2021年3月24日11時時点に西原宏一さんに直接聞いた最新の相場観と戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

今週は22日(月)早朝からトルコリラが暴落しており、クロス円相場の撹乱要因となっている。リラ暴落の要因は、エルドアン大統領がトルコ中銀アーバル総裁を更迭したこと。20日(土)未明に、エルドアン大統領は、トルコ中銀アーバル総裁の更迭を発表。後任に「利下げ派」と言われるカブチオル氏を指名した。アーバル総裁は、先週18日(木)の金融政策委員会で、市場予想を上回る+200べーシスポイント(bp、1bp=0.01%)の利上げに踏み切ったばかり(利上げ後、政策金利は19.00%)。この大幅利上げ発表を受け、リラは、対ドルで7.50ドル近辺の水準から、急上昇、週引け前までに7.21ドル前後まで急上昇した。しかし、今回の人事を経て、週明けの為替市場では一時8.4700ドルととんでもない暴落を演じている。リラ円も一時13.00円を割り込み、先週末の15.00円レベルから13%も急落。リラは仮想通貨なのかという暴落劇。

現在の為替相場の戦略やスタンス

この度のトルコリラの暴落が、リスクオフとなりクロス円の下落を誘引。2021年に入り、一方的に暴騰していた英ポンド/円、豪ドル/円も急反落。注目は英ポンド/円。ポンドはワクチン供給を巡る欧州との対立もあり、一転して上値が重くなり調整局面入り。3月期末に向け、英ポンド/円の戻り売りで臨みたい。

西原 宏一(にしはら こういち) 株式会社ダイヤモンド・フィナンシャル・リサーチ
青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行に為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラー等を歴任した後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。ザイFX!にて「西原宏一のヘッジファンドの思惑」を連載中。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。