「楽天プレミアムカード」は、インビテーション(招待)不要で入会できる楽天カードの最上位クレジットカード。「楽天ゴールドカード」との違いも含め、ポイント還元率や獲得数のシミュレーション、付帯保険や空港ラウンジ優待などのメリットからデメリットまで詳しく解説しよう。

1,楽天プレミアムカードの基本スペックと審査基準――プラチナランクに近いスペック

楽天カード,プレミアム,ゴールド
(画像=Kenishirotie/stock.adobe.com)

「楽天プレミアムカード」は、「楽天ブラックカード」と「楽天ゴールドカード」の間のランクに当たるカードだ。

「楽天ブラックカード」は実質的にはプラチナランク。それに続く「楽天プレミアムカード」は、世界1,300ヵ所の空港ラウンジを無料で利用できる「プライオリティ・パス」のサービスが付帯するなど、プラチナランク相当のサービスも一部含まれる。

具体的なメリットを見る前に、まずは基本スペックを確認しよう。

楽天プレミアムカードの基本スペック……4つの国際ブランドから選べる

楽天プレミアムカード
年会費(税抜) 1万円
還元率 1.0~5.0%
国際ブランド VISA、Master、JCB、AMEX
旅行保険 国内:最高5,000万円
海外:最高5,000万円
ショッピング保険 国内:300万円
海外:300万円
家族カード(税抜) あり(年会費5,000円)
特典 ・プライオリティパス
・国内空港ラウンジサービス
・3つの優待サービス

審査基準・審査難易度……年収250万円でも可能性あり

審査基準は公開されていないが、ネットの口コミ情報から推測すると、年収は250万円以上、20代なら年収200万円でも審査を通過することがあるようだ。勤続年数は、一般的に最低でも1年以上、できれば3年以上が望ましいとされている。

ただし、過去にクレジットカードやカードローン、携帯電話端末の分割払いなどの支払い・返済で延滞したことがあればクレジットヒストリーに傷が付くため、審査通過は難しくなる。

2,楽天プレミアムカードのポイントサービス、還元率――楽天市場なら常時5%還元

次に、「楽天プレミアムカード」の最大の特徴であるポイントサービス、還元率を詳しく紹介する。「楽天ポイント」は、どのくらいたまるのだろうか?

たまるポイントと還元率……還元率は1%で「楽天ポイント」がたまる

たまるポイントは「楽天ポイント」で、クレジット支払い100円ごとに1ポイント(1円相当)がたまる。ポイント還元率は1%だ。

有効期限は、最後にポイントを獲得した月を含めた1年間。有効期間内に一度でもポイントを獲得すれば、所有する全ての通常ポイントの有効期限が延長される。カードを年に1回以上利用するなら、実質的に無期限と考えていいだろう。

注意しておきたいのは、「楽天ポイント」には通常ポイントと期間限定ポイントがあることだ。期間限定ポイントは、キャンペーンや楽天カードの特典として付与される。これは、その名の通りに有効期限が短いポイントだ。

ポイントの交換対象……楽天グループでの利用がメインに

ポイントは楽天市場をはじめとする楽天グループの各サービスで支払いに利用できる他、楽天ポイントカード加盟店でも支払いに使える。スマホ決済「楽天ペイ」や電子マネー「楽天Edy」を経由して対象店舗での支払いにも使える。いずれも、1ポイント→1円相当として利用することになる。

「楽天ポイント」の用途をいくつか紹介しよう。

サービス・店舗名 サービス内容
楽天市場 ネットショッピングの支払いに充当
ふるさと納税 楽天市場内でのふるさと納税に充当
楽天トラベル 旅行の支払いに充当
楽天ブックス 本の代金に充当
楽天デリバリー 宅配ピザなどの支払いに充当
ラクマ ネットフリマの支払いに充当
楽天西友ネットスーパー 買い物の支払いに充当
楽天toto totoの購入代金に充当
楽天宝くじ 宝くじの購入代金に充当
楽天証券 金融商品購入に充当
楽天Edy 電子マネー「楽天Edy」に交換
楽天ペイ 決済時、自動的にポイントを使う設定ができる
楽天ポイントカード加盟店 加盟店での支払いに充当
(※楽天カードのホームページを元に筆者作成)

この他、「楽天ポイント」はANAマイルに交換も可能だ。交換レートは2ポイント→1マイルで、50ポイント以上2ポイント単位で交換できる。

通常ポイントと期間限定ポイントがある場合、期限が近いものから自動的に使われる。「楽天ペイ」を含め、楽天グループのサービス・楽天ポイント加盟店では「期間限定ポイント」も問題なく使える。

しかし、楽天EdyやANAマイルへの交換など利用対象によっては、期間限定ポイントを使えないことがあるので注意が必要だ。

ここで、「楽天カード」「楽天ゴールドカード」「楽天プレミアムカード」について、ポイント還元率などのスペックをまとめたものを紹介しよう(「楽天ゴールドカード」のポイント還元率は2021年4月1日以降のもの、以下同)。

3,還元率・ポイント付与数をアップする7つの方法……楽天グループの利用で圧倒的にポイントがたまる

楽天カード発行のクレジットカードは、楽天グループのサービスを利用するとポイントアップする仕組みになっており、「楽天プレミアムカード」も例外ではない。還元率を高める7つの方法を見ていこう。

・方法1,楽天市場の利用で還元率5%に

「楽天プレミアムカード」を楽天市場で使うとポイント還元率が5%になる。内訳は以下の通りだ。

ポイントの内訳 ポイント還元率 月間付与上限 備考
楽天市場利用ポイント 1% なし
楽天カード利用
            通常ポイント
1% なし
楽天カード利用
            特典ポイント
1% 合計1万5,000P 期間限定ポイント
楽天プレミアムカード
            利用特典ポイント
2%
(※楽天カードのホームページを元に筆者作成)

なお「楽天カード利用特典ポイント」と「楽天プレミアムカード利用特典ポイント」は、月間付与上限がある期間限定ポイントとなる。それを差し引いても、合計5%の還元率は大きなメリットだ。

・方法2,誕生月の楽天市場利用はポイント1%加算

会員の誕生月に楽天市場と楽天ブックスでカードを利用すると、1%分のポイント(通常ポイント)が加算される(本会員のみ)。楽天市場では合計6%の還元率になるので、高額な買い物はなるべく誕生月に行うのが賢い。

・方法3,ライフスタイルに合わせて楽天グループの「選べるサービス」でよりお得に!

「楽天プレミアムカード」には、「選べるサービス」という仕組みがある。これは、3つのコースから1つ選ぶと、各コースで対象となっている楽天グループのサービスでポイントアップが適用される。各コースの内容は、以下の通りだ。

コース名 優待内容
楽天市場コース 毎週火曜日・木曜日に楽天市場で買い物をすると
            通常ポイント1%分が加算される
トラベルコース 楽天トラベルでオンラインカード決済すると
            通常ポイント1%分が加算される
エンタメコース Rakuten TV、楽天ブックスでカードを利用すると
            通常ポイント1%分が加算される
(※楽天カードのホームページを元に筆者作成)

「楽天市場コース」を選択した場合、火曜・木曜の利用ならポイント還元率は合計6%になり、それが誕生月なら7%になる。

「トラベルコース」には、空港・自宅間の手荷物宅配が無料になるクーポン(成田国際空港、羽田空港国際線、関西国際空港、中部国際空港で年2回まで利用可能)が付帯する。

明細を確認し、自身が何にお金を使うことが多いかを把握した上で、マッチするコースを選択すれば、効率的にポイントアップを狙えるだろう。なお、どのコースも月額付与上限は1万ポイントなので注意してほしい。

・方法4,楽天ポイントカード加盟店でポイント2重取り!

「楽天プレミアムカード」を含め、楽天カード発行のクレジットカードは楽天ポイントカード機能も備えている。楽天ポイントカード加盟店ではカードを提示するだけでも、店舗ごとに設定された付与率でポイントがたまる。さらに、クレジット払いならクレジット利用ポイントもたまるので、いわゆる「ポイント2重取り」ができる。

各加盟店でクレジット払いした場合の還元率は、以下の通りだ(一部抜粋)。

店舗名 倍率
マクドナルド 2倍(2%)
ミスタードーナツ
築地銀だこ    
ロイヤルホスト
大戸屋
デイリーヤマザキ
Right-on
紳士服コナカ
サカイ引越センター    
吉野家 1.5%(1.5%)
長崎ちゃんぽん リンガーハット
ほっかほっか亭
くら寿司
すき家
ココス
ファミリーマート
サンドラッグ
ダイコクドラッグ
アルペン
スポーツデポ
ジュンク堂書店
アリさんマークの引越社 5%(月~木は9%)
出光サービスステーション 2Lにつき1ポイント+1%
(※楽天カードのホームページを元に筆者作成)

マクドナルドやファミリーマート、ドラッグストアなど日常的に使うお店がそろっているので、楽天ポイントカード加盟店を意識するだけでも、ポイントのたまり方はぐっと高まるだろう。加盟店の中には、ポイントがたまるが、ポイントの利用はできない店舗も一部あるので注意したい。

・方法5,楽天カード優待店でもポイント倍付け

楽天カードには、「楽天ポイント加盟店」の他に「優待店」がある。優待店でクレジットカードを使うことでも、ポイントが倍付けになる。その一部を抜粋して紹介する。

店舗名 ポイント倍付け率
タイヤセレクト(DT関東) 5倍
Menicon Miru 3倍
大丸・松坂屋 2倍
西友・リヴィン・サニー
ハート引越センター
AOKI
紳士服のはるやま
JR名古屋タカシマヤ、TGM
得タク
てもみん
ENEOSサービスステーション 1.5倍
(※楽天カードのホームページを元に筆者作成)

・方法6,SPUを活用してさらにポイントアップ

「楽天ポイント」には、SPU(スーパーポイントアッププログラム)もある。これは、楽天銀行などの楽天グループを利用することでポイントアップになる仕組みだ。

その一つに、楽天カードの引落口座を楽天銀行に設定した上で、楽天市場でクレジット利用すると、利用分に1%分の期間限定ポイントが加算される特典がある。そのため、楽天銀行を引落口座とした「楽天プレミアムカード」で「楽天市場コース」を選ぶと、楽天市場では常時合計7%、誕生月なら8%の還元率になる。

その他、楽天市場を利用するときにスマホの「楽天市場アプリ」を使うと、さらに0.5%分の期間限定ポイントが加算されるので、楽天市場での買い物では最大で常時7.5%の還元率になる。簡単にポイントアップを図れるので、積極的に利用したいところだ。

・方法7,各種キャンペーンを活用する

楽天市場をはじめとする楽天グループの各サービスと楽天カードは、常時さまざまな形でポイント倍付けキャンペーンを実施している。これを活用すると、エントリーと利用によりさらなるポイントアップを図ることができる。

4,楽天プレミアムカードの獲得ポイントシミュレーション――トータルな実質還元率は約2%に!

これらのポイントアップの方法を活用した場合、年間の獲得ポイントは実際どれくらいになるのかシミュレーションをしてみよう。条件は以下の通りとする。

・年間クレジット利用額200万円

うち楽天市場利用額:月間2万円=年間24万円(「楽天アプリ」利用)
うち楽天トラベル利用額:年間30万円(「トラベルコース」適用)

・引落口座は楽天銀行

この条件の場合、年間獲得ポイントの内訳は以下のようになる。

ポイント付与対象 対象金額 ポイント還元率 獲得ポイント数
年間クレジット利用 200万円 1% 2万ポイント
楽天市場利用分 24万円 4% 9,600ポイント
「お誕生月サービス」適用分 2万円 1% 200ポイント
「楽天アプリ」利用特典適用分 24万円 0.5% 1,200ポイント
楽天銀行利用特典適用分 24万円 1% 2,400ポイント
楽天トラベル利用分 30万円 1% 3,000ポイント
「トラベルコース」適用分 30万円 1% 3,000ポイント
合計 3万9,400ポイント
(※楽天カードのホームページを元に筆者作成)

200万円の利用で、3万9,400ポイント(3万9,400円相当)を獲得できる。ポイント還元率換算では1.97%、約2%だ。これは、超高還元率カードといえる水準である。

5,楽天プレミアムカードと楽天ゴールドカードどちらがお得?――楽天市場月間利用額2万4,444円超なら前者がお得

クレジットカードを持つメリットはポイント還元だけではないが、「楽天プレミアムカード」を検討する際、ポイント加算分で年会費の元が取れるかどうかは気になるところだ。ここでは、ワンランク下の「楽天ゴールドカード」と比較して、損益分岐点を試算してみよう。

楽天グループや楽天ポイントカード加盟店以外の利用分に関しては、どちらのカードもクレジット利用のポイント還元率は1%なので、ここでは楽天市場の利用分のみで考えてみよう。

・年会費の差額と損益分岐点は8,800円

年会費は「楽天ゴールドカード」が2,200円(税込)、「楽天プレミアムカード」が1万1,000円(税込)なので、差額は8,800円。従って、楽天市場で8,800円相当のポイントを獲得できる利用金額が、損益分岐点となる。

・プレミアムとゴールドの還元率の違いは何?

楽天市場利用分に関しては、「楽天ゴールドカード」の還元率は一般ランクの「楽天カード」と同じく常時3%だ。「楽天カード」と異なるのは、「楽天ゴールドカード」には「お誕生月サービス」があること。ただし、同サービスの付与上限は「楽天プレミアムカード」の1万ポイントに対し、「楽天ゴールドカード」は2,000ポイントである。

ここでは「お誕生月サービス」のメリットを生かすため、楽天市場における年間利用額の20%を誕生月にまとめることとする。また、「楽天プレミアムカード」では「楽天市場コース」を選択するものと考える。

・楽天市場でのポイント還元率の差は3%

上記の条件設定で各カードの楽天市場におけるポイント還元率を比較すると、以下のようになる。なお誕生月のポイントアップ分は、その月に年間利用額の20%を集約するとして年間の平均還元率を算出した。

  楽天プレミアムカード 楽天ゴールドカード
楽天市場利用ポイント 1% 1%
楽天カード利用通常ポイント 1% 1%
楽天カード利用特典ポイント 1% 1%
楽天プレミアムカード利用特典ポイント 2%
「楽天市場コース」適用分 1%
「お誕生月サービス」
            適用分(年間に換算)
0.2% 0.2%
合計 6.2% 3.2%
(※楽天カードのホームページを元に筆者作成)

楽天市場でのポイント還元率の差は3%になる。

・損益分岐点は年間29万3,000円ほど!月換算で約2万4,000円

年会費の差額8,800円と3%分のポイントが等しくなる年間カード利用金額は約29万3,333円。つまり、楽天市場の年間利用額がその金額を超えると、「楽天プレミアムカード」がポイント還元率の点でお得になる。月間では約2万4,444円だ。

楽天市場の利用がこの金額に満たない人は、「楽天ゴールドカード」も候補に入れるといいだろう。ただし、「楽天プレミアムカード」には世界の空港ラウンジを無料で利用できる「プライオリティ・パス」や充実した旅行傷害保険といった「楽天ゴールドカード」にはないメリットがあるため、ポイント還元率だけでは判断できない。

次に、ポイント還元率以外の「楽天プレミアムカード」のメリットを紹介しよう。

6,楽天プレミアムカードの3つのメリット――世界の空港ラウンジ無料利用、最高5,000万円の海外・国内旅行傷害保険など

このカードを検討している人の多くはポイント還元率に注目していると思うが、それ以外にも際立った4つのメリットがある。

メリット1,世界1,300ヵ所以上の空港ラウンジを無料で利用できる……国内空港ラウンジサービスも

「楽天プレミアムカード」会員は世界148ヵ国、600を超える都市にある1,300ヵ所以上の空港ラウンジを無料で利用できる「プライオリティ・パス」プレステージ会員のサービスを受けられる。ラウンジは同伴者も1名1回3,000円(税別)で利用できる。

「プライオリティ・パス」プレステージ会員の年会費が通常429米ドルであることを考えると、これだけでカード年会費の元が取れることになる。

この他に楽天カードのサービスとして、国内33空港と海外2空港(ハワイ・ホノルルのダニエル・K・イノウエ国際空港、韓国の仁川空港)の空港ラウンジも無料で利用できる。対象空港は以下の通りだ。

新千歳空港 函館空港 旭川空港 青森空港
秋田空港 仙台国際空港 新潟空港 富山空港
小松空港 成田国際空港 羽田空港
(国内線)
富士山
静岡空港
中部国際空港
セントレア
関西国際空港 神戸空港 伊丹空港
岡山空港 米子鬼太郎空港 広島空港 出雲縁結び空港
山口宇部空港 高松空港 徳島
阿波おどり空港
松山空港
北九州空港 福岡空港 大分空港 長崎空港
九州佐賀国際空港 阿蘇
くまもと空港
宮崎
ブーゲンビリア空港
鹿児島空港
那覇空港 ダニエル・K・
イノウエ国際空港
仁川空港  
(※楽天カードのホームページを元に筆者作成)

これに対し、「楽天ゴールドカード」では国内空港ラウンジ、仁川とハワイの海外空港ラウンジを年2回のみ無料で利用できる。旅行によく行く人なら「楽天プレミアムカード」の方がお得感はあるだろう。

メリット2,最高5,000万円の海外・国内旅行傷害保険、年間300万円限度のショッピング保険が付帯

「楽天プレミアムカード」には、海外・国内旅行傷害保険とショッピング保険(動産総合保険)が付帯する。

・旅行傷害保険は最高5,000万円が自動付帯

旅行傷害保険は海外・国内ともに最高5,000万円の補償で、旅行代金のカード払いの有無にかかわらず適用される自動付帯だ。

ただし、海外では「傷害死亡・後遺障害」の内訳が「自動付帯分4,000万円、利用付帯分1,000万円」となっているため、旅行代金をカードで支払っていない場合は最高4,000万円となる。

保険内容の詳細は、以下の通りだ。

海外旅行傷害保険(自動付帯)

補償内容 保険金額
傷害死亡・後遺障害 最高5,000万円
※自動付帯分4,000万円、利用付帯分1,000万円
傷害治療費用 300万円
疾病治療費用 300万円
賠償責任 3,000万円
携行品損害
            ※1点または1対あたり
            10万円限度、免責金額3,000円
50万円
※ 自動付帯分30万円、利用付帯分20万円
救援者費用 200万円
(※楽天カードのホームページを元に筆者作成)

国内旅行傷害保険(自動付帯)

保険金の種類 保険金額
傷害死亡保険金 5,000万円
傷害後遺障害保険金 最高5,000万円
入院保険金(※) 日額 5,000円
手術保険金(※) 入院保険金日額の10倍または5倍
通院保険金(※) 日額3,000円
(※)事故発生日を含め6日経過後になお入院・通院の状態にある場合に限る
(※楽天カードのホームページを元に筆者作成)

一方、「楽天ゴールドカード」で付帯するのは、最高2,000万円の海外旅行傷害保険のみ。こちらは利用付帯なので、海外旅行の機会が多い人は「楽天プレミアムカード」が安心だ。

・動産総合保険(ショッピング保険)

カードで購入した商品(1個1組1万円以上の商品)が破損・盗難・火災など偶然の事故により損害を被った場合の保険は、商品購入日から90日以内に、年間300万円を限度として補償される(自己負担額:1回の事故につき3,000円)。

「付帯保険」ではないが、楽天カード独自の補償サービスとして「商品未着あんしん制度」もある。これは、楽天市場の利用において商品が届いていないにもかかわらず店舗側と連絡が取れなくなった場合、調査の上で請求を取り消してくれるものだ。

メリット3,各種トラベルサービスを利用できる……世界38拠点の現地デスクを利用可

トラベルデスクを除き、楽天カード共通の特典ではあるが、海外旅行で便利な各種サービスを受けることができる。主なサービスは以下の通りだ。

サービス概要 内容
トラベルデスク 世界38拠点の現地デスクで、パスポートやカードの
紛失など緊急時対応の他、現地観光情報の紹介、
レストランやオプショナルツアーの予約などに対応
Wi-Fiレンタル優待 海外用ポケットWi-Fiが20%オフ
海外レンタカー優待 ハーツレンタカーが事前予約割引料金よりさらに10%オフ
手荷物宅配優待 空港-指定場所間の宅配料金が最大300円オフ
防寒具一時預かり
サービス優待
1着10%オフ
楽天カード
ワイキキラウンジ
「Tギャラリア ハワイ by DFS」にある
専用ラウンジを無料で利用できる
楽天カード
アラモアナラウンジ
「アラモアナセンター」にある
専用ラウンジを無料で利用できる
(※楽天カードのホームページを元に筆者作成)

グループ内に「楽天トラベル」を持つだけあって、海外旅行系のサービスが充実している。

7,楽天プレミアムカードの2つのデメリット――年会費相当のメリットを得られない人も

クレジットカードを申し込む際は、デメリットも確認しておきたい。特に「楽天プレミアムカード」のように年会費がかかるカードなら、より慎重に検討すべきだ。

デメリット1,特典・サービスはあまり充実していない

「プライオリティ・パス」を含む空港ラウンジサービスとトラベルデスクを除けば、その他のトラベルサービスは一般カードに当たる年会費無料の「楽天カード」でも利用できるものだ。そのため、海外旅行にあまり行かない人や、空港ラウンジを利用しない人にとっては、特典・サービスが特段に充実したカードとはいえない。

デメリット2,年会費が比較的高い

デメリット1にも関係するが、特典・サービスの内容からすると年会費が比較的高く感じられるかもしれない。

楽天市場など楽天グループのサービスをよく利用する人なら年会費の元を取りやすいが、その場合でも、海外旅行が少ないなら「楽天カード」や「楽天ゴールドカード」がお得のケースもあるだろう。

8,楽天プレミアムカードの評判・口コミを紹介

実際に「楽天プレミアムカード」の利用者はどのようなメリットやデメリットを感じているのだろうか。口コミや評判を見ていこう。

「楽天プレミアムカード」のメリット・口コミ

口コミを見ていると楽天市場でのポイント還元率の高さ、海外旅行の際に利用できる特典が評価されているようだ。利用者も20~40代と幅広いのが特徴である。

T.Kさん|30代男性
事務職の会社員
楽天プレミアムカードのメリットは、楽天市場などで買い物をする際に楽天ポイントが貯まりやすくなることです。また、国内への出張や旅行の際に空港のラウンジが無料で利用できます。空港をよく利用する人にとっては非常にありがたいカードだと思います。

T.Yさん|20代男性
営業職の会社員
便利なところは楽天のポイント還元率です。ネットショッピングはもちろん、携帯代や日用品、電気代など生活全般をこのカードで決済すれば、ポイントがざくざくたまります。

I.Kさん|40代男性
士業
楽天プレミアムカードを所有していれば、海外旅行に行く際には手厚いサービスを受けることができます。年会費が比較的割安でありながらも「プライオリティ・パス」のサービスが付いてくるのは嬉しいです。楽天市場でのポイント還元率も高いので、総合的に見てかなり良いクレジットカードです。

T.Mさん|20代
トレーダー
楽天プレミアムカードは、普通の楽天カードよりポイント還元率が上がるのでお得だと感じています。また、海外旅行などを利用する人ならば空港ラウンジ無料や保険付与などもメリットにはなるかと思います

「楽天プレミアムカード」のデメリット・改善点してほしいところ

デメリットの口コミで多かったのは年会費と、楽天市場を多く使っていないとあまり恩恵がないということだった。楽天以外でのネットショッピングが多い人にとっては、年会費分のメリットがあまりないカードと言ってもよいだろう。

K.Kさん|30代男性
営業職の会社員
楽天市場のヘビーユーザーではないとメリットは少ない気がします。年会費は1万1,000円もかかります。なので最低でも11,000ポイント以上をもらうようなユーザーでないと損してしまうように思います。

J.Iさん|40代男性
海外営業職の会社員
空港での買い物の際、他の航空系カードよりポイントが付くお店が少ないのが不便なところです。また、ポイントに関してどこでどれくらい獲得したかということが、すぐにわかるようになればもっと便利だと思います。

T.Yさん|20代男性
営業職の会社員
楽天プレミアムカードは楽天市場などの楽天経済圏であれば最高のカードだと思うのですが、Amazonなどで買い物をメインにしている方には恩恵は少ないと思います。

T.Yさん|20代男性
営業職の会社員
楽天ポイントの対象にならないお店がまだまだたくさんあるので、その規模がさらに広がってくれることを今後期待しています。

「楽天プレミアムカード」のデメリット・改善してほしいところ

デメリットの口コミで多かったのは年会費と、楽天市場を多く使っていないとあまり恩恵がないということだった。楽天以外でのネットショッピングが多い人は、年会費分のメリットがあまりないカードといってもよいだろう。

K.Kさん|30代男性
営業職の会社員
楽天市場のヘビーユーザーではないとメリットは少ない気がします。年会費は1万1,000円もかかります。なので、最低でも1万1,000ポイント以上をもらうようなユーザーでないと損をしてしまうように思います。

J.Iさん|40代男性
海外営業職の会社員
空港での買い物の際、他の航空系カードよりポイントが付くお店が少ないのが不便なところです。また、ポイントに関してどこでどれくらい獲得したかということが、すぐに分かるようになればもっと便利だと思います。

T.Yさん|20代男性
営業職の会社員
楽天プレミアムカードは楽天市場などの楽天経済圏であれば最高のカードだと思うのですが、Amazonなどで買い物をメインにしている方には恩恵は少ないと思います。

T.Yさん|20代男性
営業職の会社員
楽天ポイントの対象にならないお店がまだまだ多くあるので、その規模がさらに広がってくれることを今後期待しています。

9,楽天プレミアムカードはどんな人におすすめ?「楽天経済圏」での支払いが多いなら

「楽天経済圏」における消費の多い人なら、「楽天プレミアムカード」は間違いなくお得なクレジットカードといえる。

「楽天ゴールドカード」とどちらを選ぶか迷っているなら、海外旅行の頻度と楽天市場などの利用額で判断すればいい。海外旅行に多く行き、空港ラウンジの利用を希望しており、かつ楽天市場など楽天グループの年間利用額が多いなら「楽天プレミアムカード」を選ぶべきだ。

また、楽天系のカードは「楽天プレミアムカード」が申し込み可能な最上位で、この上のグレードに招待制の「楽天ブラックカード」が存在する。このブラックカードのインビテーションをもらうためには「楽天プレミアムカード」でクレヒス(クレジット利用履歴)を積んでいくことが条件とされていることから、「楽天ブラックカード」を狙っている人にとっては第一候補となりそうだ。

執筆・モリソウイチロウ
「ZUU online」をはじめ、さまざまな金融・経済専門サイトに寄稿。特にクレジットカード分野では専門サイトでの執筆経験もあり。雑誌、書籍、テレビ、ラジオ、企業広報サイトなどに編集・ライターとして関わってきた経験を持つ。