、 C,売却時のみ、源泉徴収 |
1ウォン につき0.2銭 |
4,韓国株を取引できる証券会社3社の特徴は?
ここからは、上記3社の韓国株取引の詳細について見ていこう。
SBI証券――インターネット取引専業であり手軽、韓国株取引手数料も安い
・SBI証券のメリット
韓国株を取引できる3社の中で最も国内取引手数料が安く、現地での取次手数料も発生しないので、韓国株も低コストで取引できる。
インターネット専業証券会社なので、外出先でもスマートフォンからSBI証券のWEBサイトにログインすれば、手軽に韓国株を売買できる。特定口座やNISA口座も利用できるので、投資初心者には使い勝手が良いだろう。
・SBI証券のデメリット
韓国株の取扱銘柄数が少ないことはデメリットだが、SBI証券で取り扱いのない韓国株を購入したい場合は、追加をリクエストすることもできる。
韓国株の注文チャネルはWEBサイトに限られている。提供される投資情報もランキング情報と個別銘柄情報だけなので、投資にあたっては別途自分で情報収集する必要があるだろう。
SBI証券 韓国株取引サービスのスペック
取引チャネル | WEBサイト |
特定口座 | 選択可 |
NISA口座 | 利用可 |
注文方法 | 指値注文のみ |
取引時間 (注文受付時間) |
9:00~15:30 (15:30~19:30以外、24時間受付) |
アイザワ証券――韓国株の取扱銘柄数が圧倒的に多く、韓国の投資情報も入手できる
・アイザワ証券のメリット
アイザワ証券は2000年よりアジア株に注力しており、韓国株の取扱銘柄数は2020年11月27日現在で430銘柄と国内最多だ。国内手数料には現地の取次手数料などが含まれており、わかりやすい。為替スプレッドも、3社の中で最も狭い。
ブルートレード(インターネット口座)を利用すれば、韓国株を取引できるだけでなく、韓国をはじめとするアジアの投資情報も簡単にツールで閲覧できる。スマートフォン用ツールもあるので、韓国株のスマホ取引も可能だ。
LINE公式アカウントでは、毎週月曜日に「アジアほっとプレス」が配信されており、韓国の旬の地場情報も入手できる。
・アイザワ証券のデメリット
ブルートレードでも手数料はSBI証券に比べると若干高めであり、NISA口座も利用できないため、徹底した低コスト運用は難しいかもしれない。
アイザワ証券 韓国株取引サービスのスペック
取引チャネル | ・オンライン取引ツール「ブルートレード」 ・スマートフォン専用サイト |
特定口座 | 選択可 |
NISA口座 | 利用不可 |
注文方法 | (買付) 指値のみ (売却) 指値、成行 |
取引時間 (注文受付時間) |
9:00~15:30 (当日注文6:00~15:25、 翌日注文15:25~翌14:00) |
岡三証券――最寄りの店舗で相談しながら取引できる、成行注文による売買が可能
・岡三証券のメリット
岡三証券の口座を開設すると、岡三証券独自の上質なレポートや投資情報を閲覧できる。韓国株に関する情報も入手できるので便利だ。
韓国株を取り扱う証券会社3社の中で唯一、買付と売却のどちらの場合も、指値注文と成行注文から注文方法を選ぶことができる。成行注文は、すぐに約定させたい時に使われる注文方法だ。
・岡三証券のデメリット
韓国株をインターネットで取引できないことや、WEBサイトで韓国株の銘柄情報を入手できないこと、手数料が高いこと、夜間に発注できないことなど、投資初心者やビジネスパーソンにはたた使いにくいかもしれない。今後韓国株の運用をメインに考えている人は、よく考えたほうがよいだろう。
岡三証券 韓国株取引サービスのスペック
取引チャネル | 店舗 |
特定口座 | 選択可 |
NISA口座 | 利用不可 |
注文方法 | 指値注文 成行注文 |
取引時間 (注文受付時間) |
8:00~15:00 (8:00~15:00) |
4,おすすめ韓国株ランキングTOP10、第1位は日本でも話題沸騰のBTSの所属事務所
SBI証券では、韓国株の売買代金や約定件数、保有人数、保有残高の社内ランキングを1週間ごとに公表している。
今回はその中から、2020年11月16日から20日までの「約定件数ランキング」をもとに、おすすめ韓国株ランキングを紹介しよう。
約定件数ランキングでは、今韓国で勢いのある企業や、日本の投資家たちの注目を浴びている韓国企業を知ることができる。韓国株を選ぶ際の参考になるはずだ。
おすすめ韓国株ランキングTOP10
順位 | 銘柄<コード> | 市場 | 2020年 11月27日終値 (1ウォン =0.09円で換算) |
出来高 |
1 | ビッグヒット <352820> |
KOSPI | 17万8,000ウォン (1万6,020円) |
12万6,006株 |
2 | 大韓航空 <003490> |
KOSPI | 2万5,350ウォン (2,281.5円) |
268万2,729株 |
3 | サムスン電子 <005930> |
KOSPI | 6万8,200ウォン (6,138円) |
1,392万9,810株 |
4 | JYPエンターテインメント <035900> |
KOSDAQ | 3万9,300ウォン (3,537円) |
74万6,806株 |
5 | NAVER Corp <035420> |
KOSPI | 28万4,500ウォン (2万5,605円) |
41万6,004株 |
6 | SKハイニックス <000660> |
KOSPI | 9万8,800ウォン (8,892円) |
197万340株 |
7 | サムスンバイオ <207940> |
KOSPI | 79万9,000ウォン (7万1,910円) |
8万7,801株 |
8 | 大信(デシン)証券 <003540> |
KOSPI | 1万4,000ウォン (1,260円) |
9万8,459株 |
9 | Kakao <035720> |
KOSPI | 37万3,000ウォン (3万3,570円) |
33万4,044株 |
10 | CJ第一製糖 <097950> |
KOSPI | 36万6,500ウォン (3万2,985円) |
5万1,348株 |
TOP10には、日本にもコアなファンを持つ男性ヒップホップグループBTSの所属事務所「ビッグヒットエンターテインメント」や、LINEの親会社である「NAVER Corp」、SNSツールのカカオトークを運用している「Kakao」といった企業もランクインしている。
上記3社の出来高は、大韓航空やサムスン電子、SKハイニックスといった財閥系大企業の出来高の数十分の一、もしくは数百分の一である。これは、財閥系優良銘柄の株式売買はファンドや機関投資家などによる大口取引が多く、新興有力企業の株式は個人投資家による取引が多いという違いによるものと考えられる。
韓国と日本は文化的交流が活発であるため、さまざまな韓国カルチャーが日本国内にも浸透している。韓国カルチャーは、日本の個人投資家たちが韓国株を選定する際の重要な要素になっていることがわかる。
おすすめ10銘柄の企業概要と注目ポイントは、以下のとおりだ。
第1位,ビッグヒットエンターテインメント<352820>――上場間もない、大人気グループBTSの所属事務所
韓国、日本のみならず、世界中で大人気の男性ヒップホップグループBTSの所属事務所。2005年、K-POPアイドルグループを多数輩出する韓国の大手芸能事務所JYPエンターテインメントから独立し、設立された。
その後、男女ボーカルトリオの8eightを世に出し、オーディションによって結成された防弾少年団(その後、世界進出に向けてBTSに改称)の成功によって事務所の規模が急拡大した。
2020年10月15日にKOSPIに新規上場し、27万ウォン(2万4,300円、1ウォン=0.09円)の初値を付けた。上場初日はストップ高になるほど高騰した後、暴落したことでも話題になった。
第2位,大韓航空<003490>――日本でもおなじみの韓国最大手航空会社
「コリアンエアー」という呼称や、ライトブルーとシルバーを基調にしたカラーリングが印象的な機体で、日本でもおなじみの韓国最大手航空会社。韓国の中堅財閥である韓進(ハンジン)グループの中心的な企業である。
旅客・貨物で国内線と国際線を運航しており、国際貨物輸送は世界第2位の規模を誇る。
実質的に創業家の趙一家によるワンマン経営であり、しばしば企業の私物化や不正などが発覚している。趙一家内での経営争いも熾烈であることから、同社に対する風当たりは強い。2020年11月には、コロナ禍で航空需要が激減した大韓航空と、経営再建中で韓国第2位のアシアナ航空の経営統合が、政府主導で決定したことでも話題になった。
第3位,サムスン電子<005930>――世界トップクラスの半導体メーカー、韓国経済の中心的企業
サムスン電子は、韓国経済に大きな影響力を持つサムスングループの中核的企業。
1969年の設立当初は家庭用電気機器を中心に製造していたが、その後半導体事業、携帯電話事業にも進出した。2000年以降は半導体をはじめ、液晶ディスプレイやテレビ、携帯電話などの製品で世界トップクラスの売上を誇るエレクトロニクスメーカーに成長した。
韓国国内における半導体製造の多くはサムスン電子によるものであり、半導体事業の売上は韓国GDPの10%を占め、まさに韓国経済の中心的存在といえる。
サムスン電子は、半導体業界でもトップクラスの研究開発費を投入していることでも知られる。2020年1月~9月の研究開発費は前年同期を上回る15兆9,000億ウォン(1兆4,310億円相当)で、過去最高を更新したことでも注目された。
第4位,JYPエンターテインメント<035900>――TWICEが所属する韓国3大芸能事務所の一角
多くのK-POPアイドルを輩出している韓国の3大芸能事務所の一つ。JYPエンターテインメントの代表は、アーティストとしても活躍しているパク・ジニョン氏であり、所属アーティストやグループの魅せ方やプロディース力が高く評価されている芸能事務所である。
2008年にデビューした多国籍男性アイドルグループの2PM、2015年にデビューし、日本でも一世を風靡した多国籍女性アイドルグループのTWICE、2020年12月のデビュー前のパフォーマンスが「なわとびダンス」として人気を博したNiziUなど、旬のアイドルグループが多数所属する。
多国籍アイドルグループに強みがあり、日本人のオーディション参加者からも人気がある。
第5位,NAVER Corp<035420>――日本の定番SNS、LINEの親会社として有名
イ・ヘジン氏がサムスンSDS内の社内ベンチャーで事業を興し1999年に独立、NAVERコムを独立した。
設立直後から検索サービス「NAVER」を開始し、M&Aを繰り返しながらインターネットゲームポータルサイトやニュース、ショッピングモール、掲示板サービスなど次々とサービスを拡大し、幅広くインターネットサービスを展開。韓国国内ではGoogleを抑えて、70%超の検索サービスシェアを誇る総合検索ポータルサイトである。
日本ではスタンダードなSNSとなっているLINEの運営会社は、NAVERの連結子会社であり、2019年12月末現在でLINEの株式の72.6%を保有している。
第6位,SKハイニックス<000660>――韓国の10大財閥、SKグループの半導体メーカー
サムスン電子に次ぐ韓国の半導体大手メーカーであり、韓国10大財閥SKグループの企業。韓国国内や中国本土に生産拠点を置き、世界中に研究開発設備と販売網を持つグローバル企業である。
SKハイニックスの売上高の7割強を占めるのは主力製品のDRAM、約4分の1がNAND型フラッシュメモリーとなっている。
2020年10月20日に米インテルのNAND事業の買収を発表し、長期的にNAND事業をDRAM事業に並ぶ中核事業に成長させる計画だ。
第7位,サムスンバイオロジクス<207940>――業績好調なバイオ医薬品受託生産大手
サムスングループの受託生産に特化したバイオ医薬品メーカー。世界の製薬会社やバイオベンチャーは研究開発に経営資源を集中し、生産の外部委託を進めている。この動きに対応するため、サムソンバイオロジクスでは、受託開発のための研究開発施設や生産工場を次々に建設している。
受注状況は好調で、英国の「グラクソ・スミスクライン」やビル・ゲイツ氏やソフトバンクグループが出資する米創薬ベンチャー「ヴィル・バイオテクノロジー」、中国のバイオベンチャー「啓徳医薬」などからの大型受注が続く。
韓国では政府を挙げて、将来の成長産業としてバイオ医薬品事業を支援している。仁川経済自由区域は、サムスンバイオロジクスなどのバイオ医薬品会社の研究開発や生産設備を誘致しており、「グローバルクラスター」として集積施設の整備を進めている。
第8位,大信(デシン)証券<003540>――韓国の大手投資金融会社
社債や国債、オプションの取引から、外国為替業務、IPO、証券取引、引受業務、投資分析コンサルティング、スマートバンキングサービスなど、幅広く投資金融サービスを提供する証券会社。
予想配当利回りは4.6%程度(2020年11月27日現在)で、好配当銘柄としても知られている。
第9位,Kakao<035720>――韓国国内で一番人気のSNSツール、カカオトークの運営会社
主にモバイルサービス事業を展開するインターネットサービス会社。モバイルメッセンジャー、ポータル、ゲーム、カカオペイなどのコンテンツプラットフォームの構築を主力事業とする。検索広告やディスプレイ広告、オンライン・オフラインショッピングも手掛ける。
Kakaoが運用するカカオトークは、スマートフォン用の無料通話・メッセンジャーアプリケーションであり、日本のLINEに似た機能を持つ。すべてのスタンプが無料で動くのが特徴だ。
韓国国内ではスマートフォン利用者の9割以上が利用する、スタンダードなSNSとなっている。
第10位,CJ第一製糖<097950>――韓国の大手食品加工会社、自社食品ブランドは絶好調
韓国国内で、砂糖や小麦粉、食用油、冷凍食品などを製造・販売する食品加工事業のほか、食品添加物や飼料添加物などを手掛けるバイオテクノロジー事業、さらに医薬品の製造・販売も行っている。
CJ第一製糖が属するCJグループはもともとサムスングループの食品製造業部門だったが、1993年にサムスングループから分離・独立してCJグループとなった。
新型コロナウイルスの感染拡大後、CJ第一製糖の食品ブランド「ビビゴ」の売上が急拡大している。2020年上半期は、米国内でもビビゴの冷凍ギョーザが中国のギョーザブランドを抑えて第1位になったことが報道された。汁物の常温レトルト食品の販売も絶好調。
2020年11月3日には、植物資源を原料とする海洋生分解性プラスチック素材PHA(ポリヒドロキシアルカノエート)の開発に成功し、2021年からは「ホワイトバイオ事業」に本格参入、量産体制に入ることを発表した。
5,韓国株を始めるならSBI証券が便利
韓国は日本よりも経済成長率が高く、サムスングループをはじめとした大企業のグローバル展開や、韓国文化の日本国内への浸透によって、身近な投資先となりつつある。
ビジネスパーソンなど日中多忙な人にとっては、インターネット取引ができ、低コストで投資できる環境は魅力だ。取扱銘柄数は多くないが、人気銘柄が厳選されているSBI証券の韓国株は取引しやすい。
韓国株に興味があれば、本稿の韓国株の買い方やおすすめ銘柄を参考にしながら、まずは1株ずつ購入してみるとよいだろう。
執筆・近藤真理
証券会社の引受業務やビジネス系翻訳携わったのち、個人投資家として活動。現在は総合証券、ネット証券の両方を使いこなし、経済、金融、HR領域で多数の媒体で執筆中。2019年にフィナンシャルプランナーの資格取得。
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