2021年5月12日14時過ぎに井口喜雄さんに直接聞いた現在の相場観とFXトレード戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

現在、マーケットのテーマは各国のテーパリング(量的緩和策や金融資産の買い入れを減らしていくこと)の開始時期となっている。先進国ではカナダが先陣を切り、英国も追随している格好だ。実際にカナダドルやポンドは上昇しており、感度の良さが伺える。そして次にテーパリングに向かうと言われているのが欧州で、ECBは6月にもパンデミック緊急購入プログラムを縮小させる可能性がありそうだ。一方、米国も6月のFOMCでテーパリングの議論が出るのではと言われていたが、先週発表された米雇用統計の大幅悪化でテーパリング期待は剥落している。日本にもその兆候は見えてこない。テーパリング開始時期だけで見るとカナダドル>ポンド>ユーロ>ドル>円といった順番だろうか。

現在の為替相場の戦略やスタンス

米雇用統計の大幅悪化はコロナ禍における統計上の問題もあると思うが、パウエルFRB議長や、イエレン米財務長官がインフレよりも雇用を優先する構えを強調していることからテーパリングに向かいにくくなったことは確かだ。テーパリング観測のある欧州と合わせてユーロ/米ドルのロングを検討したい。

井口喜雄
トレイダーズ証券市場部ディーリング課。認定テクニカルアナリスト。1998年より金融機関に従事し、ディーリング業務に携わる。2009年からみんなのFXに在籍し、ドル円や欧州主要通貨を主戦場にディーリング業務を行う。ファンダメンタルズからみた為替分析に精通してるほか、テクニカルを利用した短期予測にも定評がある。月刊 FX攻略.comで「現役為替ディーラーが本音で語る”Dealer’s EYE”」を連載中

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。