2021年4月20日11時すぎに小林芳彦さんに直接聞いた最新の相場観と戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

現在の米ドル/円相場は、米長期金利の動き次第という様相だ。そのため、長期金利がさらに低下するのかを考えていかないと、米ドル/円はレベル感では買えないというのが一つ。あと、通常は米長期金利の低下イコール為替価格の上昇となるはずだ。しかし、4月に入ってから米国債は買われているものの米ドル/円が上がってこない。米国債は日本の機関投資家が買っているような気がしているのだが、為替リスク回避のため、スワップをつけたヘッジ付き外債で、為替差益を後から調整する商品にしており、そのため為替に動きがないのかと思っている。もしそうだとすれば、もう少ししたら発表される本邦機関投資家の新年度の運用方針を見れば色々明確になってくるだろう。

現在の為替相場の戦略やスタンス

今週の米ドル/円予想レンジは、一昨日18日(日)時点では、今週はさほど下がらないと思い、108.00~110.00円で設定していた。しかし、既に108.00円を割れており、思ったよりも米国債の利回りが下げ気味なので、なかなか110.00円までは戻せない感じになってきた。よって、18日(日)から50銭引き下げて、107.50~109.50円に修正したい。戦略としては、109.00円から109.50円にかけての売り場探し。現在は「円高」ではなく「ドル売り」になっていて、他通貨/米ドルが非常に堅調だ。米ドル/円が揉み合いになったまま他通貨/米ドルが上昇するのであればクロス円は上がってしまうし、米ドル/円が急落してしまえばクロス円は揉み合いになるだろう。よってあまりクロス円だけが暴落する感じにはならないと思っている。本日20日(火)の方針などでも、米ドル/円だけは戻り売り戦略だが、他通貨/米ドルの上昇を背景に、他通貨/米ドルとクロス円は押し目買いで考えている。また、この傾向は今週続くのではないだろうか。

小林芳彦
1979年3月慶応義塾大学商学部卒、同4月株式会社協和銀行入行。 外国為替研修生・営業店外国為替業務経験後、1987年から本店資金為替部調査役。 インターバンク(フォワード)ディーラー・カスタマーデスクヘッドなどを歴任後、1989年10月よりクレディスイス銀行(資金為替部長)、1997年クレディスイス・ファーストボストン銀行(シニアセールス)、1998年バイエリッシェ・ヒポ・フェラインス銀行(為替資金部長)、2001年バンク・オブ・アメリカ(為替資金部営業部長)で当局を含め、数十社の法人顧客を担当。「ユーロマネー誌(日本語版)」顧客投票「日本のディーラー・ベストセールス部門」を6年連続第1位、過去7回受賞。「短期為替予測部門」を5年連続第1位受賞。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。