2021年2月10日12時過ぎに西原宏一さんに直接聞いた最新の相場観と戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

今週のマーケットは米ドルが軟調な展開。ドル売りの先導役は豪ドル/米ドルだ。豪ドル/米ドルは先週2日(火)に0.7564ドルの安値をつけた後、急反発しており、0.7743ドルまで反発した。豪ドル/米ドルが再び底堅くなった要因は、テスラがビットコインに加え、ゴールドとゴールドETFで資産の分散化を図ると発表したこと。これに呼応して金先物相場が3日続伸したことが豪ドル/米ドルを支えている展開。豪ドル/米ドルが主導している相場なので、ユーロ/豪ドルは上値の重い展開が続く中、豪ドル/円は81.00円を明確に超えられず、81.00円±30銭程度で持ち合っている。よく米10年債利回りが上昇しているため、ドルが上昇するという話題になるが、そうした流れはゼロ近辺で金利がロックされている対円についての事。

現在の為替相場の戦略やスタンス

米10年債利回りが急騰するにつれ、豪州の10年債の利回りも0.552%の安値から1.217%へと上昇している。つまり、米10年債利回りの上昇は豪ドル/米ドルの売り要因にはならない。一方、米ドル/円は米10年債の利回りの上昇に呼応して値を上げる傾向があり、結果豪ドル/円が上昇という見方もできる。豪ドル/円は節目の81.00円をクリアに超えられず、81.00円レベルでもみ合っているが、ゴールドが底堅いこともあり、上昇トレンドは変わらず。豪ドル/円の押し目買いで臨みたい。

西原 宏一(にしはら こういち) 株式会社ダイヤモンド・フィナンシャル・リサーチ
青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行に為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラー等を歴任した後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。ザイFX!にて「西原宏一のヘッジファンドの思惑」を連載中。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。