LINE証券は、2020年の7月「20代投資家が選ぶ『スマホ利用で使いやすい』ネット証券№1」に選ばれた人気の証券会社です。LINEの新サービスということで、注目していた人もいるでしょう。
今回は、LINE証券の評判や使い勝手、メリット・デメリットについて詳しく解説します。
LINE証券とは
社名 | LINE証券株式会社 |
設立 | 2018年6月1日 (2019年6月24日 LINE証券設立準備株式会社より商号変更) |
資本金 | 200億円 |
株主 (持株比率) |
LINE Financial株式会社:51% 野村ホールディングス株式会社:49% |
所在地 | 〒141-0033 東京都品川区西品川一丁目1番1号住友不動産大崎ガーデンタワー22階 |
LINE証券とは、コミュニケーションアプリ「LINE」を利用して投資ができるサービスです。
運営をおこなうLINE証券株式会社は、LINEの子会社であるLINE Financialと、野村ホールディングスの合弁会社として設立されました。野村ホールディングスは、対面証券最大手である野村證券の親会社です。
LINEという新しいサービスと、老舗証券のノウハウが融合し、若い世代の投資家から多くの支持を受けています。
LINE証券の5つのメリット
LINE証券は、2021年2月に口座開設数50万口座を突破しました。サービス開始からわずか1年半で、これほど多くの人に選ばれる理由はどこにあるのでしょうか。
LINEアプリから取引ができる
LINE証券のメリットのひとつは、「はじめやすさ・使いやすさ」です。
LINE証券は、スマホだけですべてが完結します。口座開設時の書類提出や本人確認なども、スマホのカメラ機能を利用するため、コピーや郵送手配などの煩わしさもありません。
専用アプリのダウンロードも不要です。使い慣れたLINEアプリから、1タップでLINE証券に移動します。
画面はシンプルで、銘柄選択や売買注文、出入金管理などを直感的に操作できます。専門用語に悩んだり、次に何をすればいいのか戸惑ったりすることなく、スムーズに進められるでしょう。
1株数百円からの少額投資が可能
株式の取引は、一般的に100株単位や1,000株単位でおこないます。そのため、例え1株500円でも、取引単位によって5万円や50万円の投資資金が必要になります。
LINE証券では、国内株式を1株から購入できる「いちかぶ」サービスを用意しています。多くの銘柄が3,000円以下、中には数百円で購入できるものもあり、少額投資が可能です。有名企業の株を保有することも、夢ではありません。
買付手数料が無料
投資には、さまざまな手数料がかかります。取引のたびに支払う「取引手数料」もそのひとつです。
LINE証券では、現物取引・インターネット取引の場合、売買手数料が無料です。
取引成立金額(約定代金)によって手数料無料枠を設けている証券会社は多いですが、LINE証券には約定代金の制約がありません。少額投資だけでなく、本格的な取引をするようになっても安心です。
LINEポイントが活用できる
「LINEポイント」を1ポイント=1円で投資に利用できる点も魅力的なメリットです。
LINEポイントは、ショッピング・トラベル・ゲーム・動画などさまざまなLINEサービスを利用することで貯まっていきます。また、LINE Payの支払いやチャージでも貯まります。ポイント残高の多い人は、現金を持ち出さずにポイント投資することもできるのです。
毎月1,000円から積立投資ができる
株式や投資信託を、毎月一定額ずつ追加購入することを「積立投資」といいます。リスクを分散させながら、コツコツと投資することで安定した資産形成が期待できます。
LINE投資では、月々1,000円から積立投資でき、LINEポイントでの積立投資も可能です。購入手数料もかかりません。
LINE証券の3つのデメリット
LINE証券は初心者向けにいくつものメリットがある一方で、投資経験者は物足りなさを感じる点もあります。ここからは、デメリットについて見ていきましょう。
投資信託の銘柄数が少ない
LINE証券で取り扱っている投資信託は、プロが厳選した30銘柄のみです。2,600銘柄以上の投資信託を扱っている人気ネット証券と比較すると、選択肢は少ないようです。自由に銘柄を選びたいと思う人には、デメリットになるでしょう。
しかし、選ぶ基準がわからない初心者のうちは、選択肢が少ないほうが選びやすいかもしれません。プロが厳選したという安心感もあります。
NISAやiDeCoがない
LINE証券では、NISA口座を作ることができません。また、iDeCoの扱いもありません。
通常、投資で得た利益には約20%の税金がかかります。NISAは、毎年一定額内の投資で得た利益が非課税になる税制優遇制度です。iDeCoは、加入期間内の運用益非課税のほか、積立金全額所得税控除などの税制優遇がある私的年金制度(個人型確定拠出年金)です。
どちらも大きな節税効果がある制度です。これらを活用できない点は、効率のよい資産形成を狙ううえではデメリットとなってしまいます。
出金手数料がかかる
LINE証券の資金を引き出す方法は、「銀行口座への出金」と「LINE Pay Moneyアカウントへの出金」の2つがあります。
銀行口座への出金には、220円(税込)の手数料がかかります。出金手数料を無料としているネット証券も多いため、デメリットと感じる人もいるでしょう。
一方、LINE Pay Moneyのアカウントへ出金する場合は手数料がかかりません。普段からLINE Payで支払いを行なっている人は便利に使えるでしょう。
LINE証券の評判・口コミ
LINE証券を使っている人からの口コミを紹介します。
初心者でも始められるLINE証券★★★★★
LINE証券のメリットは100円から始められることです。また一株単位で購入できるのがとても良いと思います。一株なのに配当金ももらえます。キャンペーンが沢山あるので私も始めた時に3株(4,000円相当)をもらいました。お金をかけなくても、増えたり減ったりするのを見るのも楽しいです。投資信託の購入手数料が無料なのもおすすめポイントです。デメリットはNISAがないことです。
20代・女性
投資信託の購入手数料が全て無料★★★★★
複数ある証券会社の中からLINE証券を気に入って利用している理由は、「投資信託の購入手数料がすべて無料」だからです。他の証券会社だと投資信託を購入すると手数料がかかってくるので、投資資金の少ない自分みたいなサラリーマン投資家には、手数料が無料というだけでとても魅力的です。毎月1,000円ずつ積み立ていくことができるので、長期的にコツコツと資産形成していくことができるのも気に入っています。
30代・男性
取引を簡単に行える★★★★
LINEを通して取引を行うことができます。普通はパソコンなどを使用して取引を行うのですが、それがスマホひとつでできてしまうので、非常に楽です。また、LINEポイントを使って取引も行えます。しかし、1,000万円以上の取引は不可能で、大きな取引を行いたい人には不向きです。
20代・男性
取り扱う商品の安心感★★★★★
取り扱う商品自体の数はそんなに多くないのかなと感じます。しかし、レバレッジや値幅の乱高下が多いものよりはあまり値幅の動きが多くない商品が扱える方が、安心や信頼につながると思います。コロナショックやアップルショックなどのような値幅の動きが頻繁に起こる商品は、精神的に良くないので私は扱う商品に満足しています。
30代・男性
初心者には超絶使いやすかも★★★★
昨年の日経平均株価高騰をうけ株取引を始めてみることにしました。身近なアプリであるLINEの証券会社ということでLINE証券に口座を開設したのですが、特に説明など読むことなく直感的に操作できることにハードルの低さを感じました。単元未満株の取扱数も以前より多くなったようで、ほかのスマホアプリ、いわゆる“かんたん操作系”の証券会社より頭一つ飛び抜けているような感じです。とても気に入っています。
40代・男性
他媒体に比べて敷居の低い印象があります!★★★★ 他の証券媒体に比べて低価格から株式などあらゆる商品に手が出しやすかったり、お知らせが他媒体よりもこまめに届いてオンタイムの情報を教えてくれたりと、比較的距離感が近い印象のある証券会社かと思います。問い合わせなどもスピードある対応をしてくれて使いやすいです。30代・男性
LINE証券に向いているのはこんなタイプ
LINE証券は、投資初心者にこそ向いています。中でも、次のようなタイプの人におすすめです。
少額投資したい人
投資は、「余裕資金」といって生活に関係の無いお金を使うことが前提です。とはいえ、生活に関係のないお金なんて、なかなか生まれないものですよね。
数百円からはじめられるだけでなく、LINEポイントまで投資に使えるLINE証券なら、「生活に関係のないお金(ポイント)」での投資が実現するのではないでしょうか。また、株のタイムセールやポイントプレゼントなどのキャンペーンも多く、お得に投資することができます。
投資に興味はあるけど時間がない人
一般的に、株式売買ができる時間帯は平日の日中です。仕事や家事が忙しいタイミングで、落ち着いて投資ができないという人も多いでしょう。
いつも持ち歩いているスマホで取引できるLINE証券なら、移動時間や休憩時間などに手軽に扱えます。また、夜21時まで取引できるサービスも用意されています。銘柄情報検索のカテゴリが多く探しやすい点も、時間がない人には嬉しいポイントです。
実践で投資を学んでいきたい人
投資をきちんと学びたいと思っている人には、少額で実践しながら勉強していく方法がおすすめです。
LINE投資では、ニュースや業績情報、決算資料の見方やアナリスト評価など、さまざまな情報も掲載されています。「初心者にもわかりやすい言葉」と「シンプルで見やすい画面」で、1つ1つ学んでいくうちに、投資の基礎知識を習得できるでしょう。
LINE証券の口座開設方法
口座開設に必要なものは、LINEアプリが入っているスマホと「マイナンバー個人番号カード」です。「マイナンバー通知カード」の場合は、運転免許証など顔写真付き身分証も合わせて用意しておきましょう。
開設手順は次の通りです。
LINEを起動して「LINE証券」をタップする
LINEのウォレットタブを開き、「証券」を選びます。他にも「スマート投資」「FX」「BITMAX」など投資関連のアイコンがありますが、それぞれ違うサービスなので注意しましょう。
✔︎LINEのID・メールアドレスとパスワードを確認しておく
口座開設の手順で、LINEのID・メールアドレスとパスワードの入力が必要です。前もって確認しておくと安心です。
もしも、LINEのパスワードを忘れてしまった場合は、直接確認することができないため再設定が必要です。ID・メールアドレスの確認やパスワードの再設定は、LINEの「設定・アカウント」からおこなえます。
個人情報の登録・電話番号の認証
重要事項の確認を済ませると、「お客様情報の入力」に進みます。このときの名前と住所は、マイナンバーカードと同じ表記にしましょう。
携帯電話番号を入力すると、SMSが届きます。SMSに記載されたパスコードを認証後、次へ進みます。
マイナンバーの提出
マイナンバー個人番号カード、またはマイナンバー通知カードの画像を提出します。このときに撮影しても、前もって撮影しておいたデータでもかまいません。
推奨ブラウザの「iOS Safari」「Android Chrome」以外は不具合の原因となるため、注意しましょう。
本人確認書類の提出
ここで、もう一度マイナンバー個人番号カードを撮影します。画面上の指示に従って、表面と斜めからの画像を撮影し提出します。
マイナンバーの提出を「通知カード」でおこなった人は、運転免許証など顔写真付き身分証を同様に撮影します。
次に、申込者本人の顔写真と動画の撮影をおこないます。正面や首振りなど、わかりやすくガイドが表示されるので、合わせていけば大丈夫です。
審査を通過すれば、口座開設完了
申込手続き完了後、2営業日ほどで口座開設完了通知が届きます。
待っている間も「LINE証券」にログインして、銘柄検索や情報収集、自分に合った投資シミュレーションなどができます。どのように投資するか、考えておくのも楽しみのひとつです。
LINE証券で資産運用を始めよう
投資に興味はあっても、いきなり証券会社で口座開設をすることには抵抗がある人もいるでしょう。いつも使っているLINEアプリからはじめられるLINE証券は、「最初の一歩」にぴったりなツールです。
投資をはじめると世の中のお金や物の動きが見えて、さまざまな気づきを得られます。手軽にはじめられるLINE証券で、まずは第一歩を踏み出してみるのはいかがでしょうか。
文・高田麗
国内保険会社で生命保険と損害保険の営業を兼務、外資保険会社では顧客相談室を経験。退職後は、保険についての「わからない。めんどうくさい」を少しでも解消できればと、保険・金融記事の執筆を開始。関心分野は、保険ジャンル全般(生保・損保・社保)や、生活に密着した金融サービスなど。2級ファイナンシャル・プランニング技能士
【こちらの記事もおすすめ fuelle】
>せこくない、苦しくない、続く「節約術」まとめ
>これで10%オフ!デパコスのオトクな買い方3選
>免税店でさらにお得に買い物する3つの裏ワザ
>イオン系列の株主優待「徹底活用術」生活費を浮かせる3つのポイント
>えっ、知らないの?ヨーロッパでオトクに買い物できる「デタックス」活用法