【厳選】オーナーズ倶楽部編集部 おすすめ書籍を紹介
不動産オーナー、そして将来オーナーになる方にとって、日々の賃貸経営について、そして次の不動産投資については、いつも情報を求め、学びを深めていることでしょう。そこで、オーナーズ編集部では、多くの書籍の中から、良質な1冊を厳選し、その抜粋を紹介してまいります。
著者 浦田健
スゴ技⑨:塗装はもっとも簡単な万能リフォーム
部屋の印象を決定づけるものは、クロスだけではありません。窓枠、ドア枠、カウンター、シューズボックス、収納扉などが、汚れていたりすると、クロスが綺麗な分、よけいに古さが目立ってしまうのです。こういうところを簡単にイメージアップさせる方法が塗装です。
キッチンカウンターや、シューズボックスなど傷や汚れで古さが目立つところはどんどん塗装していきます。
ただし、塗装は基本的に木部にしかのりません。キッチンの扉などツルツルした素材にはカッティングシートを貼るのがお勧めです。写真のシートは1㎡当たり4,000円くらいするリアテックシートやダイノックシートと呼ばれる木目が綺麗な上質シートを利用しています。
少々値は張るのですが、見違えるような見栄えになります。また、汎用版のカッティングシートなら1㎡当たり数百円で手に入ります。
ホームセンターにいくと、いろいろな素材、色のカッティングシートを手に入れることができますので、セルフリフォームにチャレンジしてみるのもいいでしょう。ぜひ楽しみながら施工してみてください。
スゴ技⑩:年代物のユニットバスでも大丈夫。ちょっとした工夫でイメージアップ
リフォームをする際、一番気になるのがユニットバスではないでしょうか?
長年使っていると、石けんカスやこびりついた湯垢、熱や入浴剤による変色などもあります。どこにでもある標準的なユニットバスは手軽に新品に入れ替えることができませんので、どうしてもイメージアップすることが難しいポイントです。
最近は、浴室全体を塗装して新品同様にできる技術もありますが、非常にコストが高く費用対効果としてあまりメリットがでません。
しかし、浴室をほんのちょっとのリメイクで高級感を演出できる方法があります。それは、古くなったユニットバスの壁にアクセントシートを張り、横長鏡を設置するだけというシンプルなリメイク法です。
通常のユニットバスは壁面が全部白色で、ありきたりです。鏡も小さくて貧弱なものがついており、ウロコ状のよごれもなかなかキレイになりません。
そこに、壁面にシートを貼ります。貼るシートは種類も値段も様々ですが、木目調のダイノックシート(※商品名)がお勧めです。このシートはよくエレベーターの扉などにも貼られるもので、質感がよく非常に見栄えがよくなります。
シートの寿命は5~7年くらいですが、5年後には、また違うシートに貼り替えればいいので、あまり高耐久にこだわる必要はないでしょう。
本格的にユニットバスのリメイクを行なうと20 万~30万円かかってしまいます。しかし、この方法なら工事費用も3万~5万円程度で施工でき、見た目はホテルのような仕上がりになるのでとてもリーズナブルです。
鏡も横長の鏡に交換します。この鏡も5,000円前後で手に入ります。鏡は狭いところを広く見せるのに最適ですから、できるだけ大きな鏡をつけるのがコツです。ユニットバスに横長鏡を付けると内部が広く見えますし、高級ホテルのような雰囲気を簡単に醸し出すことができるのでお勧めです。
写真の例でも、この施工をした後で仲介業者から「内見者の評判が抜群です」と喜ばれ、あっという間に入居者が決まってしまいました。
スゴ技⑪:IH調理器とガスレンジではどちらが人気なのか?
いま、賃貸住宅の人気設備の上位に変化が起きています。その代表がIH調理器です。
IHが人気だった理由は、火を使わないので安全でクリーンであるということと、炎がないために上昇気流が発生せず油汚れがつきにくく、掃除が簡単なことです。
しかし、東日本大震災以降の計画停電で、電気を使うIH調理器が使えないといったことが起こりました。一方、ガスコンロは停電でも使えるということが見直され、最近はIH調理器を避ける人も出てきたのです。
今後も続くであろう電力不足の中で、IH調理器が今後の人気アイテムになるとは考えにくいでしょう。その他にも、料理好きはIHが嫌いというデータもあります。ガスの強火がどうしても忘れられず、せっかくIH調理器に取り換えたのをガスに戻すという方もいます。また、鍋などはIH専用のものを使わなければならず、調理器具が限られるという点もデメリットになっていました。
もちろん、それでもIH調理器がいいという人もいるでしょう。では大家さんはガスとIH、どちらにすればいいのでしょうか?
ある大家さんは、ガスをベースとしてキッチン横にIH調理器用の200Vコンセントを増設し、どちらにでも対応できるようにしています。選べる設備として、キッチンにガステーブルのカタログを設置し、入居者へのプレゼントとして新品のガステーブルを差し上げている大家さんもいます。
このように大家さんがどちらかを決めるのではなく、入居者に選択肢を与えて選んでいただくほうが喜ばれることもあるのです。特にファミリータイプでは、台所は女性の城のようなものです。ニーズに合わせた設備を提供できるように工夫しましょう。
主な著書に『「金持ち大家さん」になる アパート・マンション経営塾』(日本実業出版社)、『もうアパート投資はするな! 利回り20%をたたき出す戸建賃貸運用法』(ダイヤモンド社)、『あなたのアパート・マンションを即満室にする方法』(フォレスト出版)など多数。
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(提供:オーナーズ倶楽部)
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