週末の暗号資産(仮想通貨)市場は再び活況となった。

ビットコインはこれまで上抜けに苦労していた6万ドル(約660万円)を突破し、一時6万1000ドル(約670万円)ほどまで上昇。先月記録した過去最高値である6万1600ドル(約675万円)まであと一歩というところで反落したものの、執筆現在においても6万ドル近辺での推移が続いている。

アルトコイン
(画像=月刊暗号資産)

今週は米暗号資産取引所Coinbaseのナスダック上場なども控えていることから、好材料をもとに過去最高値の更新を意識した推移が続くものとみられる。

また、ビットコインの上昇に併せてイーサリアム価格も上昇し、再び過去最高値を更新する23万7,000円ほどまで値を上げた。

しかしこれら市場の2大巨塔を横目に、暗号資産リップルの価格高騰が顕著になっている。

5日頃から急騰しているリップルだが、その勢いは止まらず、11日にはついに150円を突破。この価格はいわゆる「仮想通貨バブル」時の2018年1月以来の水準となる。

その後も価格は上昇し、一時160円まで到達。執筆現在においては150円前後で揉み合いが続いている。

この価格高騰の要因とされるのが、米証券取引委員会(SEC)から提訴されている暗号資産リップルの未登録証券問題に関する進展だ。これまで裁判の行方は非常に不透明な状態のまま進んでいたが、先週には一部審議においてリップル社側に有利な進展が見られたことから、これは好感視されたものとみられる。

また近頃、リップル社は世界各国で事業展開を見据えた提携等を積極的に発表している。こういった動向も重なり、現在リップルに対する期待感が高まり価格にも反映された形だと言える。

一連のリップルの価格高騰を受け、他アルトコインも好調だ。

12日においてはバイナンスコイン(BNB)やエイダ(ADA)、ドージコイン(DOGE)、トロン(TRX)といったメジャーなアルトコインに買いが集まり、それぞれ2桁%の上昇率を見せている。

特にバイナンスコインは記事執筆時点においても上昇し続けており、6万1,500円ほどを推移している。

これは年初価格が約4,000円であったことから、約1400%の上昇率を記録していることになる。

バイナンスコインは海外暗号資産取引所Binanceが発行する独自暗号資産だ。このバイナンスコインとの取引ペアにおいては取引手数料などが優遇されることから、同取引所を利用するユーザーから需要が高まっている側面もある。

また、Binanceの独自ブロックチェーンであるバイナンススマートチェーン(BSC)の利用が急激に増加したことも一因になったとも見ることができるだろう。

今後もBSCの利用が増加すればさらバイナンスコインの注目度も増していくものとみられる。(提供:月刊暗号資産